点が三つあれば顔に見えるという錯覚

皆さんは、「パレイドリア」という言葉を聞いたことはありますか?
以下、weblioから引用します。

意味のない対象に、特定の意味を認識してしまう幻視(錯覚)の一種。例えば、壁のしみや雲の形などが人の顔に見えてしまう現象は、パレイドリアの代表的な例である。
weblio

 

ごちゃごちゃ説明するより、画像を見ていただくのが理解の早道だと思います。
「パレイドリア」というキーワードで画像検索をしていただくと、「ああ、こういうことか」と合点がいくと思います。

パレイドリア 画像検索

その中でも特に、点が三つあったら人の顔に見える、的な心理効果をミシュラクラ現象と呼んでいるそうです。

なぜこんなことが起きるのでしょうか。

 

そもそも、人は、目に映る風景に何かしらの意味付けをしている。
だから、何の意味もない画像から、人の顔や動物の顔をそこに見て取ります。
画像検索を見てみるとわかるのですが、もはや顔以外に見えないくらいです。

 

ここで注目したいのは、私たちが見ている世界は「自分たちで意味づけした世界」以外の何物でもない、ということ。
ある意味、自分たちが見たいようにしか見ていないわけです。
点が三つあれば顔に見える、というのはある説によると、人間の生存本能がそうさせていると言われているそうです。
大自然の中で暮らした私たちの祖先に迫りくる危険の1つが、生物だった。
そしてそれはけっこうな存在感があったわけで、だから、そういった生き物の顔をいち早く察知するために脳に備わった機能だというのです。

つまり、私たちの脳は、自分の身を守ることに全力を傾けて物を見ている。

 

では、例えば人間関係においてはどうでしょうか。
私たちは、自分を守ることに全力を傾けている、という前提で見ていくと、人間関係が見えてくることもあります。
たとえば、Aさんが会議で発言しました。
Bさんがその発言を執拗につぶそうとします。
そのBさんは、Aさんに、自分の意見(というより自分自身)を否定された、と感じたといいます。
すると、Aさんの意見に徹底抗戦します。
どんどん頑固になります。
みんながBさんを説得しようとすればするほど、Bさんはかたくなになります。

Bさんに映る世界は、「みんなして俺を否定している」という世界なのかもしれません。
それを解消するためには、きちんとBさんの懐に入る必要があります。
私たちは敵対しているわけではないんだよ、ということを知ってもらわなければなりません。

その時に、たとえばNLPでいうところのバスストップ理論というものが使えるかもしれません。
相手の価値観の中に入っていき、敵対的なポジションから、共感のポジションに場を移すわけです。
そうして初めて、本来の議論ができる。

誰かが悪いのではなくて、AさんにはAさんの世界があり、BさんにはBさんの世界がある。
ある神経学者は、世の中は主観と錯覚でできてる、といいます。
それはあながち間違いではないな、と思うのです。

 

私たちが見ている世界は、別の人が見ているのとは違う世界。
逆に、見えているものの意味付けを変えると、世界が変わります。
この深い世界の入り口を拓くのが、NLPだと私は感じています。

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