Categories: ブログ

売上が振るわないときは心理学的チェックを!

先日、ある小さなお店の前を通りかかりました。
人通りは多いのですが、そのお店に人は入る様子はありません。
たまりかねて店員が、店前に立ちます。

「お気軽にお立ち寄りください!」

一生懸命声を張り上げてます。

あーあ、残念なことやってるな、とぼんやり見ていました。
なぜ残念かというと、余計入りにくくないですか?
小さな入り口のお店の前で、人が手ぐすね引いて待ってます。
どうしても欲しいものがあるならいざ知らず、
そのお店は雑貨店。

どちらかというと、なんとなく入って、
いいものを見つけたら買うって感じのお店です。
なのに、店の前に立ちはだかるように、人が声を張り上げてるわけです。

すこし意地悪な表現をすると、アリ地獄が罠の前で待ち構えているようなものです。
そこに行くと、出にくくなるのはわかってるから、人は立ち寄りません。

服を買いに行っても、電化製品を買いに行っても、
ずっと店員がついてきたら、早々に退散しませんか?

今、こういった店頭販売では、お客さんと少し距離を取るのが常識になっています。
ゆっくり自分のペースで見て頂き、何かを聞きたいと思って人を探すそぶりを見かけたらさっと駆け寄る。
これが居心地のいい空間である、というのが今の一般的な考え方です。

これは、自分がお客さんの立場になってみたら当たり前にわかる話です。
しかし、売り手になると、やられて嫌な事ばかりをやってしまうんですね。

相手の立場に立って考える。
これ、当たり前に言われてることですが、ついつい忘れがちです。

たとえば、営業をしている方なら、自分が今まで受けた営業で嫌だったことって何でしょうか?
私は、決断をせかす営業を受けるのは大嫌いです。

「今決めて頂いたら〇〇です。」

なんていう甘言には基本、乗りません。
たいてい、後で決めても同じ条件でやってくれます。
逆に、後で決めて同じ条件でやらないなら、あなたからは買わない。
そういえば、たいてい何とかします。

人は、自分で決めたい、という感情があります。
誰かにせかされるのではなく、自分のタイミングで、自発的に決めたい。
だから、店内でストーカーのようについてこられることは嫌なのです。
ゆっくり見れるなら入店するけど、店の前で手ぐすね引いてる店なら、
ずっとついてこられそうだし入りたくない。
なにしろ、何も買わずに出るのって結構大変そうじゃないですか。

さらに、聞くだけ聞いて帰らせてもらえない気がするから店員とは話したくない。

そして、今すぐ決めろという営業の人とは会いたくもない。

NLPでは、ポジションチェンジというスキルがあります。
相手の立場にたって、相手の目で物事をみる、という方法です。
こういった事を試すことで、なぜ売れないかが見えてくることがあります。

もし、営業でスランプに陥っているとか、
お店の売り上げが振るわない。
そんな時には、人の心理を学ぶことが打開策となることもあるのではないでしょうか。