なぜ?を問い続けてみる

中小企業の経営者にありがちなのは、
「なにをするか?」
ばかりに気を取られているパターン。

たとえば、ある保険代理店さんは同業他社を見て、さっそくこれをやろう!
と持ち帰ったアイデアがあります。
それは、来客のお名前を書いたウェルカムボート。
たしかに、訪問した会社の入り口に、
「まんトレスタッフ”中の人”さん、ようこそ!」
なんて書いてあったらうれしくなります。

ある時、これをやる保険代理店さんの数がけっこう増えてきました。
けど、最近はだんだんとすたれてきたように思います。
ふと、我に返った時に
・うちのオフィスにそんなにお客さん来ないし
なんてことになったんじゃないでしょうか。

 

参考となる取り組みを真似をすることは悪いことだとは言いません。
ただ、せっかくですから、それを取り入れる際に考えてみてはいかがでしょうか。
「なぜ、それをやるのか」
ということを。

例えばこんな感じです。
「友人の会社に、ウェルカムボードを出してるところがあってすごくよかった。ウチもやろう!」
なぜ?
「そりゃあ、来客に喜んでもらったほうがいいじゃない」
なぜ?
「そりゃあ、居心地がいいほうがいいじゃない」
なぜ?
「また来たいと思ってもらえることが必要だから」
なぜ?
「こちらから訪問するのではなく、来店していただいて手続きしてもらいたい」
なぜ?
「お互い、効率が良いから」

 

・・・とここまでくると、会社として、お客さんに訪問している現状を、
お客さんが来店してくれる状況に変えたい、という本音が出てきます。

じゃあ、その機能をウェルカムボードが果たしてくれるのでしょうか?
これは微妙ですね。
なにしろ、この会社に来たことがない人は、その気分の良さを知らないのですから。
つまり、単にウェルカムボードを掲げるだけでなく、それを広く知らしめるとか、
お客さんが事務所に立ち寄ってくれる工夫が必要になります。

ウェルカムボード単体では、本当にやりたいことが機能しない可能性が高いと言えそうです。
また、再度の来店を促すという目的があるとしたら、それなりにもう一工夫必要になります。
単なるマネでは思いつかないことに、思い至るようになるはずです。
逆に、意味を考えず、見かけだけを真似するのは、かなり危険です。

 

これは会社の運営だけの話ではありません。
個人レベルにおいても、よくこういったことが起こっています。
たとえば、「仕事で成果を上げたい」と感じたとします。
なぜ?と問うてみましょう。
「そりゃあ、認められたいから」
なぜ?
「だって、会社で出世するためには必要でしょ?」
なぜ、出世が必要?
「収入を増やしたい」
なぜ?
「豊かな暮らしがしたい」
なぜ?
「あれも買いたいし、これも買いたいし」
なぜ?
「そりゃあ、いいもの持ちたいじゃない」
なぜ?
「勝ち組として見られたい・・・からかな」
なぜ?
「・・・」

なんていう風に見ていくと、だんだんと自分の本質に近づいていきます。
あるところまで掘り下げると、たいていは同じような回答がぐるぐる回り始めます。
実はそこから先に、隠れている自分が見え隠れすることが多い。
あるいは、見たくない自分と言えるかもしれません。

観たくない自分、といっても、決してどす黒いものではないことが多いので安心してください(笑)
ただ、自分にとっては、何かの理由で封印した自分の個性です。
子どものころは、子の個性を発揮して、無限の可能性を持っていた自分を、成長の過程で閉じてしまったのです。
理由は簡単です。
社会の中に埋もれるためです。
特に日本の教育は、社会の中で目立たない人を作る教育です。
人と同じにすることが求められ、人の輪を乱さないことを求められます。
小さいころ、縦横無尽に発揮していたあなたの個性は、そんな大人の事情の中では強くて大きすぎた。
だから、その能力をかたい殻の中に封印して大人になりました。

 

たしかに、子どものころは、分別がつかないので大人がその個性を封印する方向へもっていったのは理解できる話です。
しかし、今はもうあなたは分別のある大人。
自分の個性をどこまで発揮し、どこでセーブするかをコントロールすることは可能なはずです。
だから、そろそろその個性を表に出してもいいころ合いだと思います。
封印されたあなたの個性の、ほんのわずかでも、この世界に噴出させることができればOK
自分探しで言う”自分”は、外にはありません。
あなたの内の中にあります。

それを引き出すために、海外を旅して日頃受けない刺激を受けるのも一つの方法です。
しかし、その気になれば、たった一つの質問でも、あなたの本質を引きずり出すことが可能です。
それは「なぜ?」という質問を繰り返すこと。

それいがいでも、NLPではそういったかたい殻の中に包まれた自分の本当の姿を外の世界に引き出す手法が数多くあります。
生まれ変わりたい。
そう思うなら、NLPを学んでみてはいかがでしょうか。

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