仕事、営業、家庭、恋人と、相手となにか話し合いをしたり、問題を解決しなくてはいけないとき、どうしてもお互いに譲らず解決策が見出せないことも、ありますよね。
そういうときにぜひ試して見て欲しいNLP心理学のテクニックが、アソシエイトとデソシエイト。
アソシエイトとは、自分自身の視点から物事をとらえることです。
デソシエイトとは、自分以外の視点から物事をとらえることです。
では、具体的にこの2つの考え方をどのように役立てていけば良いのか、お伝えします。
アソシエイト デソシエイトで交渉を上手くすすめよう
交渉が上手くいかない?
なにか、トラブルにぶつかったとき。
たとえば、勤め先で上司のAさんに、自分が叱られたとします。
突然、顔を真っ赤にして怒りをあらわにするAさんにたいして、自分は驚くばかり。
自分は「はぁ・・・」と気のない返事を繰り返すと、上司のAさんはさらに怒りを強めてきます。
状況が見えない自分は、その理不尽さにだんだんと腹が立ってきました。
いったいこの上司Aさんは何が言いたいんだ!にしても、そんないきなり怒鳴りつけなくたって!
この状態は、”自分”がまさにアソシエイトの状態である、と言えます。
目の前に起こる出来事を、自分事として感情を伴って認識している状態です。
楽しい経験ならいいのですが、このようにいきなり叱られるなんて言う経験だと、結構つらいですね。
しかも、こみ上げた怒りをぶつけるわけにもいかない。
そんな時に、試してみてほしいことがあります。
主観を客観に変えてみる
先ほどは、自分の中に、自分の心を置いた状態で上司Aの理不尽を受け止めていました。
では、心を自分と分離して、少し高いところから客観的に眺めてみましょう。
まるで、TV中継でも見ているかのように、心を安全なところに置き、自分を含めた様子を第三者の視点で見てみるのです。
自分の主観の目で見ていた時は、叱られる自分と、目の前に立ちはだかる上司Aの様子だけが認識されていたわけですが、
ほんの少し、視野が広く感じられることがないでしょうか。
握ったこぶしを震わせながらワナワナと怒りに打ち震える上司A。
その様子を前にして呆然と立ち尽くす自分の目には、次第に怒りの炎がともり始めています。
周囲はどんな状態でしょうか?
周りで様子を見守る人がいるかもしれないし、すぐそばの来客席では接客をしているかもしれない。
あ、上司Aの机の上には、自分が作った資料が置かれているようです。
もしかしたら、その資料の中に重大なミスがあったのかもしれません。
とはいえ、いきなりこんなしかり方をしなくても・・・。
では、この状況をいったん沈静化するためには何ができるだろうか。
・・・といった具合です。
こういった、自分を含めた状況を客観的に見ることを、デソシエイトといいます。
感情と判断を切り離す
前の例のような、危機的なピンチであったり、様々なトラブルを目の前にすると、人は感情に流されて正常な判断ができないことがあります。
お客様のクレームも、ゆっくり話を伺い、何が言いたいのかを汲み取る事で、簡単に解決できることも多いはずです。
しかし、いざ、強い口調でお客様から攻められると、慌てて対応しがちです。
困ったことに、そんな時には自己防衛本能が働いて、「自分は悪くない」なんていう言い訳を放つことも少なからずあるでしょう。
問題の渦中に巻き込まれたとき、まず試してもらいたいのがこの「デソシエイト」というテクニックです。
感情、主観を配し、少し高いところから状況を眺めてみる。
たったそんな意識をするだけで、相手の言い分に冷静に耳を傾けることができたり、苦しい状況の中に実はチャンスの種があったりするものです。
「たいへんだー、たいへんだー」と騒いでいては、なかなかそこに気付くことができないでしょう。
ちょっと視点を切り替えるだけのでとても簡単そうに見えますが、大きな気づきを与えてくれるのが、デソシエイトなのです。
アソシエイトも悪くはない
こういうと、「アソシエイト」の状態は良くないイメージがあるかもしれません。
しかし、何かをやり遂げてうれしいとき、何か目標に向かって一心不乱な時は、やっぱりデソシエイト、つまり第三者的に冷静でいるよりもアソシエイトの状態で、心からその喜びや充実感を感じ取りたいですよね?(笑)
人生を味わい尽くすには、アソシエイト。
問題解決や物事を冷静に検討したいときは、デソシエイト。
上手く使い分けできるようになると、人生の波に乗りやすくなるテクニックの一つです。
ぜひマスターしてみてください。
さいごに
アソシエイトとデソシエイト、使い方は分かりましたか?
仕事での話し合いや、家庭や恋人と言い合いになってしまう時など、問題を平和に建設的に解決できれば一番良いですよね。
ぜひNLP心理学のテクニックの一部であるアソシエイトとデソシエイトを、応用し使ってみてくださいね。
もしさらににっとテクニックを色々と学んで対人関係全体をよくする方法を知りたいのなら、
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士