営業はお客様を操るぐらいにならねば結果が伴わない

よくある議論ですが、営業に心理学を使うなんて、人を操るようでちょっと・・・。
そんなふうに考えられる方もいらっしゃるようです。
そんな技術を学ぶなんて、邪道だ、とさえおっしゃる方もいらっしゃるくらいです。

しかし、幸か不幸か、NLP心理学も
「心底から嫌だと思っていること」をこちらの思い通りやらせることができるわけではありません。
本質は「人を思い通りに操作すること」にあるわけではないのです。
では、どんな価値があるのでしょうか・・・?

心理学を営業に使ってはいけない!?

催眠術もはねのけられる意思の力

NLPにおいては、人との信頼関係を構築する方法があったり、相手のウソを見破る技術があるわけです。
言葉の力で、相手の行動を促したり、抑止したりする事も可能であったりもします。
しかし、勘違いしないでほしいのは、それでも
人を操り人形のように動かせる技術ではない
という事です。

例えば、催眠術でさえ、自分が意思をもって拒否すればかからないようにすることは可能だといいます。
そのくらい、人の意思の力は強いのです。

NLPもまた同様で、人を強制的にこちらの思い通りに動かせるわけではありません。
では、NLPは何を目指しているのでしょうか。

NLPと洗脳やマインドコントロールとの違い

では、悪意のある洗脳とNLPとの決定的な違いはどこにあるのでしょうか。
洗脳は、恣意的な価値観を強制的に植え付けるといったことが基本になると思うのですが、NLPはそうではありません。
あくまで重視するのは、その人本人のパーソナリティです。

マインドコントロールという言葉もまた、NLPと並んで語られることの多い言葉になります。
マインドコントロールを辞書で調べると、

自分の精神状態を制御すること。また、他人の精神状態を、暗示をかけるなどして支配すること。

とあります。

注目していただきたいのは、精神状態をコントロールする、という事です。

さらに、精神状態を辞書で調べると、

精神のありさま。感情・気分の安定性・明暗などのぐあい。

とあります。

つまり、マインドコントロールはどこかネガティブな印象を持ちがちですが、言葉の意味としては決して悪いものではない事がわかります。
心の状態をコントロールすること、その手段の一つがNLPという事になるのではないかと思います。

 

人の心を変えようとする行為

ところで、営業という仕事は、何かと嫌われるシーンが多いと思います。
嫌がって逃げるお客さんを追いかけるかのように、

  • 夜討ち朝駆けのセールス
  • 断られているのにYESというまで引き下がらないセールス

といったものがいまだ散見されるようです。

こうなると、お客さんとしては「いい加減にしてくれ!」となります。
本来、「あなたの商品を買うつもりはない」という断りの言葉は、いずれ「二度と来るな!」という個人を攻撃する言葉に変わります。
営業に携わった人は、このようなシーンに何度も遭遇していくうちに、否定された人格・人間性が心に影を落とし始めます。

セールスにおいては、

  • 説得する技術が重要
  • 断り文句にどう対処するかが重要

などといわれることがよくありますが、これこそ強制的に人を変えようという、洗脳に近い行為といえるかもしれません。
こういったセールスは、いわば、「いらない」という意思表示をしているお客さんの心を無理やり変えようとする行為ととらえられませんか?
一般的な印象として、「マインドコントロール」という言葉にに悪いイメージを持ちがちではありますが、そういった押しつけの営業はそれよりもたちが悪い、という事になりかねません。

なのにそんな手法が横行している背景には、「ほかに方法が見当たらない」という事があるのではないでしょうか。

NLPのセールスステップ

NLPを活用した営業というテーマでセミナーを行う場合、基本的には私たちが積極的に行うのは、

お客様とのラポール(信頼関係)の形成

お客様の心の奥底にあるニーズの明確化・言語化

お客様のニーズに沿った提案

といった三つのステップだけです。
お客さんに購入を迫ったりする行為は一切ありません。

それはつまり、お客様の心の奥底のにある「買いたい」という思いを邪魔せず、表に出してあげるガイドのような存在であるのが営業担当者の務めだと考えているからです。
なにしろ、セールスでは重要といわれる
クロージングさえいらない
と、当社NLPトレーナーである満田は考えているのですから。

(実際に、満田が経営する会社は20年以上業績を上げ続けています)

それは、心理誘導でも何でもなくって、お客様が反射的に心を閉ざすような事をしなければ、自然に売れていくという事でもありますし、
営業マンの多くは、お客様が買おうと考えることを邪魔している場合も少なからずある、という事なのです。

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