あなたが「やりたいこと」を見つけられない理由

人が行動する最も強い動機は、痛みから逃げることです。
単純な話ですと、熱いやかんをさわってしまったら、とっさに手を引きます。
転びそうになったら、思わず手をつきます。
もうこれは、本能。
自分を守るため、人として、生き物として備わった生きるための機能です。

 

それだけならいざ知らず、私たちは肉体的な痛みだけでなく、精神的痛みを遠ざけようとします。

○○すると、親から(先生や上司から)叱られるから○○しない。

もうすこし応用すると、

○○しないと、親から(先生や上司から)評価してもらえないから、(しかたなく)○○する。

 

学校の宿題、仕事上の課題、家事や、その他の習慣。
よく考えてみると、多くの事が精神的な痛みを感じないために、やっている事ではないでしょうか。
これを「強制」されている、としましょう。
以下に、自分でやると決めた風に見えても、動機の根っこが誰かによる評価や、叱責を避けるためである以上、自分からやろうとしている「自発的」行動ではなく、強制された行動と捉えることができます。

 

今、日常的にやっていること、一つ一つ考えてみましょう。
朝起きてからの動作を見ていきます。
「学校や会社に行かなければならないから」決まった時間に起きる。
「虫歯になる(のがいやだから)」歯磨きをする。
「お腹が空くから」朝ご飯を食べる。

「変な奴と思われたくないから」服を着替える。
「生活のため(お金のため)だから」会社に行く。

 

もうこの時点で、毎日の行動のほとんどが、仕方なくやっていることだらけです。

たとえば仕事。
一昔前は、出世するというのは一大事で、
「お父さんが課長となったよ!」
といえば家庭では大騒ぎしていたようです。
(サザエさんではそんなシーンがあったような・・・)

 

すると、そういう状況を夢見て頑張る。
嫌な状況から逃げるためというより、なりたい状態になるために働くわけです。
すると、少しは仕事にもやりがいが出てくる。
単にこなし仕事ではなくなるわけです。

 

現代人は、「やりたいことを一生懸命やる」という機会が減っています。
妙に大人ぶって、音楽が好きでも「バンドでは食えないから」と自分を抑え、
文章を書くのが好きでも「小説書いて食べていくなんて難しいから」と自分を抑え、
世の中を変えたいと思っても、「自分にできる事なんてわずかだから」と自分を抑える。

 

しかし、世の中のルールを守り、叱られないように暮らすのが上手になってくると、やりたい事さえもわからなくなってしまいます。なにしろ、外からの評価を判断基準にする癖がついていますから。

たとえば、人間嫌いの人がいたとします。
この人は本当に人間嫌いなのでしょうか?
もしかしたら、人一倍人間好きである事も、実は多い。
人が好きだから、人に嫌われたくない。
嫌われないためには、深い付き合いをしないほうがいい。
付き合いを広げないほうがいい。
で、結局付き合いが悪い人になっていくわけです。

 

好きだからこそ、不器用な人、けっこういるんじゃないでしょうか。
こういう人は、本当は人間が大好きでしょうがない。
しかし、人付き合いが苦手という表面的な現実のせいで、自分が本当は人が大好きというのを気が付かなくさせられているわけです。

 

実は、苦手と思っていることほど、実は大好き。
こういう方は結構多いのです。
そこにふたをしていて、その周りをグルグル回っているため、本当にやりたいことが見つからない人が多いのではないでしょうか。

これを心のブロックと言います。
これを打ち砕く第一歩は、そもそもそのブロックがある事に気づくことから始めなくてはなりません。そこにはちょっとしたスキルが必要なわけです。

 

このスキル、いくつかの方法はありますが、NLP(神経言語プログラミング)もまた、非常にそこに役立つスキルの一つです。多くの人が、NLPを学んだ結果、「見える世界が変わった」と感じる理由の一つに、本当の自分を知ることができた、という事があります。

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