売り手として対立するか、共感者として味方になれるか。

以前の投稿で、人は物を買うとき、こんな流れで気持ちが動きますよー
という話をしました。

①おっ!と目をとめる。
②ちょっと興味がわく。
③その商品を知ろうとする。
④欲しくなる
⑤検討する
⑥買おうとする

ところで、営業で何が一番難しいと思いますか?
諸説あるとは思いますが、①なんです。

たとえば、自動車ディーラーの営業であれば、ショールームには商品となる車が置いてます。
そいつが、「おっ!」と人の目を引くわけですよね。
自動車のショールームがガラス張りになってるのは、まさにそういう理由からです。

商品として、欲しくてほしくてたまらない、というジャンルの商品の多くは、デカデカとショーケースを見せたり、ブランドロゴを掲げたりしてますね。
こういう場合、そのブランドや商品を指名で買いに来る人が多いので、比較的営業は楽かもしれません。メーカーの努力に感謝です。

じゃあ、そういった引力を持たない商品の営業では、どうすればよいのでしょうか。
保険なんてまさにそういう商品ですよね。
他にも、ホームセキュリティだったり、実態の見えないサービスだったりすると、
「おっ」と思っていただくのが本当に大変なんです。

で、「おっ!」と思っていただくにはどうすればいいのか。
もっとも一般的なのは、お客さんがすでに持っている悩みや不安にフォーカスする事だといわれています。
日頃モヤモヤッとした思い持ってはいるけど、口に出すような機会はない。
そういった事を「思い出してもらう」事がとても重要になります。

たとえば、パソコンを売りたいとすれば、
「肝心な時に、フリーズ(固まって)してしまって、イライラした思い、ありませんか?」
「ああいうときって、せっかく集中しようと思ってるのに萎えてしまうと、またやる気を復活させるのに結構時間かかったりしませんか?フリーズする都度、実は1時間近くも時間を失っている事って結構あると思うんですけど。」
なんて話を振ってあげる。

するとお客さんは、
「そうそう、そうなんですよ!まったく困った話ですよね。」
なんて展開になりそうな気がしませんか?
もしそうだとすると、あなたは「売り込みする人」から、お客さんの「共感者」になるわけです。同じ苦しみを共にするものとして、仲間意識が出てきます。

結果、あなたの言う事を信頼するようになるわけです。

これが、まったくその段階を経ずに
「このパソコンは、〇〇のCPUを搭載していて、メモリーは〇GBですから、サクサク動きますよ。」
何て言われたときとの言葉の浸透度合いは、圧倒的に変わるはずです。

前者は、お客さんの悩み、痛みを解消する人であり、
後者は、依然、パソコンを売り込む人なのです。

いかがですか?
業種が違っても、基本的な考え方は同じ。
お客様の想いを引き出すことが、営業の最も重要なスキルの一つです。

そういうお話がスムーズに出てくるためには、多くのお客様がもつ悩みを知る必要があります。

こういった事をうまくお話しいただくために、NLPやLABプロファイルという心理学は非常に有効なのです。

あなたは、「売り手」でい続けますか?
それとも、お客様の共感を得られる人になりますか?

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