来年の決意!成功率の高い決意の方法

いよいよ年末。
年末年始の予定にワクワクしたり、
仕事納めに向けて忙しかったり。
いろんな意味で気ぜわしい時期です。

さて、この時期、ちょっと耳に入れておきたい話があります。

 

この時期、1年を振り返って、来年に思いをはせたりすること、あると思います。
来年はこんな風にしよう。
来年こそはこれを始めよう。
来年は・・・

さて、そんな1年の決意をするときにお勧めしたいのが、
頑張りすぎないこと
なのです。

 

たとえば、ダイエットを決意したとしましょう。
毎日のトレーニング、
食事制限、
生活習慣の改善。
あれもやって、これもやって。
すぐに結果を出したいから、いろいろと頑張ってしまいがち。

 

しかし、これ、心理学的にはちょっと微妙です。
なぜかというと、人は変化を好まない生き物だからです。

 

脳は、人が安全に生きることを無意識に選びます。
まず、今までの行動。
これをやっていて、今、無事に生きている現実があります。
脳はその状態を学習していますから、
今の状態を保とう、保とうとします。

意識の上では、出っ張ったおなかを何とかしたい、と思うかもしれないけど、
脳の深い部分で「変化を起こすことは、もしかしたら危険があるかもしれない」
という危険信号を発し続けます。

結果として、トレーニングを続けるのが嫌になったり、
食事制限が、ある日突然ばかばかしくなったり、
そんな風になるのです。

 

短期的にみれば、体重がグングン減ったかもしれないけど、
リバウンドが生じて、食欲は前以上。
そんな風になる人が多い。
これは、脳がそうさせているのです。
元の体重に戻そう、戻そうと働くのです。

 

かつて、90日間続ければ習慣化するとか、
21日間続ければ習慣化すとかと言われていました。
しかし、最近の研究では、本当の意味で習慣化するには、
数百日必要なことも多いようです。
ちょっとがっかりですね。

 

ではどうすればいいか。
それは、スタート時には目標を小さな小さなものにする、ということ。
たとえば、ダイエットをするというなら、ご飯を一口分だけ残すとか、
おかずの盛りをほんの少しだけ減らすとか。

トレーニングをするのであれば、腕立て伏せ1回だけするとか、
腹筋を1回だけするとか。

 

で、できたら自分をほめてあげましょう。
今日もできた。
すごいね、って。

 

「ご飯を一口残しただけで、ダイエットにならないじゃないか!」

そう思われるかもしれません。
確かにそうです。
しかし、別に、毎日一口だけ残す必要はありません。
その日はあまりおなかがすいていないなら、たくさん残せばいい。
腕立て伏せも、気分が乗ったなら10回でも100回でもやればいい。
けど、決めるのは「1回だけでいい」という状態にしておくのです。

ただし、どんなに気が乗らない時でも、
一口でも、一回でも、これだけは最低限守る。
これを半年、一年と続ければ、
やらない日は気持ち悪い、というくらいの習慣になります。
そして、そうなる前に、楽しくなってくるはずです。

 

やりはじめる、変化を起こすときの心理的な障害を取り除くシンプルでパワフルな方法です。

 

ぜひ、試してみてください。

ビジネスにおける”質問力”のパワー 人を知るためのNLP

「私は、○○をやります!」

 

なかなか、決意にあふれた言葉ですね。
やる気がひしひしと伝わってきます。
しかしこれ、ちょっと気を付けたほうがいいかもしれません。

なぜならば、これは自分を強制している事になります。
強制するという事は、必ずと言っていいほど反発心が出てきます。

 

ある心理実験があります。
なんのご褒美も設定されていない状態で絵を描く子供。
皆夢中で描いています。
ここにご褒美をあげます。

すると、次からはご褒美のために絵を描くことになります。
結果として子供たちは、ご褒美がなければ絵を描かないようになります。

 

これはどういうことかというと、ご褒美(つまり報酬)を与えられることで、
ご褒美の代わりに絵を描く。
つまり、絵を描くことが義務になったのだと分析されています。
義務になるとモチベーションは下がります。

 

 

さて、冒頭の決心をあらわした言葉。
一見、力みなぎる言葉なのですが、この事で自分に
”やります!”という事を義務にしています。

義務になった瞬間、人はモチベーションが下がりがちなのは先の実験の通り。
やる気を出そう、出そう、とすればするほどモチベーションは下がります。

 

会社のチームのリーダーを務める人も、
「やる気を出せ!」
なんて声掛けしますね。

これも、もう義務化しちゃって、人はいやいや動いてしまいます。
感情と仕事のパフォーマンスは恐ろしいほどリンクしていますから、
当然この状態ではいいパフォーマンスは期待しにくい。

 

すでに心理学の世界では、モチベーションに関してはかなりの事が解明されています。
もちろん、人の心は様々な要素で動きますので、
これだけやればOK!なんていうシンプルなものではありません。
ですからこういった実験結果を誰も活用しようとしません。
結果として、ただ感情に任せて「やるきをだせー」なんていう解決策(?)に走ってしまいます。

 

すると、リーダーも困った状況になるし、
チームメンバーもストレスフルな環境になる。
仕事のパフォーマンスは今一つ上がらず、
お客さまにも迷惑をかける。

あまりいいことがないのです。

 

さて、こんな時、どう声がけすればいいか。
実験の結果明らかにされたのは、
「私は、○○をやるのか?」
と疑問形にすることです。

 

問いかけられただけなので、強制の力は働きません。
義務感からではなく、自ら決定してやるわけです。
これだけでモチベーションに及ぼす影響は相当に変わります。

自分への問いかけのみならず、チームメンバーにも同様です。
○○のプロジェクト、やろう!
というより、
○○のプロジェクト、やるの?
と聞く方がよいと言われています。

義務にさせない工夫ですね。

 

さて、世の中のマネジメントやモチベーションのコントロールは、
なぜか誤った認識が広く信じられています。
営業であれ、チームのマネジメントであれ、経営やマーケティングであれ、
私たちが対象とするのは「人」です。

人を動かすビジネスをしている以上、人を知らずして上手くいくほうが奇跡です。

 

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