年度末になって慌てふためかない営業管理術

何かとあわただしい年度末。
こういう時には、いつもこう思うんです。
「もっとちゃんとやっておけばよかった・・・」と。
私だけでしょうかね(^^;

 

毎年、この時期になるとそんな思いを持ったものです。
じゃあ、なんでそんなことになってしまうのでしょう。

人が動くときは、主にこの二つだといわれています。

  • 苦痛から逃れたい
  • 快楽を得たい

非常にシンプルですよね。

 

まず、快楽を得たい、というのはピンとくるものがだれしもあると思います。
たとえば、街を歩いているといい焼き鳥の香りが鼻をついたとします。
すると頭の中には、ビールの事が思い浮かびます。
でもって、ふらふらーっとお店に入ってしまう。

他にも、あそこにいると仲間がいるから、そこに行くとか、
ゴルフをやって楽しいから、積極的にゴルフに参加するとか、
頭の中に、「快」のイメージが連想されると、ついついそこに足が向いてしまいます。

 

変な話かもしれませんが、かつて「ビデオデッキ」がかなりの高級品だったころ、
その普及を後押ししたのが、アダルトビデオだったという笑えない話もあるようです。

あるテストでは、高齢者の方に携帯メールの打ち方を2つのグループに教えたそうです。
一方の高齢者には、ただ、打ち方を教えた。
一方には、「これでお孫さんとやり取りできますよ。」と言って教えた。
結果、後者のグループは、圧倒的に覚えが良かったそうです。

やりたい、という感情があれば、やれるわけです。
しかし残念ながら、営業には「やりたい」という感情は希薄なのかもしれません。

 

 

苦痛から逃れたい、というところはわかりやすいですね。
夏休みの宿題も、ぎりぎりになったらあり得ない集中力で仕上げます。
だって、休み明けに、提出できなかったら困ることがわかっているからです。
営業もおんなじで、締め切りが近づくと困ったことになるから頑張る。
こういう構図があるんじゃないでしょうか。

 

さて、この特性は、営業にも使えるはずですよね?
お客さんは、「快を求めるか」「苦痛から逃げるか」のどちらかがなければ買いません。
しかも、その快や苦痛が、遠い未来の話だと気持ちは盛り上がらないのです。
営業担当が、締め切り日が近づかないと、気持ちが乗らないのとおんなじです。

 

そこで、工夫が必要です。
たとえば、保険のセールスについて、「将来のリスクに備えて」なんていわれても、お客さんは華麗にかわします。
それを、今考える必要のある状況にしなければなりません。
節税商品であれば、「損金算入できて、解約すればお金が帰る」なんていわれてもピンときません。
「あなたは、今のままでは無駄な税金を払うことになりますよ。」なんていわれると、緊急の課題になってきますね。

 

まあ、こういった煽り方が良いか悪いかの議論はあるかもしれませんが、考えるべき基本はこんなところになります。
その時にいかにお客様の本心に触れられるかが、あなたのセールストークを作る中での大きな決め手になるのではないでしょうか。

 

少し脱線してしまいました。
はじめの話に戻りましょう。
なぜか、締日前に慌てふためく。
その理由は、なんとなく分かったのではないかと思います。

セールスの力量うんぬんよりも、行動量が足りないことが一つの問題点ですよね。
大抵の場合、営業マンは結果としての数字で管理されます。
しかし、数字はあくまで結果論。
上手く行くときもあれば、上手く行かないときもある。
しかも、ひと月の売り上げ目標を追っている場合、いつでも取り返しがつく(かもしれない)という考えがよぎります。

 

ここで提案したいのは、行動量を管理する、ということ。
自分は、一日のうち、何人のお客様に会い、どれだけの件数の提案をし、電話をするのか。
契約できるかどうかではなく、提案活動をどれだけの量やりきるかを一日単位で決めます。
やるきがなくても、消化試合のような気の抜けた営業だったとしても、これだけはやりきる。
そう決めてみてはいかがですか?

行動さえすれば、ある程度の結果はついてきます。
それで足りないのであれば、翌月は1日当たりの行動量を増やす計画を作る。
それを実直に続けていけば、営業成績はある程度安定するのではないでしょうか。

 

たしかに、年度末のパワーは侮れません。
しかし、コツコツと積み上げた上に、年度末パワーをプラスすれば、あなたが成績優秀者として表彰されるレベルになるのは、そんなに難しい事ではないと思いますがいかがでしょうか?

ぜひお試しください。

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