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有能な営業マンは、これを強く言う!!

営業する人が恐れるのが、
自分たちの商品のデメリットを伝える事です。
これを伝えずに購買いただき、
お客さんは後でそのデメリットに気付く。
これ、最悪ですよね。

 

後のトラブルに発展するばかりではなく、
ひどい言い方をすれば詐欺です。
こういった事が、金融業界で横行した結果、
金融業界の規制がどんどん厳しくなってきています。

 

さて、この自社商品の短所、どのタイミングでお話ししますか?
不動産や金融商品、保険などでは、ステップとしては
「重要事項説明書」を使って、最後に説明することが多いようです。
しかし、これは最悪のパターン。
最後に説明された、デメリットばかりがお客さんの頭の中に広がります。
だからこそ、お客さんはそこで
「やーめた。」
なんていう事になります。

 

接種理論、という言葉を聞いたことがありますか?
この「接種」というのは予防接種の事です。
予防接種というのは、あらかじめ少し弱めたウィルスを体に入れます。
そのことで身体は、免疫反応を起こし、そのウィルスに対応できる抗体を作ります。
つまり、小さな感染を起こすことで、重篤な状態にならないまま免疫を作るのが予防接種。
心理学上も、同じような効果が見込めることがあります。

 

だから、まずは短所を話します。
そのうえで、短所を上回る長所を話すんです。
けっか、短所を知ったうえで、その長所が買うに値するものかをお客さんは正当に判断できるようになります。

 

これは他にも活用方法があります。
たとえば競合他社の話をするとき、今度は逆に他社のメリットを伝えます。
あの会社はこういうところが素晴らしいですよね、と。
そのあと、ただ、こんな問題も耳にします、なんていう風にデメリットも伝えます。

営業の現場としては、強いライバルの話など、お客さんが持ち出さない限り口にしたくはないものです。しかし、あらかじめ、お客さんが気にしそうなことを先回りする。
そのことで、あなたの信頼感は増します。
そのうえで釘をさしておくわけです。

 

つまり、営業の人間は、あらゆる情報をお客さんに開示すべき、という事になります。
これは道徳的に見ても、間違いのない話ですね。
変に隠しごとをすることは、商習慣上よくない。
しかし、短所を話すことは勇気のいる事です。
特に月末や年度末の追い込みの時には、この1件の商談に対する営業社員の思いは強い。

だからこそ、営業の技術という意味で考えるなら、その順番をどうするかを指導することに意味があります。

 

何を話すかを選択するのではなく、どの順番で話すか。
いちど、営業会議でテーマとして扱ってみてはいかがでしょうか。