時々不思議になることがあります。
たとえば、保険会社の事故交渉の係の人。
自動車事故のようなシチュエーションでは、人間の本性みたいなものが出やすくなります。
めったに経験しない状況
今後のことに不安な状況
自分の権利を守らなければ、と心を閉ざす状況
相手からできる限り得ようという状況
普段は、穏やかな人が、事故相手とのこうしょうとなると、
かなり感情的になる人も少なからずいます。
こういった少しとがった感情に対してどう対応していくか。
これ保険会社社内でも、一般的な流れみたいなものはあるようです。
ざっくりと、こうあるべきという方法論はあるようです。
しかし、実際のところは「十把ひとからげ」でくくってしまって、
個別にどう対応すべきかが教えられていないようです。
他にも、例えば医療の現場。
実は、医師というのは相手の感情に配したコミュニケーション能力は高いほうではないことが多いようです。
きっと、理系の勉強をしているので、論理的思考と論理的な言葉でのコミュニケーションをとられるのでしょう。
しかし、人の感情は必ずしも、ロジカルではありません。
実際に、アメリカで医療訴訟を突き付けられる医師の特徴を見たところ、コミュニケーション能力の問題であり、医療技術の問題ではなかったという調査結果もあるようです。
うまいか下手か、失敗したかしてないか、情報提供したかしなかったか、というよりもむしろ、きちんと相手の感情に配してコミュニケーションがとれているかが訴訟が起こるかの境目だというのです。
これは、金融や保険の世界でも同様ですね。
言った言わない、というトラブルが多発する。
だから、確認書にサインをとって、説明した記録を残しましょう、と。
これって責任逃れであって、お客さんの不満が減るわけではない。
むしろ、「あの時サインしたでしょ?」なんて言われると、もうお客さんはかんかんですよね。
ほとんどの場合、人と人は言葉を介したコミュニケーションを行います。
そのときに、実は、その人の価値観というのが言葉に現れるのです。
たとえば、こちらが折れて頭を下げれば、義理堅い人だと認めてくれる場合もある。
分かりやすい説明を丁寧に行えば、信用していただける場合もある。
ただただ、お客さんの話を頷きながら聞けば、それだけで納得する場合もある。
状況は様々ですが、お客様にとって何が大事と考えているのかを知り、
そこを満たしてあげることで、その後のお話はかなりスムーズになるはずです。
よくテレビなどでも訴訟が起こされた・・・的話を耳にします。
確かに賠償を目的として訴訟してることも多いでしょう。
けどたまにあるのが、「こんな程度の賠償金しか取れない訴訟に意味があるの?」と思えるもの。
これって結局、誠意ある対応を引き出したい。
そんな思いが裏になるんじゃないかと思うのです。
さて、いずれにおいても、トラブルの前提となりそうな医療過誤の恐れや、事故の交渉担当。
こういう時に、話の内容から、相手の心の「地図」がわかっていれば対応しやすいと思いませんか?
相手が本当のところは何を望んでいるのか。
謝罪の言葉なのか、やっぱりお金なのか、それ以外なのか。
そういった心の地図を、相手が使っている言葉から判断していく技術としてLABプロファイルというものがあります。
これと相手とのラポール(信頼関係)構築の技術としてのNLPが融合すると、かなり役に立つものじゃないかと思います。
ドクターや、保険会社や保険代理店においては、全員必ず学ぶべき、といっても過言ではないと思っています。
きっと、大ごとになる問題は、これだけで減らすことが可能じゃないかと思います。
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士