人の頼みごとを断れず、いつも大変になるんです。
こういう方、結構いらっしゃいますね。
けど、国語的に言うと正しくない。
人の頼みごとを断る方法はだれしも知っています。
単に「NO」といえばいいだけです。
しかし断り切れない。
これは断ることができないではなく、断らないのです。
やりたくないけど、断らない。
人間って不思議な生き物ですね。
じゃあ、なぜ断らないのでしょうか。
そこは少し事情が複雑で、
・断って嫌われたくない
・仲間外れにされたくない
・嫌な奴と思われたくない
・断ることで罪悪感を感じたくない
エトセトラ、エトセトラ・・・
つまり、断らないことで享受できるメリットがあるわけです。
断らなければ
・嫌われない(かもしれない)
・仲間外れにされない(かもしれない)
・嫌な奴と思われない(かもしれない)
・罪悪感を持たない(かもしれない)
という自分に有利な状況がある事を想像しているわけです。
このように、習慣化している行動の影には必ず何かしらのメリットがあります。
逆に、メリットがなければ同じ行動をとり続ける事ができません。
さて、ここで考えたいことがあります。
それはNLPでもよく使う言葉「ビリーフ」についてです。
ビリーフという言葉、訳すと「信念」となります。
信念なんていうと、「信念をもってやり抜く」なんていう使い方をイメージすると思いますが、NLPでは微妙にニュアンスが違います。
どちらかというと、「思い込み」といったほうが理解しやすいと思います。
この思い込みというのが、時に厄介です。
先程の話に戻ると、前提として、頼みごとを断れば、
・嫌われる
・仲間外れにされる
・嫌な奴
・頼みごとを断るのは良くない事
という前提があります。
果たしてそれは本当ですか?
多分事実ではないでしょう。
出来ることと出来ない事をハッキリ主張することで、「この人ははっきりしていてわかりやすい」と評価を受ける事だってあります。
また、頼み事なんて、先方の都合で行ってくるものですから、それを断ることが悪い事だなんて、洗脳めいた思い込みです。
他人をよく観察してみてください。
意外と、あなたが思うよりあっさりと、頼まれごとをスルーしている人、けっこういると思いますよ。
ただやっぱり、関係性によっては嫌われることもあります。
けど、単にこちらの意志で物事を断っただけで嫌われるって、相手はあなたを友達としてじゃなくて、奴隷としてみてるんじゃないですか?という風にも考えられます。
あ、もちろん、極論ですけどね。
こうやって見ていくと、「断れない」原因は、自分の中のビリーフにある。
そしてビリーフを突き止めると、実は子供のころなどの心の傷や、
常に言い聞かされてきたことに突き当たることがあります。
たとえば、長子の場合「しっかりしなさい」という親の期待の中で育っている。
だから人に頼るのが苦手だったり、失敗することに異様に恐怖を感じ、そのせいで新しい事にチャレンジできなかったりすることもあります。
「やりたいことがわからない」という人も同様で、自分の奥底にあるビリーフに気づかないよう感情にふたをすることで自分の本心を見えなくしてきています。そうやって自分を守ってきたのです。
信じられないかもしれませんが、常にダメ男ばかりと付き合っているとか、付き合う女性は自分を金づるにしようとする人ばかり、というケースもビリーフと深い関係性があることが多いのです。
さて、実は大人になっても、自分自身のビリーフに気づいている人は少数派です。
だから常に同じような問題に頭を悩ませるのです。
勘のいい人は、その事に気づき、自分の奥に深く沈めたビリーフを掘り起こそうと頑張ります。
ヨガ、瞑想、内観、セラピーやカウンセリングなど、アプローチ方法は様々です。
自分に合ったものを選択すればよいと思いますが、NLPを学ばれる過程で、多くの方がご自身のビリーフに気づきます。
NLPを学ぶと、人生のステージが上がると言われるのは、NLPで対人関係をよくする以上に、自身のビリーフに触れられることの方が大きいのではないか、と私は感じています。
そんな自分に触れるために、NLPを学んでは見ませんか?
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士