年度末になって慌てふためかない営業管理術

何かとあわただしい年度末。
こういう時には、いつもこう思うんです。
「もっとちゃんとやっておけばよかった・・・」と。
私だけでしょうかね(^^;

 

毎年、この時期になるとそんな思いを持ったものです。
じゃあ、なんでそんなことになってしまうのでしょう。

人が動くときは、主にこの二つだといわれています。

  • 苦痛から逃れたい
  • 快楽を得たい

非常にシンプルですよね。

 

まず、快楽を得たい、というのはピンとくるものがだれしもあると思います。
たとえば、街を歩いているといい焼き鳥の香りが鼻をついたとします。
すると頭の中には、ビールの事が思い浮かびます。
でもって、ふらふらーっとお店に入ってしまう。

他にも、あそこにいると仲間がいるから、そこに行くとか、
ゴルフをやって楽しいから、積極的にゴルフに参加するとか、
頭の中に、「快」のイメージが連想されると、ついついそこに足が向いてしまいます。

 

変な話かもしれませんが、かつて「ビデオデッキ」がかなりの高級品だったころ、
その普及を後押ししたのが、アダルトビデオだったという笑えない話もあるようです。

あるテストでは、高齢者の方に携帯メールの打ち方を2つのグループに教えたそうです。
一方の高齢者には、ただ、打ち方を教えた。
一方には、「これでお孫さんとやり取りできますよ。」と言って教えた。
結果、後者のグループは、圧倒的に覚えが良かったそうです。

やりたい、という感情があれば、やれるわけです。
しかし残念ながら、営業には「やりたい」という感情は希薄なのかもしれません。

 

 

苦痛から逃れたい、というところはわかりやすいですね。
夏休みの宿題も、ぎりぎりになったらあり得ない集中力で仕上げます。
だって、休み明けに、提出できなかったら困ることがわかっているからです。
営業もおんなじで、締め切りが近づくと困ったことになるから頑張る。
こういう構図があるんじゃないでしょうか。

 

さて、この特性は、営業にも使えるはずですよね?
お客さんは、「快を求めるか」「苦痛から逃げるか」のどちらかがなければ買いません。
しかも、その快や苦痛が、遠い未来の話だと気持ちは盛り上がらないのです。
営業担当が、締め切り日が近づかないと、気持ちが乗らないのとおんなじです。

 

そこで、工夫が必要です。
たとえば、保険のセールスについて、「将来のリスクに備えて」なんていわれても、お客さんは華麗にかわします。
それを、今考える必要のある状況にしなければなりません。
節税商品であれば、「損金算入できて、解約すればお金が帰る」なんていわれてもピンときません。
「あなたは、今のままでは無駄な税金を払うことになりますよ。」なんていわれると、緊急の課題になってきますね。

 

まあ、こういった煽り方が良いか悪いかの議論はあるかもしれませんが、考えるべき基本はこんなところになります。
その時にいかにお客様の本心に触れられるかが、あなたのセールストークを作る中での大きな決め手になるのではないでしょうか。

 

少し脱線してしまいました。
はじめの話に戻りましょう。
なぜか、締日前に慌てふためく。
その理由は、なんとなく分かったのではないかと思います。

セールスの力量うんぬんよりも、行動量が足りないことが一つの問題点ですよね。
大抵の場合、営業マンは結果としての数字で管理されます。
しかし、数字はあくまで結果論。
上手く行くときもあれば、上手く行かないときもある。
しかも、ひと月の売り上げ目標を追っている場合、いつでも取り返しがつく(かもしれない)という考えがよぎります。

 

ここで提案したいのは、行動量を管理する、ということ。
自分は、一日のうち、何人のお客様に会い、どれだけの件数の提案をし、電話をするのか。
契約できるかどうかではなく、提案活動をどれだけの量やりきるかを一日単位で決めます。
やるきがなくても、消化試合のような気の抜けた営業だったとしても、これだけはやりきる。
そう決めてみてはいかがですか?

行動さえすれば、ある程度の結果はついてきます。
それで足りないのであれば、翌月は1日当たりの行動量を増やす計画を作る。
それを実直に続けていけば、営業成績はある程度安定するのではないでしょうか。

 

たしかに、年度末のパワーは侮れません。
しかし、コツコツと積み上げた上に、年度末パワーをプラスすれば、あなたが成績優秀者として表彰されるレベルになるのは、そんなに難しい事ではないと思いますがいかがでしょうか?

ぜひお試しください。

営業が上手く行かないときチェックしたい3つの基本動作

営業をやっていると、スランプというのがやってくる時があります。
これ、たまたま上手く行かないことが続くだけなのかもしれませんが、そうすると焦りますよね。

焦ると、その雰囲気はお客様に伝わります。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションと言われますが、人は口で語らずとも態度で自分の内面をあらわしているものです。それを、相手は無意識で察知するようです。

 

たとえば、あなたが焦っていると、お客様は焦っている様子を敏感に察知します。なんか、違和感があるな、と。その違和感は、得体のしれない不信感になり、お客様を躊躇させます。

きっと、きっかけは小さなことだったのだと思います。
90%上手く行くだろうという商談だったり、これで今月乗り切れると思った大口契約が流れてしまったり。それを取り戻そうと、変に力が入ってしまうと、お客さまには違和感が感じられるわけなんですね。

 

そんな時、こんなことを確認してみてはいかがでしょうか。

まず一つ目は、きちんとお客様本位の営業ができているか。
ある営業会社の研修に参加したとき、驚いたことがありました。かなり理詰めの営業スキルを教えているその会社ですが、開口一番に行ったことは、こんな言葉でした。

「最も重要なことは、目の前のお客様の幸せを願っているか?」

びっくりですよね。
スピリチュアルな世界なのか、念ずれば通じるみたいなふわふわした話に聞こえるこの言葉、今なら超理論的であることがよくわかります。これはさっき言ったように、本心からお客様の幸せを願っていなければ、必ず何かしらの態度に現れるという事です。

だから、締めとか、ノルマや予算とか、気になることは沢山あると思います。だけど、お客様の前に出たら、お客様の幸せだけを考えてください。遠回りに見えるかもしれませんが、スランプを脱するもっともいい方法だと思います。

 

そして二つ目。
スランプという事で、何かやり方を変えていないか?という事です。スポーツ選手でもそうですが、スランプに陥るとフォームをかえたり試行錯誤します。それが結局混乱を招いているわけですね。

だから、スランプだな、と思ったときは一旦、自分の基本的なスタイルに立ち返ってみてください。そこを固めなおしてから、進化を考えていけばいいでしょう。

 

最後の一つは、とても重要です。
お客様を数字としてみてないか?という事です。
あの人を口説けば、〇〇万円の売り上げだ、なんていう事を考え始めると、営業が上手く行かなくなることは結構あります。

苦しくなれば苦しくなるほど、お客様を数字として見がちです。
一つ目のポイントと裏表になる部分ですが、こういった下心はやはり見透かされてしまうものです。

早い話が、お客様にとってはやたらと売り急いでる感じがひしひしと感じられるものです。

 

さて、3つのうちの二つは、内面的な問題であるといえます。
本来は、こう話すとか、ああいうとか、見せかけのテクニックに気を取られがちですが、スランプの時というのは往々にして営業マン側の問題があるわけです。それは、大抵内面からくるものだと私は考えています。

お客様の立場に立った時に、自分の売り上げの事しか考えていない営業からものを買いたいとは思わないでしょう。早く売り上げをあげなくてはやばいなんていう人から買いたくはないでしょう。

 

余談ですが、スティーブ・ジョブズはよく瞑想をしていたそうです。瞑想をすることで、自分を見つめなおし、心を整えてたのではないかと思います。私たちもまた、瞑想という手段を取るかどうかは別として、まずは自分の心を整えることから始めるのが良いのではないでしょうか。

営業のマネージャーの仕事

3月に入りました。
営業チームはきっと大忙しなんでしょうね。

唐突ですが、営業成績のいい人って、具体的に何が違うかご存知ですか?
もしあなたが、セールスチームのマネージャーであれば、それを解明し、誰でもできる形に落とし込むのがあなたの任務の一つではないでしょうか。

たとえば、漢字テストで30点しか取れない子がいるとします。
一方で、いつも90点で終わってしまう子がいます。

30点の子を90点にするのと、90点の子を100点にするのと、どちらが難しいでしょうか?
まあ、普通は30点の子ではないでしょうか?
なにしろ、90点の子は十分学習しているけど、最後の10点がなかなか取れないわけです。
逆に、30点の子は、あまり勉強をしていない可能性が高い。
だったら、漢字練習をさせれば、得点はグングン上がるはずです。

 

営業のチームでも同じでしょう。
いつもトップセールスを記録する人間を、さらに成績を上げるにはもはやその営業マンの時間を確保してやることぐらいしかできないでしょう。一方、売れない営業マンについては、様々な原因が考えられます。
その一つの原因が、売り方がわからない、というものでしょう。

 

さて、扱う商品や、お客様の層によって状況は変わるかもしれませんが、トップセールスマンというのは一体何が違うのでしょうか?
私の良く知る保険業界においては、買ってくれるお客さんの見極めがうまいというのがどうやらベースにあるような気がします。
なにしろ、かなり百発百中に近いのですから。

そうではなくとも、トークがうまいとか、使ってるしようが違うとか、どんな話から入るかが違うとか、いろんな要素があると思います。これは、やってる本人でさえ意識していないことも少なくないので、チームリーダーはそれをよく観察する必要があります。

 

例えば、”場”の作り方がうまい営業マンなんかがいます。
「これから、●●のお話をさせて頂きたいと思いますが、15分ほどよろしいですか?」
という許可を丁寧にとっているかもしれません。

また、
「〇〇さんが、Aの状態になれるとしたら、結構楽しそうじゃないですか?」
とお客さんの心の中に、その商品のある暮らしをイメージさせるのが上手い人もいるかもしれません。

あるいは、質問を上手に使って、お客さんが気が付いたときには、その商品を買わずにはおれない状況を作り出す人もいるかもしれません。

やり方は色々ですが、いずれの場合も無意識に心理技術を使っているんですね。
それは、お客様を誘導するというのではなく、お客さんが心の奥底にある思いをうまく表に引き出してあげるというものです。

その結果、お客さんが喜んで商品を買う、という状況が起こるのだと思います。

 

さて、こういった心理技術が体系化されたのがNLPです。
これを知ることで、営業マンのなにがお客様を引き付けるのか、なにがお客様を引かせるのかが理解しやすくなります。
営業に携わる人、特に指導的立場にある営業チームのリーダーには学んで頂きたいスキルです。

 

紹介キャンペーンはなぜ上手く行かないのか?

この時期、いろんなところで紹介キャンペーンなんていうものをやっています。
紹介してくれた人には、〇〇をプレゼントなんてやってますが、これ、上手く行った話を耳にしません。

ある保険会社が、以前、一大キャンペーンを張りました。
ジャニーズの人気タレントを前面に出して、友人を紹介してくれたら非売品のジャニーズグッズプレゼント、なんていうのをやっていたように思います。
すると、やってくるんです。
ジャニーズファンが(笑)

応募用紙を取りに来て、友達同士紹介しあうわけです。
しかし、彼女たちの目的は、あくまでジャニーズグッズです。
ですから、保険加入なんてさらさら関心がないわけです。
全国的にどのような成果が上がったかは聞き及びませんが、ジャニーズと広告代理店に高い費用を払ったキャンペーンのそろばん勘定、ぜひのぞいてみたいものです。

こういった場合、もともと紹介したい人がいる場合は、その背中を押してくれる効果はあると思います。
「そのうち・・・」
なんて思っていたものを、どうせならキャンペーン期間中に、と急がせます。
そういう意味では全く効果がないとは言いませんが、かけたコストほどの効果があったとは到底思えません。

ところで、お客様はなぜ友人を紹介するのでしょうか?
その背景には、承認欲求というものがあるといわれています。

例えば、おいしいㇻメーン屋さんを見つけたとします。
たまたまラーメン好きの友人と会い、そのことを話したとします。
きっと大げさに、そのラーメン屋さんをほめたたえるでしょうね。
この時、ラーメン屋さんを紹介した人には、こんな心のご褒美があります。
「ラーメン好きの友人の役に立てた!」
あるいは、こういったものかもしれません。
「会話の中でヒーローになれた!」

そうやって、自分が認められたことが嬉しいのです。

この承認欲求というものは、誰でもが必ず持っているものです。
では、誰でもが紹介したがるかといえば、そうとは言えませんよね。
紹介してくれる人は次も紹介してくれる可能性があるけど、何十年付き合っていても紹介してくれない人もいるわけです。

ここには、その人の感じる責任というものがあります。
まぁ、ラーメンぐらいなら間違った紹介をしても、責任を感じることはないでしょうが、高額な商品や、めったに買わないものを人に紹介するには勇気がいります。
なにしろ、住宅屋さんを紹介して建てた家が悲惨だったら、大変です。

そういった所をまじめに考える人は、なかなか業者に友人を紹介しようとしません。
家や保険、自動車なんかは紹介が出にくいものといえるでしょう。

さて、巷で行われる紹介キャンペーンは、殆どの場合、この「承認欲求」を満たさないものになります。紹介者の特典ばかり強調しているので、特典目当ての人ばかりが寄ってくるのです。
ですから、これを成功させるとすれば、紹介者以上に、誘われた友達があり得ないほどのメリットを享受できるような設計が必要になりそうです。そうすれば、紹介者は友達に尊敬されますからね。

もし、紹介キャンペーンを組むとか、営業上で紹介を引き出したい、というばあいこういった心の動きが参考になるかもしれませんね。

テレアポは新規客と会うための行為ではない3つの理由

相変わらず、テレアポの電話がよくなります。
きっと、電話してくる人たちは、しつこいセールスを受けたことがないのでしょう。
私自身、飛び込み営業の経験があるので、できるだけ彼らを傷つけないように断るわけですが、さすがに度を超えたしつこさにはうんざりすることがあります。

電話をかけてる本人は気づいていないのかもしれませんが、3月になると多くの会社が決算を迎えます。そうすると、決算セールとかいうのをどの業界でもやっているわけです。そういう人たちが、次々とセールス電話をかけてくる。私のもとには、毎日新規の電話セールスが、1日当たり、個人むけ、会社向けを含めると4~5本かかってきます。

さて、この電話セールスというやつは、かけてる本人は意識していないかもしれませんが、相手の時間を奪い取っています。お客さんだって3月が近づくと忙しいのです。どんなに優しい人だって、そんな時に長々と自分都合の営業話をされたらうんざりします。

色んな電話を聞いていると、大抵話の組み立ては同じです。
1.こんなお得な商品があります。

2.近所を回りますのでお時間をください。

といった感じでしょうか。

あまり関心がないとかいうのはお構いなしで、とにかく行くから会え、と言ってるわけです。
これ、シンプルに考えると、
「会うことが目的」
となっているようです。

まあ、私のいた保険業界でも、
「値段は電話では話すな、とにかく会うところまで持って行け。」
なんていう指導がされてましたから、ほかの業界も似たようなものなのでしょう。

しかし、営業の最終目的が、「成約」だとしたら、あまりに非効率ではありませんか?
なにしろ買うか買わないかわからない新規客に、わざわざ交通費や時間をかけて会いに行くのですから。

これって、
やってますアピール
以外の何物でもないような気がするんですが・・・

とはいえ、とりあえずリアルで会うと、その場所からお客さんは離脱しにくくなります。
電話なら、切られてしまえばおしまいですが、さすがに目の前にいる人をシっシっと追い出すわけにもいかない。つまり、お客さんを拘束するためにあうんです。

そうやって力関係をコントロールしようとしても、お客さんはなかなか心を開きません。あなたが売り込みを始めた瞬間、心を閉ざしてしまいます。

ここまでを整理しましょう。
テレアポの目的を、新規客と会うための行為と考えたとき、

  1. 電話で長々と話すことでお客様の時間を奪ってしまう(イライラさせてしまう)
  2. お客様を拘束することが最終目標になってしまう
  3. そのことでお客様が心を閉ざしてしまう

といった、「販売」という望む結果を遠ざけてしまう事になりかねません。

それよりお勧めなのが、「いま、あなたの商品に関心を持ったお客様を探す」というテレアポにすればよいのではないでしょうか。そのほうがあなたの精神的な消耗も少なくなるはずです。

やり方は簡単。
あなたの商品がもたらすお客様にとってのベネフィット(ベネフィットについては過去記事メリットとベネフィットをご参照ください)を2つ3つお伝えする。
そして、それに関心があるかないかを問う。

それだけです。

そのうえで、関心のある人だけを訪問すればいいのです。
このくらいの軽い電話であれば、お客さんの時間ロスも最低限ですから、今回関心がなかったとしても3か月後には関心が出ているかもしれません。数か月に一回ペースで同じリストでかけていけば比較的悪感情を抱かれることなく同じリストを使い続ける事ができます。

ぜひお試しください。

営業は本当に断られたときにはじまるのか?

そんな本日、ある営業の人がやってきました。
いわゆる飛び込み営業というやつです。

電話でしつこかったので、一旦は断ったのですが、ポストに資料だけ入れていいかというので、許可しました。
すると、(予想はしてましたが)ずかずかと社内にやってきました。
上司を連れだって。

 

もうその時点で、私の気分はむかっと来てるわけですよ。
当然、応接は勧めません。
立ち話です。

 

で、彼らは自分の言いたいことをペラペラと話します。
延々と・・・。
さすがの私も、我慢の限界です。
「ちょっと忙しいので、その辺りで勘弁してください。」
と早々に話を切り上げました。

中には、それでもたじろがない営業もいたりするんですけどね。

 

 

営業って、努力と根性という汗くさい物語が美談とされてるイメージ、強くないですか?
昔、あるトップセールスマンがこんな言葉を残しました。
「営業は、断られたところから始まる。」と。
これを変に曲解して断られても断られても引き下がらない営業マン、ときどき見かけます。

 

逆に考えてみればすぐにわかる話だと思います。
いらない、と言っているのに同じ話をグダグダと語られたら、たまったものではありません。

 

私は、「営業は断られたところから始まる」という事の真意は、お客様の理の声にきちんと耳を傾けなさい、という事だと考えています。売り込みをした際、お客様はいろんな断り文句をいわれます。

ある人は、高いとおっしゃるかもしれない。
ある方は、ここまでのものは必要ないとおっしゃるかもしれない。
ある方は、そもそもこんな商品いらないというかもしれない。

 

そういったお客様の声に耳を傾けることで、お客様が本当に望んでいるものは何かを知るべきだと言っているのだと思います。

 

だから、断られても断られても突進する営業マンではだめなのです。

いくら断っても、退出しない営業マンをあなたは「根性あるやつだなぁ」と認めますか?
恐らくいまどきそんなことはないでしょう。

下手をすれば危ないやつです。
警察に突き出されちゃいます。

 

むかし、そんな営業がまかり通っていました。
例えば、銀行や証券会社は、買ってくれるまで玄関を出ません!という営業、普通にあったわけです。その結果、法律で規制されましたよね。
夜9時以降にセールス電話はだめですよ、なんていうルールがあるのも、迷惑千万なセールス活動がかつては横行していたからです。

 

セールスはもっとスマートでありたい。
そう思うなら、NLPを学んでみるのは一つの方法だと思います。

 

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

なぜ営業の仕事が人気がないか?

営業はどちらかというと、職種としては人気がない部類に入ると思います。
例えば、「営業募集」と求人を出しても、なかなか来てくれる人はいません。

どうも、営業職って、いつもなにかと闘っているイメージがあります。
まずは、数字と闘っています。
毎月、四半期、1年と、締めのタイミングごとに数字が突き付けられますね。
ノルマというのか、予算というのか、目標というのかは会社によって違いますが、結果はおんなじですよね。とにかく、責任を持たされた数字はやらなければならない。
結果が求められるわけです。

 

とはいえ、どんな仕事でも結果は求められます。
しかしそのほとんどは、やり方は明確なわけです。
そして、基本、自分が頑張れば結果がついてきます。

しかし、営業はそうはいきませんよね。
相手があっての営業です。
しかも、やり方の手順を明確に指導している会社はほとんどないでしょう。

 

営業職にはほかにも闘うものがあります。
それはお客様とのやり取りですよね。
それを”闘う”というのはあまりに不謹慎と思えるかもしれません。
しかし、多くの営業の方って、どうもそんな感じではないですか?

●囲い込む
●契約を”取る”
●落とす

まぁ、営業の現場でお客さんを表現する言葉って、
どうみても闘いですよね。

 

こんな闘いがあって、売り上げが成り立ってる・・・。

そりゃあ、営業なんて職業、嫌になっちゃいますよね。

 

本来的には、営業の人とお客さんは同じ方向を向いているはずです。
実際のところは、そうでもない。
会社として、これだけ売れ!ってノルマが最優先される以上は、どうしても本気でお客様のあるべき状態をつかめないわけです。

お客様はじっくり考えたいけど、会社としては早く結果を出せという。
その間に挟まれた営業担当者は、大変です。
お客様の立場に立とうとすればするほど、苦しくなるんです。
これってまさにダブルバインド(二重拘束)状態です。
そうやって、心を病んでいくんですね。

 

そういう意味では、本来、営業チームはもとより、会社全体が何を優先すべきかを考えなければなりません。営業を鍛える以前の問題です。
会社としての方針がきちんと固まったうえで、どのような営業社員を育てるかを考えなくてはならないのです。

 

そのキーとなるのは、「顧客から始まる。」という考え方です。
営業をしていると、とかく、商品からスタートしがちです。
この商品は素晴らしいから、Aさんに最適ですよ、と。
しかし、大事なのは、そもそもAさんが本当に望んでいる未来はどんなものかを知ることが重要です。

 

そのステップをきちんと歩むことが、営業を楽にする最短距離だと思います。
営業という職種が嫌われるのは、営業という仕事の役割をきちんと決めきれていない事といえるでしょう。

そういった部分をきちんと確定したうえで考えるべきは、営業はいかにお客様のニーズを引き出すかです。そのためには、聞く力を育てていく必要があります。

お客様を知る、ということ。

ある保険会社の社員さんが「データベースマーケティング」なる言葉を発していました。
データベースマーケティングというのは、簡単に言うと顧客情報を活用して、特定の客層へのアプローチ方法を選定していく事です。

その保険会社さんの言い分は、

「30歳代~40歳代のお客さんに医療保険を売りましょう。」

なんていうもの。

 

ちょっとマーケティングを学んだ人なら、アホちゃうか、と思ってしまいます。
実は、販売活動は、マーケティングとセリングに大きく分けられます。
セリングというのは、商品ありきの考え方。
マーケティングとは、お客様ありきの考え方。

 

冒頭の保険会社さんがおっしゃっているのは、翻訳するとこんな感じになります。
「30歳代~40歳代のお客さんは、医療保険に加入できる年齢だし、保険料(掛金)もそこそこ安いのでどんどん売り込んでください。」
という意味でおっしゃっていたように思います。

 

まさに、商品ありきですよね。
お客様ありきの発想ではありません。

 

じつは、お客様ありきの発想って、結構面倒くさいのです。
たとえば、30歳代で小さいお子さんがいる主婦には、はどんな悩みがあるのだろう?と思いをはせます。

  • 近所にいい小児科がない
  • 子供の英会話教室、どうしよう?
  • プールに通わせてるけど今後どうしようかな。
  • 最近ちょっと肌荒れがひどいけど、年のせいかな。

などなど。
ハッキリ言って、入院した時どうしよう?なんていう風に考えている人はごくわずかです。
しかし、小さなお子さんを持つお母さんに、「近隣の小児科リスト」なんてものを作って、しかもそこにはあなたがインタビューした、実際にその小児科を訪れた人の声が載ってたりしたら、お客さん、大喜びじゃないですか?

そして、自然とお子さんの健康の話になりますよね。
お子さんが病気になったら大変なのは、奥様実感としてご存知です。
じゃあ、奥様がご病気になられたとき、どうすればいいでしょう?
保育園を頼る?ご実家を頼る?
そんな話が出るかもしれませんね。

いずれにせよ、自然に保険の必要性を考える話題に行き当たります。

 

そういう展開が上手く行ったとすれば、今度は同じ境遇の人には、同じ提案が刺さる可能性が高いと考えられますよね。実は、データベースマーケティングというのは、分析があって、こういった試行錯誤があって、初めて出来上がるものです。

 

それを単に、こちらの都合で「この商品はこの層に合うはずだ」というのは、ちょっと早計じゃないでしょうか。

 

確かに売りたい商品があるのはわかります。
しかし、やはりお客様の視点から始めなければ、長いお付き合いは望めません。
急がば回れ。
こういった手間を惜しむことなく、仕事に当たっていきたいものです。

 

お客様を疲れさせる営業と元気にする営業

研修って面白いもので、丸一日受けていても疲れないものもあれば、
1~2時間でも疲労困憊になるものもあります。
その違いって何なんでしょうね。

実は、この疲れ、「脳」が疲れてるんだという説があります。
考えてもみれば、じっと座って人の話を聴くだけ。
つまり、身体は全く疲れていないはずなのに、なぜか疲れを感じるのですから。

 

じゃあ、脳はどうすると疲れるかっていうと、シンプルに言ってしまえば、楽しくないときにつかれるわけです。
ゲームや、読書、映画を夢中で見ているとき、「あぁ疲れた」っていうのはあんまりありませんよね。楽しい事に集中していると、脳は1日程度では疲れたりしないんです。

けど、仕方なくやっていることについては、わずかな時間でネを上げてしまいます。

 

さて、あなたが営業をしている現場で、お客様がそわそわしたり、注意をよそに向けていたりした時、あるいはお客様はそんな「お疲れ状態」なのかもしれません。言ってみれば、あなたの話には関心がない、という事です。

意外に多いのですが、それでもとにかく自分の主張をまくし立てる営業マンは、果たして好感度が高いといえるでしょうか?
時間にゆとりのあるお客さまならいざ知らず、忙しい相手であればイライラして、益々話を聴いてくれなくなってしまいます。
私なんかからすれば、そんな営業は時間泥棒です。

 

せっかくお時間を取っていただき、商談を始めたものの、そのまま進めるのは結構リスクが高いと思われます。
そんな時には、少し空気を換えてみたほうがいいでしょう。
大抵、そんなムードが漂うときは、営業がしゃべりすぎてることが多いようです。
であれば、少しお客様にお話しいただくよう、質問をいくつかしてみるとかしながら、お客様のニーズをくみ取っていく必要があります。

 

特に高額商品や、購入頻度の低い商品を営業されている場合、お客様が関心を持った場合には、相応の質問があるはずで、会話のキャッチボールが始まるものです。もし、それがないとしたら、ちょっと方針変更を考えたほうが良いかもしれません。

 

仮に、ここで商談がまとまらなかったとしても、お客様から「アイツは俺の話をよく聞いてくれる」という評価をなされれば、次の面談の可能性はかなり高いはずです。しかし、関心のない話を延々とする営業マンに、また会いたいと思うお客様はあまり多くはないでしょう。
あなたは、
お客様を疲れさせる営業ですか?
お客様が元気になる営業ですか?

 

ちょっとそんなことを意識してみるといいかもしれませんね。

電話セールスの痛い人

さてさて、昨日もまた新たな電話セールスが2つありました。

 

一つは、通信関係大手の名前を語った電話です。
電話を替わると、何が言いたいのかわからない。
通信費の削減の提案という事はなんとなくわかるんですが、
まったく要領を得ません。
しかも、こちらのフリーダイヤルにかけてきてます。

さすがに、礼を失したこの電話には腹が立ちました。
くれぐれも、電話セールスは、お客様のフリーダイヤルには書けないようにしましょう(笑)

 

で、もう一つは、よくあるパターンのコピー機のセールスです。

この電話は、今まで何度かかかってきている会社です。
電話に出ると、簡潔に要件を言うところは好感が持てます。
「コピー機は、数か月前に変えたところですけど。」
と伝えると、
「また折を見てかけます。」
とあっさり。

 

なかには、こんなセールス電話、ダメだろ!
という上司もいるかもしれません。
けど、そんなしつこい電話されたら、こっちは二度と出る気は失せます。
これだけあっさりしてるから、次かかってきても話ぐらいは聞こうと思えます。
で、実際、彼は本当に何か月かに一度、電話してくるんです。

2回目に電話がかかったときは、社名さえ覚えていませんでした。
3回目にかかってきた時は、「聴いたことある会社名だったなぁ」と思うレベルにはなりました。
今後、この会社の名前を覚えるかもしれませんね。

 

ちょっと残念なのは、電話を切る際に
「コピーの事で何かあれば、ご連絡ください。〇〇株式会社の××と申します。」
と言われましたが、電話番号なんて控えてませんし(^^;

 

可能であれば、お礼状、定期的なニュースレターと組み合わせると、
本当に何か聞きたいときに思い出せるかもしれませんね。

 

さて、セールスってなんとなく「即決」がいい、というイメージがあります。
売り切りの安い商品ならそれもいいですが、電話セールスするような商品の場合、
やっぱり信頼関係が必要だと思います。

それは一つ一つの行動の積み重ね。
さらには、お客様にどう動いていただくかの導線設計も必要ですね。
そんな事を意識すると、単なる電話トークのテクニックだけではなく、
仕組化なんてことに取り組んでいく必要性も感じられるかもしれません。

 

そして、はれてお客様とお目に書かれれば、築き上げた信頼を崩すことのないよう、
対面での信頼関係(ラポール)の構築が必要です。
そのタイミングに、努力のすべてを無にしないよう、営業の心理学は学んでおいて損はありません。

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