怒る人は怒りたいだけだからほっとけ!!

人付き合いとはとかく難しい。
そんなことを言った偉人がいるようですが、それは本当でしょうか。
すっかり有名になった、アルフレッド・アドラーは人の悩みのほとんどは人間関係からもたらされると言っています。

会社での同僚や、部下、上司との関係。
学校での友人や、先輩や部下との関係。
さまざまな状況で、人間関係には悩まされている人が多いようです。

 

さて、たとえばあなたの友人が、あなたとの会話の中で突然怒り出したとします。
果たして、これは誰が問題なのでしょうか?
もしかしたら、あなたはオロオロしてしまうかもしれません。
あなたが言った言葉が、何かしら相手を傷つけたのかもしれない。
あなたの態度が、相手に嫌な思いをさせたのかもしれない。
そんな風に責任を感じてしまう。

そりゃあ、しんどいわけです。

 

ここで少し視点を変えてみましょう。
損なシチュエーションで、「怒っている」のは誰でしょう?
それは、相手ですよね?
ということは、相手は自分で「怒る」という選択をしているのです。

わかりにくいですか?

 

じゃあこんなたとえ話で考えてみましょう。
電車が悪天候により遅延しています。
ホームには人があふれかえり、あなたも約束の時間に遅れるんじゃないかとイライラしています。
あるおじさんが、駅員に食って掛かります。
「どうしてくれるんだよ!?重要な会議に送れるじゃないか!!」

さて、これを見てあなたは何を感じるでしょうか?
そのおじさんがいくら怒鳴ったところで、電車の復旧は早くなるものでもありません。
むしろ、そういった人の対応で駅員が駆り出される、つまり相手の時間を搾取することでより復旧が遅れることもあるかもしれません。
論理的に考えて、そのおじさんの行動は意味のない行動です。
意味がないのに怒り出す。
これは、どう考えても、そのおじさんが「怒ろうと思って怒っている」。
もっというと、「怒りたいから起こっている」といえます。

 

怒るほうだって気分が悪い。
だから、「怒りたい」というのは間違いじゃないか?と思う人もいるかもしれません。
しかし、おじさんは怒りたいんです。
怒るメリットがあるんです。

 

それは何かというと、自分の期待に現実が沿わなかったという事実があります。
これは言ってみれば、自分がないがしろにされた、という感情につながりやすい。
鉄道会社は、自分をないがしろにした。
しかも、自分は会議で必要とされる重要な人物であることを確認したい。
けっか、オレは大事な会議があるんだ!と駅員を怒鳴る。
そうすることで、自分の存在の不安を鎮めているんですね。

おじさんは、怒鳴ることで自分の心の安定を保とうとしているのです。(本人は無意識ですが・・・)

 

私たちは、好きで起こっている人が目の前にいるだけなのに、そのことを引き起こした責任は自分と考えがち。
あの人が起こっているのも、あの人がつまらなそうにしているのも自分のせい。
そう感じがちなんですね。
そりゃあしんどいですよ。
なにしろ、相手が勝手に怒ったり、勝手に退屈したりしている責任を取ろうとしているのですから。

 

もう一度強調しますが、怒っている人は怒りたくて怒っている。
電車が遅延しても怒鳴ることなく「まあ、そういうこともあるよね」「この機会にちょこっと資料を見返しておこう」「面倒な会議に遅れられてラッキー」という感情を選択することだってできるわけです。
それをせずに怒っているのは、その人の問題。
私たちは、他人の心の問題にまで足を突っ込んで責任を感じる必要はないのです。

 

怒りたいのだから怒らせてあげればいい。
これが基本です。
それだけで、すーーーっと心が楽になるはずです。
周囲の人が突然怒り出したらこう考えてください。
「ああ、あの人、怒りたいんだな。かわいそうに」
それで人間関係がおかしくなるかって?
まあまともな相手なら、意外と大丈夫なものです。

もちろん、閉鎖された集団の人間関係は無視はできませんが、いかにも共感するふりをして心で舌を出していればいいのです。
その時少し余裕があれば、「この人は怒りを表現することでどんなメリットを受けているのだろう?」ということを考えてみると、その人の精神構造は理解しやすくなります。
よかったら試してみてください。

 

 

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