習慣の怖さ

当社の事務所には、ドアが二つあります。
一つはお客様用、一つは社員通用口です。
そのうち、社員通用口の調子が悪く、危ないので修理がすむまでは鍵をかけておこう。
社員もお客様用ドアを使って出入りしよう。
そう決めたんです。

その5分後、私は鍵のかかったドアを必死に開けようとしてました(;^_^A
何も考えずに動くと、身体が勝手に習慣に従って動いてしまうんですね。

 

ある、自動車修理工場のスタッフの方に聞いたのですが、彼らも似たようなことがあるそうです。
というのも、同じ自動車でも国産車はウィンカーのレバーが右についています。
ワイパーは左側ですね。

しかし、輸入車は逆。
ウィンカーレバーは左で、ワイパーは右。

 

彼らはプロですから、器用に頭の切り替えができるので、めったなことでは間違う事はないようです。
しかし、考え事なんかをしているときには、輸入車に乗ってるときに、ウィンカーを出そうとして右のレバーを操作することもあるそうです。
ワイパーが、動き出して慌てて気づくことがあるそうです。

 

「身体が覚える」という表現をすることがありますが、まさにそんな状態。
人は、意識していないときは、身体が覚えた通りに動いてしまうんですね。

 

 

さて、こういった習慣は、身体の動きだけではありません。
心の動きにも、やはり習慣というか、クセが必ず出てきます。

たとえば、車の運転をしていて渋滞に巻き込まれたり、乗ろうとする電車が遅れたり。
すると、とたんにイライラしてきたりしますよね。
急いでいるときならともかく、別に急がなくてもいい時でもなぜかイライラ。

 

誰かと待ち合わせをしていて、時間にはかなり余裕がある。
渋滞がなければ、結局は現地で待つことになるのはわかっていても、なぜかイライラ。

 

しかし、時と場合によっては、違うとらえ方もできますよね。
よく、自動車を運転しながら、雑誌を読んだりスマホを触っている人がいます。
安全上、決して良い事ではないのですが、彼らにとっては「渋滞ラッキー」と思えるかもしれません。
電車の遅れだって、遅れてくれたおかげで「読みかけの本が随分読み進められた」と喜ぶ人もいるかもしれません。

結局、起こっている事と、あなたの持つ感情は必ずしもリンクするものではないはずなんです。
しかし、人は「渋滞はいらいらするもの」と考えるクセがついているので、意味もなくイライラしてしまいます。

 

これ、「運がいい人、悪い人」というところにもかかわってきます。
「渋滞にあったおかげで、現地での待ち時間が減ってよかった!」と思える人は、自分の事を運がいい、と言えるでしょう。
「渋滞なんて勘弁してよ。」と思っている人は、自分の人を運が悪いと考えます。
結局、本当のところ、運の良しあしがあるのではなく、事実をどう捉えるかの違いがあるだけだといわれています。

 

こういった思い込みで、あなたは自分を「運の悪い人」と決めつけているのかもしれません。
これってもったいないですね。

 

NLPを学んで、人生の質を向上させませんか?

 

「締め切り」の威力

皆さんの職場でも、
営業をしたり、
DMを送ったり、
広告を出したり、
アンケートを取ったり、
といった販売活動をされていると思います。

 

社外での販売に限らず、
総務において社員に提出をお願いしたい書類など。

 

とにかく、誰かに動いてほしいとき、
「締め切り」
というのは絶大なパワーがあります。

 

たとえば、あるサービスをお客様に紹介するとしましょう。
このサービスが、いつでも申し込めますよ、
というものであればお客さんはこう思います。
「ま、今決めなくてもいいから、ゆっくり考えよう。」
そうして、その話は忘却の彼方。

忘れたころに、
「あの件、ご検討状況はいかがですか?」
と営業マンから言われても、面倒くさくなって、
「あ、もういいよ、あれは。また、その気になったらこちらから電話します。」
という事で終了です。

 

テレビショッピングを見てみると、よくわかりますよね。
「限定〇名様!〇時~〇時の間にお電話ください。」
こういわれると、お客さんは今すぐ考えないと、乗り遅れる!という不安に駆られます。
で、慌てて電話をするわけです。
これが、締め切りがない話だと、きっとそのお客様はその商品を買う事はないでしょう。

 

これ、とても重要です。
特に、他人に何かしら決断を促す際には、期限というプレッシャーを与えることで、
決断から逃げない姿勢を保つ事ができます。
少なくとも、一定期間は、そのことについて真剣に考えるのです。

 

 

私もこんな経験があります。
仕事がらみで出したDMに、締め切りを設定しました。
1月31日締め切り、という感じです。

 

締め切りの理由を明示したわけでもないのですが、
DMが届くや否や、お客様からの電話やFAXが続々入りました。
お客様は大抵言います。
「いやぁ、今月締め切りだと書いてあったから、慌てて電話したんだけど、
まだ大丈夫?」

ですから、セールスでも、DMでも、お客様が検討モードに入ったら、
ぜひ締め切りを設定頂くのがいいと思います。
それは、出来れば根拠のあるものがいいと思います。
たとえば、〇月〇日を過ぎると値上げしてしまうんです、とか、
ちょうど決算セールのタイミングなので、〇日までにお決めいただければ〇〇がついてきます。

といった感じですね。

 

もちろん、ウソはだめですよ。

 

もう少し軽い感じにしたいなら、
「ご検討いただく時間を1週間として、〇月〇日に結果を伺うためにお電話をさせて頂いていいですか?」
ということで、軽い締め切り設定になりますね。

 

本来、営業やその他の販売は言葉の力で、人の心を動かす事が仕事の根っこにあると考えています。
人の心を動かすのには、人の心がどの様なタイミングで、どのような傾向で動くかを知るのはとても大事です。

今年こそ、NLPを学んでみませんか?

 

 

目標設定で知っておきたいコツ

新年といえば、心新たに何かを決意すること、ありますね。
たとえば、

●今年こそタバコを止めるぞ
●〇kgのダイエット!
●スポーツジムに通うぞ
●可愛い彼女(彼氏)を作る!
●営業成績〇〇万円達成!

などなど、ひとそれぞれ何かしらあると思います。

この、目標を定める、という行為。
実は、殆どの人はその方法を習った事がないはずです。
そこで、目標設定のセオリーとして有名な、
SMARTの法則について少しお話をしたいと思います。

このSMARTというのは、以下の頭文字です。

-----------------------------------
Specific  具体的
Measurable 計測可能
Agreed upon 同意している、達成可能な
Realistic 現実的
Timely 期限が明確
-----------------------------------

たとえば、経営者が会社の目標を定めるとしましょう。
顧客満足度向上を目標に掲げたとすると、少しこれでは足りない感じがしますね。

顧客満足度は、具体的にはどういう状態になればいいのでしょうか。
また、それを測る指標は何をもって達成を測るのでしょうか。
こういった部分が曖昧な状態では、残念ながら目標としては少し足りない要素がありそうです。

また、売り上げ120%達成、という場合はどうでしょうか。
この場合、具体的で、計測しやすい数値です。
しかし、どうやったら売り上げ120%が達成できるのでしょうか。
ここの議論なしに、単に、120%といても、達成できそうにありません。

さらに、「同意できるか?」というところは、モチベーションにかかわってきます。
その目標に向かう意義が明確でなければ、人はそこへ向かう原動力がない状態です。

いかがですか?
目標設定というのは、結構難しいものですね。

もちろん、このSMARTの法則が、常にベストか?と言えばそうでないときもあります。
たとえば、根本的なやり方を変えようとするとき、「達成可能な」小さな目標より、桁が一つ違うくらいの大きな目標が有効なことがあります。
目標を桁違いにすることで、視点を切り替えることができるからです。

用途やシーンに応じて、うまく使い分けて頂けるとよいのではないかと思います。

ちなみに、NLP(神経言語プログラミング)の中でも、目標を立てるコツというものがノウハウ化されています。

とくに、目標とモチベーションを連動させる視点で、8フレームアウトカムという手法があります。
詳しくは、こちらのページで解説していますので、ご覧ください。

アウトカム(NLP用語集)

では、本年もよろしくお願いいたします。

窓が割れると街が荒れる

年齢によっては、中学時代に結構な校内暴力真っただ中で育った人も多いと思います。
私の学校も、良く教室の窓が割られていました(;^_^A

さて「割れ窓理論」という言葉、聞いたことはありますか?

 

建物の窓が割れているのを放置すると、誰もそこに注意を払っていないという意識が働きます。
すると、ほかの窓を割ることに対する心のハードルが下がり、やがてすべての窓が割られます。
窓が割れたのを放置したビルのある町では、犯罪に対する配慮がないという意識が働き、犯罪が増えるといわれています。

 

では、逆のケースもあるのでは?と考えたのが、元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏です。
地下鉄の落書きや、信号のない道路の歩行者の横断などを厳しく取り締まったところ、犯罪都市だったニューヨークを、見事治安の行き届いた街に変身させました。

皆さんもこういうとわかりやすいと思います。
汚れきった道路に、吸い殻やごみを捨てたとしても、さほど罪悪感は大きくない。
しかし、ピカピカに磨かれた代理的の床を汚すのは、ちょっと勇気がいりますよね。

私は、保険の仕事をしていたので、この事はよくわかります。
たとえば、社有車で事故の多い会社というのは、軽微な事故に対する扱いが緩いのです。
ちょっとした自損事故でも、経営者やリーダークラスの人がきちんとそのことの重大性を認識している会社は事故が少ないのです。

 

この事は、マネジメントでも生かせるでしょう。
たとえば、小さなお客様とのいさかいを、
「あのお客、ちょっとひどいよね。」
なんてやってると、それはどんどんエスカレートして、お客様を大事にする気持ちが薄れてきます。

小さな目標の達成をおざなりにしていると、大きな目標にチャレンジすることはできません。

 

これは、取り締まるという意味ではありません。
そういったルールに対して、どういう姿勢で向かうか?という事です。

 

たとえば、小さな目標が達成できなかったとき、
「バカヤロー、もっと真剣に働け!」
なんてやってしまえば、今の時代パワハラとか、ブラック企業といわれて終了です。

 

誰かのせいにするというより、リーダーとしての責任と真摯に向き合うという事です。
目標が達成できなかった。
これは、チームをまとめる自分の責任だ。
だから、あとわずかな期間だが何とかしたい。
その思いを、言葉だけでなく、行動で示すのです。

 

その時に、きちんとメンバーとコミュニケーションが取れているリーダーなら、部下はついてくるはずです。
ちょっとシラケたムードが漂うとすれば、部下とのコミュニケーションに問題があるかもしれません。

 

コミュニケーションは、NLPの得意分野です。
ぜひ、一度体験セミナーでNLPの世界を体感しませんか?

環境レベルから自己認識レベルへ 忘年会・新年会で経営者の視点を見抜く

そろそろ忘年会シーズンも終焉に向かいつつあります。
そこで、ちょっと忘年会での会話を少し振り返ってみてほしいのです。

経営者同士が集う忘年会だったとすれば、恐らく仕事の話が少なからず話題に上ったでしょう。
その際に、どんなレベルの話だったかを振り返ってみるのです。

たとえば、保険代理店の場合はどんな話でしょうか?
保険会社はこれから、どんな戦略を強いてくるのだろうか?
手数料体系はどうなるのだろうか?
金融庁の規制はどうなるんだろうか?
なとなど。
こんな話が多く語られたかもしれませんね。

では、この話を、昨日お伝えしたニューロロジカルレベルで検討してみましょう。

①自己認識
②信念・価値観
③能力
④行動
⑤環境

そしてスピリチュアルでしたね。

この分類で考えてみると、上記の話題は
全て環境レベルの話
という事になります。

つまり、ニューロロジカルレベルで考えると、非常にレベルの低い話と言わざるを得ません。
経営者の会話が果たしてこれでよいのでしょうか。

環境の話という事は、他責、つまり自分で責任を持つという事と対極にあります。
景気が悪いから、働く環境が悪いから、〇〇できない、という話と同じレベルなのです。
こうやって見てみると、ちょっとまずい気がするのは私だけでしょうか。

もちろん、人は環境の生き物といわれるくらいですから、それは致し方ないのかもしれません。
しかし、会社の成長=経営者の成長を考えるとすれば、このままでいいとは思えません。
世の中がどう動くかとか、保険会社がどう動くかとかいう以前に、
あなたはどうしたいのか?
あなたはどうありたいのか?
という問いを自分に向けて発する必要があるのではないでしょうか。

実は、こういった「環境」思考に陥りやすいのには理由があります。
それは、自分の会社の事を、自分で考えるクセがないというところにあります。
保険代理店という仕事は、メーカーである保険会社と切っても切れない縁があります。
そして、保険会社は、過保護の親のように「代理店はこうあるべき」「代理店経営をよくするにはこうすればいい」と、何でもかんでも指導します。
その指導を、なんの検討も失せず受け入れてしまうクセがついているのです。

では、ブレイクするためにはどうすればいいのでしょうか。
簡単です。
思考のレベルを上げるという事です。

環境のせいにするのではなく、行動レベルにおいて私たちは何をしたいのか。
能力レベルとして、企業としてどんな能力を持とうとするのか。
企業としてどんな価値観を重んじ、企業の存在意義はどこにあるのか。
それを自問自答し始めることが初めの第一歩です。

新年会の席では、ぜひ、環境レベルの話ではなく、自社が作り上げたい世界の話をできるよう、お正月ゆっくり検討してみてはいかがでしょうか。

「使う言葉」で探る、相手の生き方

リーダーとして、部下に伝えたい思いがある。
しかし、どうも部下はリーダーの想いをくみ取ってくれない。
「会社として世の中に貢献したい」といえば、社員は「それって、ボランティア活動するってことですか?」と言われたりして会話がちぐはぐになることがあります。

こういったとき、双方の意識があるニューロロジカルレベルが違うのでは?という事を疑う必要があるかもしれません。
ニューロロジカルレベルというのは、人間の意識(視点と言い換えるとわかりやすいかもしれません)を6つに分類したものです。
この6つのニューロロジカルレベルは、層をなしていて、上位の概念は下位の概念に影響を与えるといわれています。

 

・・・といっても何のことだかわかりませんね(^^;
具体例を引いて考えてみましょう。

ニューロロジカルレベルの最下層にあるのが、環境という視点です。
たとえば、「景気が悪い。」「社内の雰囲気が悪い。」「先輩に恵まれていない。」という不平不満は、環境の視点になります。

そこから一つ上に上がると、行動の視点があります。
どんな環境にあったとしても、自らがどの様な行動をとるかのほうが重要なはずです。
実質的な行動だけでなく、身の回りに起こったことをどのように捉えるか?という事も「行動」の層に属します。
自分が行動することで、「環境」における不平不満は解消する可能性がありますし、
「環境」が変わらなかったとしても、「環境」をどのように捉えるかで、自分の在り方は随分変わってきます。
たとえば、景気が悪い、雰囲気が悪い、と不平を漏らすのではなく、だからこそ自分にできる事があるのではないか?と考えられるようになります。

さらにもう一つ層を上がると、能力の視点があります。
能力を向上させると、行動が変わります。
景気が悪い中でも、売り上げを上げる能力(スキルやノウハウ)を持つことで、当たって砕けろ式の営業(行動)は、変化する可能性があります。
社内の雰囲気が悪い中でも、コミュニケーションスキルを磨くことで、チームのモチベーションを上げる(行動)は、変化します。

さらにさらに、もう一つ層を上げると、信念・価値観というレベルがあります。
景気の悪い中で、販売活動を強化するという行動の背景にある、たとえば「自分たちの商品が多くの人を救う」といった価値観を明確にすると、能力・行動・環境を変えることができるようになります。

まだ上の層があります。
それは、自己認識の層。
言い換えれば、自分がもつ「使命」といえるでしょう。
自分は、これを成し遂げるために生まれてきたという思い。
これを持つことで、もはや障害に阻まれても、ひるむことない原動力を得ることができます。

 

冒頭の例で言うなら、リーダーが言う「会社として世の中に貢献したい」といのが信念や自己認識の層に属するセリフなのですが、
「それってボランティア活動をするってことですか?」という社員の言葉は行動レベルのセリフといえるでしょう。

 

仮に、あなたの部下が、会社の中での不平不満を漏らしているとすれば、最下層の視点しか持ち得ていないという事です。
彼らに、行動させるには、彼らの上位のニューロロジカルレベルを刺激する必要があります。
たとえば、彼らが行っている仕事が、一つ完了するごとに世界の飢えた子供を死から救い出すとします。
そこを認識すれば、先輩がどうとか、景気がどうとか言ってる場合ではないはずです。

もちろん、実際には日本で行う営利企業の活動がこのような分かりやすい価値を社員に示すことは難しいかもしれません。
ただ、実務でどれだけの人が幸せになれるのか、社員が行う営業活動の結果どれだけの人にどんな幸せをもたらすかを明確にするのは、リーダーの役目でしょう。

それが、会社としての使命、つまり理念なのではないでしょうか。
理念が、社員を動かす原動力となるというのはこういう事だと私は考えています。

なのに、残念ながらほとんどの企業の理念は、単なるお題目です。
そこにそもそも経営者がコミットしていない事さえあるでしょう。
また、理念という名目ではあるものの、実際は「行動」レベルの視点しか持ち得ていないケースもしばしば見受けられます。

 

経営者やリーダーは、個々人のニューロロジカルレベルを見抜き、会社全体のニューロロジカルレベルを高めていくことが役割の一つです。

ぜひ、NLPプラクティショナーコースで、このニューロロジカルレベルについて学んでみてください。

 

*ニューロロジカルレベルには、さらに「スピリチュアル」の層がありますが、今回はその説明は省いております。

 

仕組化に取り組む前に必要な事

経営に携わっていると、仕組みづくり、という事についていろいろと考えさせられるシーンがあります。
この仕組みづくり、上手く行ってますか?

  • 仕組み作りに着手したものの、思うように仕組みが動かない。
  • システム化することで仕組化しようとしたものの、社員がついてこれない。
  • 仕組みを作った自分がその後の仕組のサイクルを意識しない間に自然消滅してしまった。

結局残ったのは、無駄な会議とシステム投資だった・・・なんていう事も経験があるのではないでしょうか。

 

まず、システム化についてお話ししましょう。
私たちは、何かとシステムを過信する傾向があります。
しかし、システムを操るのは人間です。
アナログでできないことを、システム化で対応できると考えるのは少し早計でしょう。

そもそも、人は、何か新しい事を始めるぞ、といわれると、必ずと言っていいほど免疫反応がおこります。
異質なものを排除しようとするんですね。
たとえば、システムへの顧客情報の入力を義務付けられれば、いい加減な意味のない情報しか入れていなかったりします。
それが次第に、わざと「入力忘れ」を起こします。
結果、それでも叱られないとわかると、入力忘れが日常になり、システム投資をしたものの、何の意味もなかった、という状況が様々なところで繰り返されています。
ある高名なコンサルタントいわく、
「仕組がバカだと、それをシステム化する事でバカが加速する。」
と言い切っています(苦笑)

 

仕組化しても、リーダーが常に目を凝らしていなければ動かない仕組み化にどれほどの意味があるのでしょうか。

 

仕組化には、実は人の感情や、人の行動の特性に着目する必要があります。
たとえば、人は一つの事に集中すると、別の事がおろそかになりがちであったり、
習慣化は難しいけど、習慣化するとやめるほうが難しかったり。
そんな行動特性をうまく仕組み化に活かしていくことが前提でなければ、強制するだけではなかなか動きません。

逆に言えば、強制されてやることは、強制の圧力がなくなればやらなくなるという事実があるわけです。

 

そんな人の特性を学ぶにおいて、例えばNLPのような心理学を知ることで、そのかけはしができることがあります。
常々、心理学はビジネスにおいての必須科目だと考えていますが、あまりに心理学を学ぶリーダーが少ない。
そんな状況を変えるために、今日もまんトレは日本を飛び回ります。

 

社員の仕事が「ずれない」ために必要なたった一つの事

経営者や経営幹部の悩みの中で、結構多いのが、社員が思い通りに動かない、という事。
このテーマは、本ホームページの中で、様々な角度でお話ししていますが、今回は比較的具体的なチェックリストをご紹介します。

上司が何かを社員に指示し、結果を見てみると思い通りな内容になっていない、という事はよくある話です。
本当は、こういう書類を作ってほしかったのに、出来た書類はちょっと趣旨の違うものであったり、
本来、こういった集計をしてほしかったのに、違う集計だったり。

この場合、社員の質の問題もあるかもしれませんが、それ以上に疑うべきは、上手く伝わっていたのか?という事です。
NLPのセミナーの中で、良く取り上げられるものの中に、「自分と他人は違う目を持っている」というテーマがあります。
たとえば、お互いが「鉛筆」の話をしていても、横から見る人は、細長い形をイメージしますし、真上から見る人は六角形をイメージします。
視点が変わると、一つの物事でも全く違うものとして認識されてしまうのです。

 

つまり、上司のものの見方と、部下のものの見方が違っているのが当たり前なわけです。
この間を埋めるためには、それなりに必要なことがあります。
そこをきちんと考えていかなければ、思うような結果は出てこないのが普通といえるでしょう。

 

 

さて、上手な指示をするためには、5W1Hを明確に、とかいろんなコツはあります。
そういった技術的な部分も大事ですが、意外と抜けているのが本質的な目的の明確化です。

 

部下のやった仕事が、どこで、どんな風に、どんな結果を期待されたものかを伝えていない上司は非常に多いのではないでしょうか。

 

これを伝えるだけで、部下はその現場を想定できるようになります。
例えば営業用の資料であれば、どんなお客様が相手で、どのような形で提示し(郵送するのか対面で説明するのか)、どんな結果を期待されているかがわかるだけでずいぶんと見えるものが増えるはずです。
しかし多くの場合は、この本質的な内容を伝えることをせず、
〇〇の資料を作っておいてくれ、
××を集計しておいてくれ、
といった指示・命令になりがちです。

 

どこで、何のために使われるものかもわからない状況では、部下は頭を抱えてしまいます。
そうして、自分なりの視点で考えるわけです。
「きっと、このタイミングで上司がこういう事を言うのなら、こんなふうに使うのでは?」
と考え、そこに合わせて仕事をします。

 

そして、その想定結果がずれているから、上司から見るととんでもない仕事になってしまうわけです。

 

実は、ビジネスの現場では、こういった回り道が結構あるものです。
社内の効率が悪いことを部下のせいにする上司は多いのですが、本当は、部下が効率よく動ける指示をしていない上司の問題の事のほうが多いと考えられます。

 

もし、社内の動きに無駄がある、と感じたときには上司として自身の指示の出し方を再チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

お客様が怒り出すたった一つの理由

12月も半ばとなると、街も殺気立っていたりします。
早く仕事を終わらせたい、と思う反面道路は大渋滞。
みんな車の中で、電話をしたり、書類をチェックしたりで「ながら」で運転してるものですから、流れは遅くそれを見てまたイライラ。
事故の多い季節なので、お気を付けください。

こういった時期は、どうしてもミスが増えがちです。
ミスが増えると、お客様が怒りだします。
そのお客様のお叱りに対処していると、時間ばかりが過ぎていく。
「こんな忙しいときに限って」
と愚痴りたくなります。

 

さて、一番有難いのは、お客様を怒らせない事です。
じゃあ、お客様が怒り出すときってどんな時なのでしょう。

ごくごく単純化してお話しすると、こうなります。
「自分の期待通りに大事にされなかった。」
これがお客様が怒り出す理由です。

 

ピンとこない方のために、もう少し具体的にお話ししましょう。

たとえば、通販で頼んだ商品が、思った日時に届かなかったとします。
お客さんは、配達日時を提示された以上、その日時に商品が届くことを期待しています。
しかし、実際はその約束は守られなかった。
お客さんは、一見、約束が果たされなかったことに怒りを感じているように見えます。

たしかに、お客さんはその日に配達されるつもりで予定を組んでいたのかもしれませんが、もしかしたらその日でなくてもよいかもしれません。
しかし、その日に配達する、といったのに来なかったのは、自分の事をそれだけ重要視していない証だと感じます。

 

また、たまたま業者から届いた手紙の宛名。
自分の名前の漢字が間違っていたとします。
ただのDMなら大したことのない話ですが、それでも怒り出す人は怒り出します。
そして電話をかけ、クレームを言います。
「名前を間違えるなんて失礼じゃないか!」
その背景にはやはり、自分をきちんと大切に扱ってもらえなかったという憤りがあります。

 

単に、間違いが問題なのであれば、間違いをただせば済む話です。
しかし、ほとんどの場合、間違いを正すことだけでは怒りは収まらないものです。
そこを取り違えると大変なことになります。

 

よく、「クレームを言ってくださるお客様は、きちんと対応すればとても重要なお客様になる。」といわれます。
これは決してただのきれいごとではありません。
「自分を軽く扱われた」という憤りを持つお客様は、その奥に、あなたや、あなたの会社にとって重要な客でありたいという思いがあります。
だからこそ、大事に扱われたいのに、大事に扱われなかったことに怒りを感じます。

そういったお客様の主張は、まずは受け入れてみてください。
受け入れるというのは、言いなりになるという意味ではなく、お客様の気持ちを受け止めるという事です。
そうすることで、そのお客様が自分たちにとって重要なお客さまであることをしっかりと実感していただくのです。
あなたの言葉に耳を傾けてますよ、あなたの思いを受け止めますよ、という姿勢が非常に重要なのです。

場合によっては何かしらの誠意を形にすることを求められるかもしれませんが、それは会社の姿勢の中でできる範囲の事を提示すればいいですし、出来ないならできないとハッキリお伝えする必要はあります。
しかしまずは、お客様の想いを受け止めるという事から始めることが必要です。

以前もお伝えしたことがありますが、お客様からのクレームが入ったときに、お客様の言い分をさえぎって自分の正当性を主張するのが最もよくないパターンです。
クレームの内容だけにフォーカスするのも、解決策の見えない迷宮に入る可能性があります。

 

おぼえて頂きたいのは、たった一つ。
「自分の期待通りに大事にされなかった。」
という思いがお客様の怒りの背景にはある、という事。

この思いをいやさなければ、トラブルは形を変えてまた起こります。

お気をつけて。

社員が育たない原因は、経営者にある!?

さて、まんトレにご相談いただく中で、最も多いものの一つに、
社員が思うように育たない
というものがあります。

「なぜ、こんなことが自分で判断できないんだ?」
「本当は、こういう仕事もお願いしたいが、まだまだ・・・」
「思ったような成果を上げられない社員をどうすればいいのか。」
「同業他社では、あんなにできる社員がいるのに、なぜうちの社員は・・・」
「もっと、いい社員を採用できないだろうか?」

他にもいろいろありますが、挙げればきりがありません。

 

それを、経営者の方々は、
社員の資質の問題
と考えておられる方が、まだまだ多いようです。
果たしてそうでしょうか?

 

そもそも、中小企業の場合、大企業のような優等生を雇い入れることはまず不可能でしょう。
自分を有能だと自負している人間は、今のところ大企業を選ぶのが普通です。
どんなにお金をかけて募集したところで、
採用してめきめきと頭角を現す社員を採用できると考えるのは、宝くじを買うようなものです。

つまり、初めから高スペックの社員を採用する、というのはまずあきらめたほうがいいでしょう。
いい出会いがあれば、それはそれでラッキー、という程度にとどめておくのが賢明です。

 

では、超高スペックではない社員に、どうすれば社長が思うような社員に育てられるでしょうか。
ハッキリ言います。
それもあきらめてください。
なぜなら、社長は、自分以上の実力者を絶対に雇わないからです。

社長自身は口では「自分を超えるような社員になれ」とおっしゃるかもしれません。
しかし、社長にとってはそんな社員が出現すると、自分の立場が危うくなります。
だから無意識に、そのような力を持った社員が面接に来たとしても、「なんとなく」雇うのを拒むのです。

では、社長を決して超えることのないメンバーの実力を最大限に引き出すには、どうすればいいのでしょうか。
単純化してお話しすると、
「社長が社員の才能を押さえつけない」
という事につきます。

 

もしかしたら、これをお読みいただいている経営者の方は、顔を真っ赤にして頭から湯気を出して怒り出してるかもしれませんね。
失礼を申し上げて、すみません。
もう少しかみ砕いて説明させていただきます。

 

まず、社員が自分で判断しないのは、「自分にはそれを判断する権限がない」と思い込んでいるからです。
それは、社会の常識であったり、本人が考えるビジネスパースンとしての常識であったり、あるいは社長の日頃の言動から判断しているかもしれません。
いずれにしても、社員は会社という組織の中で、自分の領分とそうでない部分を分けてみています。
そこに、社長が「許可」を出してあげないと、なかなかその領域には踏み込みません。
その許可があるか、さらにその判断を一社員がすることに対し、安全が確保されている事をきちんと説明してあげる必要があります。

 

また、自ら仕事を進んでしないのは、そういうクセ付けがなされている、という可能性が高いと思われます。
たとえば、前職であったり、あるいは子供時代の親との関係においてかもしれませんが、こんなことを経験しているはずです。

①よかれと思って自発的に何かをやった。
②やったことに対し上司もしくは親などに「なぜそんなことをしたの!?」と叱られた。
③言われたこと以外の事をやるとろくなことがない、という考えがしみこむ。

こんな流れで、何かにチャレンジしようと思うモチベーションがわかないどころか、足がすくんでしまう習慣ができているのです。

 

これを変化させるには、自発的な行動に対して褒めるという事を続けてやっていく必要があります。
これも社員教育の一環といえるでしょう。

 

もう一つ、大きな問題があります。
それは、社員に対する過保護です。

たとえば、今の社員には〇〇はまだ早い、できない、だから経営者が自分でやる、上司が自分でやる、といったものです。
早い話が、社員のチャレンジを阻んでいるという事です。

まんトレがかかわってきた保険の仕事において、先輩方は
「自動車事故の受付は事務社員に任せられない」
という方が結構いらっしゃいました。

 

事故を起こしたお客様は、神経が高ぶっていたり、本質的な性格があらわになることが多く、事務社員では対応しきれない。
また、めったに起こることのない事故の対応は一発勝負。
そのお客様にとって最初で最後となる可能性のある事故の対応はそれだけ大事だから、なかなか社員には任せられないとおっしゃるのです。

 

確かに、目の前の一人のお客様との関係は大事です。
もちろんないがしろにできるものではありませんが、どんな人間にも初めての仕事はあるものです。
社長だって、そういった経験を経て今があるはずです。
そういった事にチャレンジさせることを拒んでいるのは、実は社員ではなく、経営者であることも少なからずあるはずです。

社員にやらせてしまって、トラブルが起きたときには結局自分が出ていかなければならない。
そんなマイナスの仕事を作るくらいなら自分でやってしまえ。
あるいは、新人社員にそこそこの対応ができるようにするには、それなりに教育をしなくてはなりません。
毎日何時間もの時間をかけ、何か月もの時間をかけ、やっとデビューさせるわけですが、それもまた面倒な話です。
やはり社長や先輩がやってしまったほうがよほど手っ取り早いのです。
そういった考えが、社員が育たない原因の重要な一部なのではないでしょうか。

 

会社を組織化するとか、おおきくするとかいう事に関心がないのならそれでもOKです。
しかし、大抵はそうではないわけです。
結果として、会社の組織化という思いと反対の行動をいつまでも取り続けている経営者は、意外と多いものです。

 

売上10億円の壁、といわれるものがあります。
これは、売り上げ10億円の一歩手前になると、会社が崩れて売り上げダウンするケースが非常に多いことからそう呼ばれています。
なぜ10億円かといえば、経営者一人でつくる売上の限界値だといわれているそうです。
そこで、社員が台頭してくれれば楽々数十億円企業になるわけですが、多くの場合10億円から上に行くどころか何かしらの事件が起き、一気に売り上げが下がることが多いのです。

それほどまでに経営者の影響力は大きいのです。

さて、御社は経営者の実力の限界値で会社の成長を停めますか?
それとも、もっと大きく会社をはばたかせたいですか?

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