トップセールスがトップセールスでいられなくなる時代がきた

これからの営業は、今までの営業のやり方ではトップセールスは維持できないでしょう。
いろいろな意味で、大きく価値観が変わることでしょう。

今回は、金融関係のセールスについて考えてみましょう。

ニーズとウォンツ

高級品を求める人

シャネルのバッグ、ローレックスの時計、メルセデスベンツ。
高額商品の代名詞のようなものを並べてみました。これらの商品を好きな人もいれば嫌いな人もいるわけですが、何故これらの商品は売れるのでしょうか。例えば、腕時計の機能が欲しければ、数千円も出せば手に入れることができます。それなのに、ゼロが二つも多い商品を多くの人が求めます。

これは、その商品自体の魅力もさることながら、それを持つことによるステイタスなども購入の理由でしょう。そうなると、人から見られることが重要であるのかもしれません。

「欲しい」の魔力

人がモノを買うときの原動力として、「ニーズ(必要性)」と「ウォンツ(願望)」があると言われています。たとえば、人は食べなくては生きていけないので、食品に対してのニーズは常にあるわけです。しかし、よりおいしいものを、と求める時にウォンツが顔を出します。

一般的に、ニーズで買う商品は、出来れば安い方が好まれやすい。ウォンツで買う商品は、高い事が価値を生むことが多い。そんな傾向があるのではないでしょうか。

逆に言うと、そこまでの商品は必要がないのに、桁が違うほど高いものを求めるウォンツ、つまり「欲しい」という感情は、購買意欲としてはとても強いものだと考えられそうです。

金融商品の位置づけ

では、金融商品を販売されている方にとって、これらはどんな位置づけにあるのでしょうか。預金や投資信託、株式などについては、必要性があるかというと微妙です。欲しくてしょうがない、というのも微妙でしょう。では、保険はどうでしょうか。たとえば、自動車保険などであれば必要性を感じておられる方は多いでしょう。しかし、欲しくてしょうがないものではない、と言えそうです。

だから、人は安いものを好む傾向があります。

さて、金融商品は、自身のステータスを誇示できるものでしょうか。クレジットカードのゴールドカードや、ブラックカードとなるとそれはありそうですね。しかし、金融商品そのものはあまり公にするものでもないため、ステイタスを誇示できる商品とはいえそうにありません。

つまり、一部の商品を除けば、ウォンツがないだけではなく、ニーズも明確なものはない事の方が多い、と言えそうな気がします。

なぜ金融商品が売れているのか?

それこそがセールスパワー

証券会社のトップセールスマンがなぜトップでい続けているかを考えてみましょう。実はお客さんには金融商品においても、ニーズやウォンツが全くない訳ではないと思います。なぜなら、誰もがお金を増やしたい、という思いはあるからです。

老後のお金として増やすのであれば、ニーズですし、単に短期的な利殖として考えるなら、がっぽり儲かった自分をイメージしてのウォンツが購買の原動力かもしれません。しかし、そこには必ず不安があります。なぜなら、それは未来の結果であり、現在それが明確なものではないわけです。特に証券会社の営業はまさにそうですね。

生命保険だって、ある程度もらえる金額は確定している事が多いのですが、それをどう活かすか?なぜ必要なのか?という話は営業マンの言葉でしかないのです。見えない未来を著すのは、営業マンの言葉と、金融会社が用意した資料のみ。

つまり、何もないところから、お客さんの頭の中にイメージを作るのが金融のセールスマンなのです。

「おすすめ商品」の問題点

この事を考えていくと、お客さんの頭に作るイメージは、自社のおすすめ商品が前提となっている事が多いのではないでしょうか。特に投資性の商品は、お客さんにとってはどの商品でも同じように見えます。だから、お客さんが選択することは非常に難しい。そうすると、金融系のセールスマンは、自社商品の優位性を説明することで自社商品に誘導する。
これってどうなんでしょうね?というのが、監督官庁である金融庁の立場ではないでしょうか。

「製販分離」と言われるゆえんは、こういった公平性を保てない商品の販売スキームが問題であるというのが金融庁の考え方でしょう。ましてや、流れとしては「顧客が期待する運用成果を下回ってなお金融機関が手数料を取る事」を良しとしない風潮があります。ですから、単一の商品を売るためにお客さんを訪問するという事が基本的にできにくい時代になりつつあります。

広く視点をもって本当の意味で「おすすめ」できる商品以外をすすめてはいけない。自分の会社が取り扱っているからおすすめ、というのは違うのではないか。これが金融業界に波紋を呼んでいるのが現在なのではないでしょうか。

今までのトップセールスマン

保険業界を見てみましょう。実際にトップセールスマンのカテゴリーには2種類います。まっとうに、お客さまの未来を見据えた設計をする人。そしてもう一つは、節操なくお客さまの契約を数年ごとに変更させて数字を稼ぐ人。後者のやり方がお客さんのためになることももちろんありますが、その手続きごとに見えないところでデメリットをお客さんが受けている可能性は否定できません。

証券業や銀行などにおいてもそうでしょう。会社から言われたキャンペーン商品をお客さんに「押し付ける」ことが得意なセールスマンは淘汰されていくと思われます。その時に必要なのは、誠意を持ってお客さんに接するのはもちろんですが、まっとうな信頼関係を築き、広い視野でお客さまへの提案を検討できる人です。

信頼関係構築とNLP

「押す」営業はもういらない

少なくとも、金融・保険業界において、「押す」営業は時代に即さないものとなりつつあるのは間違いなさそうです。いかに説得するかでもありません。何が必要かといえば、キチンとお客さまの心のひだを読み取り、それを実現するために自分たちは何をお手伝いできるか?という事を真剣に考える事ができる営業マンです。

今までなら、会社の命令が第一の優先順位でしたでしょうが、そもそも、そのような命令の質が変わらない会社であれば、そう長くこの業界に残れさえしなくなるのではないでしょうか。
今、金融業界では、それぐらいのパラダイムシフトが起こりつつあるように思えます。

お客さまの未来にコミットする営業

金融・保険業も、やっとお客さんが未来にありたい姿にコミットする営業ができる環境が整いつつあります。まだまだ十分ではありませんが、方向としてはそちらに動いていることは間違いないでしょう。

その時に必要なのは、お客さんにこちらの商品を押し付ける押しの強さではなく、お客さんの本心を引き出す能力です。これはまさに、NLPの得意とする分野でもあります。お客さんとの信頼関係(ラポール)をNLPで築き、質問のテクニックや、お客さまの動きを五感で感じ取る。

お客さまが未来にありたい姿はどんな形なのか。なかなか照れ臭かったり、家庭の事情があったりで口にしにくい事をしっかりと受け止める能力が必要です。そんな能力を鍛えるためにも、NLPの理論とテクニックは非常にお役に立てるものだと思います。ぜひ一度学んでみてください。

 

成績を上げたげれば成績を上げてる人の真似すればいい

営業チームを同業績をあげさせるか。
これ、リーダーの悩みの一つですね。
良くやるのが知識研修。
知識の幅を持たせて、色んなバリエーションの問い合わせに対応できるようにしよう。
そんな意図をもってされるのかもしれませんね。

しかし、それではなかなか上手くいかない現実があります。
客層がマッチしていなかったり、今一つ自身がなくて踏み込めなかったり。

 

そこで一つ提案があります。
それは、最も優秀なセールススタッフのマネをさせるという事。
成績が優秀な人間の振る舞いを、一から十まで真似をさせるのです。

これ、NLPのスキルの1つであるモデリングといいます。

よく、ロープレとかはやりますよね。
お客さんのところに行って、どんなやり取りをするのかを練習する。
これも悪くはないのですが、「言葉」だけに頼りすぎると効果は限定的です。

 

たとえば、自動車の運転をしたことのない人が、フェラーリの魅力を語ってもしっくりきませんよね。
それと同じで、単に言葉をなぞるだけでは、人を動かすほどの力を持ちません。

 

何度かご説明したことがありますが、NLPに限らず、心理学においては人の印象は言葉だけではないことがわかっています。というより、何を話すかよりも、その人のしぐさや見かけ、表情などを相手は読み取っていると言われています。

 

それを証明するために、ある実験が行われました。
それは、音声をカットした映像を見せられます。
その映像は、セールスパースンとお客さんの動画です。
被験者は、その音声のないセールスのシーンを見て、セールスが成功したかどうかを判断します。実はこの判断は、かなり正確であったといいます。

何を言っているかがわからなくとも、セールスが上手くいったかがわかるわけです。

 

皆さんも、経験ありませんか?
自分には聞こえない場所で話をしている人たちを見て、なんとなくその内容がわかる、という事。
つまり、私たちは、物事を言葉以上に、視覚情報で判断している事が多いわけです。

 

となると、言葉だけをなぞっても上手くいかない。
だから、トップセールスパースンの振る舞いを全員が真似るのです。
それだけでチームの売り上げが30%もアップしたケースもあるようです。

 

これは、一度や二度の練習ではできるものではありません。
毎朝、5分でも10分でも練習する時間をとってみてください。

 

さて、その時にコツのようなものが発見できるかもしれません。
それこそまさに、NLPで学ぶコミュニケーション技術そのものであることが多いようです。
私たちは何を言うかばかりに気を取られていますが、五感に訴えなければならないのです。

NLPはそのヒントを提供してくれます。
一度体験していただくと、その意味が解ると思います。

 

 

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連ドラは心理効果があるから見たくなる

区切りがつくまでは・・・

学生時代には、例えば宿題であったり、就職したら仕事であったり。
何かに熱中して作業をしていると、一定の区切りまではやり遂げたいという思いが沸き上がったりすること、ありませんか?

さっきまで宿題をやる気のなかった子供。
いざやり始めると、話しかけたりすると怒り出すわけです。
「あと1ページで区切りがつくからそこまでやりきりたかったのに!」

他にもいろいろあります。
本を読み始めたらこの章は読み切りたい。
映画をレンタルしてみはじめたら、最後まで一気に見たい。
ご飯を食べ始めたら、途中で席を立ちたくない。

など、いろんなものがありますね。
人は、中途半端で物事を辞めるのが、とっても苦手な生き物のようです。

途中で切れたメッセージ

たまにこんなこともあるかもしれません。
友人からのLINE。
「明日、もし時間があったら・・・」
というところでメッセージが切れてたとします。
あなたは、こう返信するのではないでしょうか?
「時間があったら、何?どうすればいいの?」

そう、続きが気になりますよね。
どうせ大したことないのはわかっていても、一日気になったりすることもあるのではないかと思います。
これをツァイガルニク効果といいます。
人は未達成な事、中断されたことにたいする強い印象を心に残してしまうのです。

盛り上がれば上がるほど効果は絶大

映画の予告編

人は、中途半端なアンバランス状態を、何とかバランスを取ろうと行動します。
その効果を上手く使ったのが、映画の予告編。
ご存知でしたか?
映画の予告編というのは、実際の映画の順番で映像を組み合わせているわけではありません。
順番はバラバラですし、映像とセリフもまったく一致していないものも多いのです。

というのも、予告編の役割は、映画の本編とは違います。
最大の役目は、「続きが見たい」と思えるものにするのが予告編です。
だから、主人公があたかも死んだのではないか?と思わせるような映像とセリフを引っ付けたりしてます。

より衝撃的な展開がこの後にある、という期待感を膨らませつつ、予告編は終わります。
まさにツァイガルニク効果を活用した事例ですね。

この後、女優〇〇の衝撃的事実が判明する・・・。続きはCMの後!

TV番組のCMに入る際のテロップ。
こんな感じのもの、多いですよね。
「衝撃的事実が判明・・・、続きはCMの後」
ってやつです。

これはやはり、CMの後にチャンネルを変えられない工夫ですね。
どうせ大したことない、とわかっていてもついつい画面にくぎ付けになってしまいます。

こうやって見ていくと、この心理効果がどれだけ人を動かすかがよくわかりますね。

営業の基本

まずはお客さんから関心を持ってもらう事

営業という仕事を考えたとき、簡単に言ってしまえば人を動かす仕事になります。
一般的に、上記の映画の予告編や、TVのCM前のテロップはリアルな営業の人ほどの力を持っていません。なぜなら、選択権は100%お客さんが握っているからです。

リモコン一つでチャンネルは変えることができますし、映画の予告編を見たくなければ席を立つことだってできます。
しかし、セールスパースンを前にしては、さすがのお客さんも無言であなたから逃げることはできません。一応、聞く姿勢を作ってはくれるでしょう。
しかし、世のほとんどのセールスパースンの話はつまらないのです。
なぜなら、お客さんの関心のない話を長々とするからです。
あくびを我慢しながらお客さんは「どうやって断るか?」論理的な断りの理由を考えているかもしれません。

実は、最も基本であり、最も大事なのは、まずはお客さんが話に関心をもって頂く事なんです。

話題の選択と話す順序

その際に考えなくてはならないのは、まずは話題の選択。お客さんが全く関心を持たない話から始めてはいけません。まず入り口としては、お客さんが関心を示す話題でなければならないのです。
そのためには、当然お客さんを知ることが必要です。
事前のリサーチであったり、部屋の中を見回してお客さんの関心ごとをイメージする。
さらには、夢中になって身を乗り出しそうな話題を探る質問をするのです。

そして、ある程度コミュニケーションが温まってきたら、順序立てて話すことが必要になります。

「当社の商品は、〇〇といいまして、こんなこともあんなこともできるんです。」

これじゃああまりにも面白くありませんね。

「お客さんが関心を持たれている□□な事を、たった三日で解決できる方法があるとしたら興味はありますか?」
といったように、お客さんに不完全な情報から入っていくというのが一つの方法でしょう。
興味があれば続ければいいし、興味がなければ「今のところお役に立てなさそうですね。」と
潔く辞去すれば、お互いの時間の無駄が解消できます。

エンターテイメントの世界は心理効果を徹底的に研究している

CMや予告編の話でも分かるとおり、エンタメ業界は、こういった心理効果を研究・活用しています。一人一人が営業して「この番組見てください!」なんてできないジャンルですから、どれだけ一度に多くの人を動かすかを考え抜いています。

このテクニックをリアルな営業をしているあなたが使えればまさに鬼に金棒。
せっかくなので、ゴールデンウィークは、
テーマパークでどのような心理効果が使われているか、
映画やテレビでどんな風に人を引き付ける工夫がされているか、
そんな事を意識しながら見てみると、営業に役立つ学びがあるかもしれませんね。

 

個人向けセミナー

デメリットを話すことが信頼につながる

みなさんは、営業のトレーニングで、いかに自分が素晴らしい商品を扱っているかを伝える練習をしていると思います。
しかし、キチンとデメリットをお伝えする練習はしていますか?

心理効果の一つに、
両面提示の法則
というものがあります。

 

まずは雰囲気をつかんでいただきましょう。
マイホームが欲しくていろんなモデルハウスを見学するあなた。
そこに営業マンが寄ってきます。

A
「この物件、人気は高いです。駅からは徒歩5分で、道は平たん。
建物は、最高の設備が全部完備されていいます。」

B

「この物件、人気は高いです。駅からは徒歩5分で、道は平たん。
建物は、最高の設備が完備されています。設備に関しては、
少しやり過ぎ感はありますけど、トータルの値段は他の物件と
比べて高いわけではないので悪いわけではないと思います。」

 

この会話の受け入れ安さっていかがですか?
どちらかといえば、Bのほうがリアリティを感じませんか?
Aも悪くはないのですが、心に響きにくいというか、
パンフレットの棒読み感があって、反応としては、
「ああ、そうですか。」
って感じの気がします。

 

一方、Bに関していうと、
「確かに、設備は結構盛ってますね。ハハハ。」
なんて話になりそうな気がします。

メッセージへのお客さんの入り込み方が変わってきます。

 

この両面表示の法則というのは、メリットだけではなく、
デメリットも合わせて紹介することで、
信頼感が増す、と言われています。

まぁ、道義的にもデメリットを隠して販売するというのは、
許されない行為ではあるのですが・・・。

 

ところで、私がセールスマン時代、お客さんから別のお客さんを紹介していただくシーンが結構ありました。

その時にご紹介いただいた言葉が、
「この人は、できる事と出来ない事をはっきり言ってくれるから、任せて安心。」
でした。

 

もう少しきらびやかな誉め言葉はないのかなぁ、
と何となく複雑ではありましたが(笑)。
どうやらお客さんは、そこに価値を見出してくださっていたようです。

 

正直であれ、というのは道徳的な意味だけでなく、
それが成果につながる道でもあったのでしょうね。

 

個人向けセミナー

テレビや映画の心理効果を営業に活用する

こういった大型連休の前って、なんだか気ぜわしい。
そんな事はありませんか?
その忙しさの理由は、じつはある心理効果に基づくものかもしれません。

中途半端だと気持ちが悪い

区切りがつくまでは・・・

学生時代には、例えば宿題であったり、就職したら仕事であったり。
何かに熱中して作業をしていると、一定の区切りまではやり遂げたいという思いが沸き上がったりすること、ありませんか?

さっきまで宿題をやる気のなかった子供。
いざやり始めると、話しかけたりすると怒り出すわけです。
「あと1ページで区切りがつくからそこまでやりきりたかったのに!」

他にもいろいろあります。
本を読み始めたらこの章は読み切りたい。
映画をレンタルしてみはじめたら、最後まで一気に見たい。
ご飯を食べ始めたら、途中で席を立ちたくない。

など、いろんなものがありますね。
人は、中途半端で物事を辞めるのが、とっても苦手な生き物のようです。

途中で切れたメッセージ

たまにこんなこともあるかもしれません。
友人からのLINE。
「明日、もし時間があったら・・・」
というところでメッセージが切れてたとします。
あなたは、こう返信するのではないでしょうか?
「時間があったら、何?どうすればいいの?」

そう、続きが気になりますよね。
どうせ大したことないのはわかっていても、一日気になったりすることもあるのではないかと思います。
これをツァイガルニク効果といいます。
人は未達成な事、中断されたことにたいする強い印象を心に残してしまうのです。

盛り上がれば上がるほど効果は絶大

映画の予告編

人は、中途半端なアンバランス状態を、何とかバランスを取ろうと行動します。
その効果を上手く使ったのが、映画の予告編。
ご存知でしたか?
映画の予告編というのは、実際の映画の順番で映像を組み合わせているわけではありません。
順番はバラバラですし、映像とセリフもまったく一致していないものも多いのです。

というのも、予告編の役割は、映画の本編とは違います。
最大の役目は、「続きが見たい」と思えるものにするのが予告編です。
だから、主人公があたかも死んだのではないか?と思わせるような映像とセリフを引っ付けたりしてます。

より衝撃的な展開がこの後にある、という期待感を膨らませつつ、予告編は終わります。
まさにツァイガルニク効果を活用した事例ですね。

この後、女優〇〇の衝撃的事実が判明する・・・。続きはCMの後!

TV番組のCMに入る際のテロップ。
こんな感じのもの、多いですよね。
「衝撃的事実が判明・・・、続きはCMの後」
ってやつです。

これはやはり、CMの後にチャンネルを変えられない工夫ですね。
どうせ大したことない、とわかっていてもついつい画面にくぎ付けになってしまいます。

こうやって見ていくと、この心理効果がどれだけ人を動かすかがよくわかりますね。

営業の基本

まずはお客さんから関心を持ってもらう事

営業という仕事を考えたとき、簡単に言ってしまえば人を動かす仕事になります。
一般的に、上記の映画の予告編や、TVのCM前のテロップはリアルな営業の人ほどの力を持っていません。なぜなら、選択権は100%お客さんが握っているからです。

リモコン一つでチャンネルは変えることができますし、映画の予告編を見たくなければ席を立つことだってできます。
しかし、セールスパースンを前にしては、さすがのお客さんも無言であなたから逃げることはできません。一応、聞く姿勢を作ってはくれるでしょう。
しかし、世のほとんどのセールスパースンの話はつまらないのです。
なぜなら、お客さんの関心のない話を長々とするからです。
あくびを我慢しながらお客さんは「どうやって断るか?」論理的な断りの理由を考えているかもしれません。

実は、最も基本であり、最も大事なのは、まずはお客さんが話に関心をもって頂く事なんです。

話題の選択と話す順序

その際に考えなくてはならないのは、まずは話題の選択。お客さんが全く関心を持たない話から始めてはいけません。まず入り口としては、お客さんが関心を示す話題でなければならないのです。
そのためには、当然お客さんを知ることが必要です。
事前のリサーチであったり、部屋の中を見回してお客さんの関心ごとをイメージする。
さらには、夢中になって身を乗り出しそうな話題を探る質問をするのです。

そして、ある程度コミュニケーションが温まってきたら、順序立てて話すことが必要になります。

「当社の商品は、〇〇といいまして、こんなこともあんなこともできるんです。」

これじゃああまりにも面白くありませんね。

「お客さんが関心を持たれている□□な事を、たった三日で解決できる方法があるとしたら興味はありますか?」
といったように、お客さんに不完全な情報から入っていくというのが一つの方法でしょう。
興味があれば続ければいいし、興味がなければ「今のところお役に立てなさそうですね。」と
潔く辞去すれば、お互いの時間の無駄が解消できます。

エンターテイメントの世界は心理効果を徹底的に研究している

CMや予告編の話でも分かるとおり、エンタメ業界は、こういった心理効果を研究・活用しています。一人一人が営業して「この番組見てください!」なんてできないジャンルですから、どれだけ一度に多くの人を動かすかを考え抜いています。

このテクニックをリアルな営業をしているあなたが使えればまさに鬼に金棒。
せっかくなので、ゴールデンウィークは、
テーマパークでどのような心理効果が使われているか、
映画やテレビでどんな風に人を引き付ける工夫がされているか、
そんな事を意識しながら見てみると、営業に役立つ学びがあるかもしれませんね。

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

 

お客様に喜ばれる質問とは

営業という仕事をしていて、
どんな状態になれば、
「これはイケる!」
と思える状態ですか?

 

お客さんが身を乗り出し、
あなたの言葉に、うんうん、と相槌を打つ。
そんな状態ではないでしょうか。

しかし、そうするにはちょっとしたコツが必要です。

 

事例を見ながら考えていきましょう。

 

たとえば、あなたがダイエットサプリを販売しているとしましょう。
相手は、中小企業の経営者です。

 

営業マンのA君は、お客さんにこんな話を始めました。
「社長、ちょっと聞いてください。
このサプリ、〇〇エキスを×mgも配合しているんです。

〇〇エキスというのは、身体の代謝を活発化させますから、
運動しなくてもみるみる痩せていくんです。」

いかがですか?
悪くない?

 

じゃあ、営業マンB君はこんなふうに話しました。

「社長、この間、ズボンのウェストが増えて困ってるっておっしゃいましたよね?
もし、何の苦労もなく、20歳代のウェストに戻れるとしたらいかがですか?」

いかがでしょう?
あなたが社長だったら、次になんというでしょう?
関係性によっては、
「そんな上手い話があるわけないでしょ?」
なんて言いながら、次のあなたの言葉を待っているのではないでしょうか?

 

A君とB君の決定的な違いは、視点の違いです。
A君は、商品の良いところをアピールしています。
B君は、お客さんが、その商品で得られる常態に着目しています。

 

一般的には、B君の話のほうがお客さんにとって、
スッと話題に入りやすいと言われています。
お客さんが聞く姿勢に入っているので、
続きを話しやすいのです。

一方、A君のトークは、この後延々と商品アピールを続けざるを得ません。
なぜなら、お客さんは反応しにくいからです。

 

この展開にもっていくには、たった一つのコツを知るだけでOKです。

 

そのコツ、知りたいですか?

 

 

・・・と、この文章自体も、そのテクニックをぼやっと使ってます。
営業マンにとって、お客さんが「聴きたい!」と言ってくれる状態は、
とてもありがたい状態ですよね。
その事が出来る簡単な方法があるとすれば・・・

とあなたの気持ちを引き寄せてきているわけです。

 

イタズラ失礼しました(笑)

 

ここで答え合わせをしましょう。
お客さんを引き付けるコツは、
「〇〇な状態に簡単になれるとしたら、興味ありますか?」
という話をはじめにするだけです。

 

〇〇な状態、というのは、お客さんが望む状態。
お客さんが近い将来、こうなっていたらいいな、と思える状態を、
言葉にしてあげるのです。

 

たとえば、

「人間ドッグの健診結果が怖くない状態」
「娘から”パパ、臭い”と言われない状態」
「同世代の友人と並んだ時、自分だけが中年体系ではないという状態」
「気が付けば、銀行口座の残高が一桁増えている状態」
「年末になると、臨時収入が入る状態」

など、色々ですね。

 

自分の商品で考えるとすれば、あなたの商品がもたらす結果をお伝えするのです。
ここで気を付けたいのは、あなたの商品がもたらす結果を、
お客さんが求めていないこともある、という事です。

特に保険といった商品は、そこに難しさがあります。
本来の保険の機能をアピールするより、
税制上のメリットだったり、
今得られる価値を一生懸命考えてみてください。

 

また、質問形式にしているのも、理由があります。
質問をすることで、お客さんの頭の中に無限ループをインストールするんです。
あなたの問いかけは、あなたと会っている間も、別れた後も、お客さんの頭の中に残っています。

お客さんは自問自答して、本当にその結果を得たいのかどうかを考えてくださります。

 

こなりたいはずです。
といわれると、拒否反応が出ますが、
こうなりたいのではないですか?
と言われると、真剣に考え始めるのです。

 

いずれにせよ、関心のないお客様に、
いくら商品の説明をしてもお互いの時間を無駄にしてしまいます。

本当に必要なものを買っていただくためにも、
質問から入るのがおすすめです。

 

いちど、試してみてはいかがでしょうか。

 

個人向けセミナー

営業を習慣化する

年度が替わり、新年度。
皆様はいかがお過ごしですか?

もう新年度の計画は作られていますか?

 

たいていの営業チームは、毎年同じことを繰り返しています。
4月、5月はちょっとした倦怠ムード。
4月に関していえば3月の活動の残り火があるので、
少しは成績につながる話があるかもしれません。
しかし、5月ともなると絶望的。

とくに、ゴールデンウィークなんていうのがありますから、
稼働日数も少ないですね。
で、6月になってそろりそろりとエンジンがかかり始める。

 

しかし8月になれば盆休み。
あれよあれよという間に年末です。
1月、2月は商売はあまり動きませんし、
3月になってまたエンジンがかかる。

 

もし、そんなサイクルを繰り返しているとしたら、
何かを見直すタイミングかもしれません。

 

というのも、
「やる気」に頼った営業である可能性があります。

営業社員のやる気が出れば数字は出るけど、
やる気がないときは数字が出ない。
こういうパターン、けっこう多いですよね。

 

そこで提案したいのが、活動の習慣化です。
歯を磨くように、毎日何をするかが決まっていて、
一定量の仕事は必ずこなす、という約束。

結果ではなくて、行動を決める、という事です。

 

方法の一つとして、活動をポイント化することが考えられます。
新たな人との出会いは、3ポイント。
既存客との電話や手紙・メールは、1ポイント。
既存客との面談は、2ポイント。

 

その日、帰るまでに必ず既定のポイント数はこなしましょう、と。
もし、夕方の時点でポイントが足りなければ、
ご機嫌うかがいの電話をかけまくればいいのです。

 

こうやって、成果につながった行動が何かを、後で検証してみます。
すると、何をどれくらいやれば、どんな成果につながる、
というのがだんだんと見えてきます。

それを営業チーム全体で持ち寄ってみる。
すると、そのチームの必勝パターンができるのではないでしょうか。

 

大事なことはやりっぱなしではなく、検証する、という事。

 

 

もともと、NLPという心理学も、
経験的に行っていたカウンセラーの技術です。
彼らがなぜ上手くいくのかを、体系化した結果、
NLPという心理学の一分野ができました。

 

同様に、セールススタッフもまた、
売れる人は、売れる行動をしているのです。
その売れる行動が何かを、個人レベルでも多分わかっていません。
だからそれを究明し、チームに広げていく事は、
チームの力量をあげる最短距離です。

 

まずは、リーダーは結果に着目するのではなく、
行動に着目してみてください。

そして、行動量を増やすことに注力する。
さらにその行動の結果を分析する。

営業に「やる気」はいりません。

何をどのように、どれだけやるか。
これが重要なのです。

 

今年度は、早めにかたをつけちゃいましょう。

個人向けセミナー

有能な営業マンは、これを強く言う!!

営業する人が恐れるのが、
自分たちの商品のデメリットを伝える事です。
これを伝えずに購買いただき、
お客さんは後でそのデメリットに気付く。
これ、最悪ですよね。

 

後のトラブルに発展するばかりではなく、
ひどい言い方をすれば詐欺です。
こういった事が、金融業界で横行した結果、
金融業界の規制がどんどん厳しくなってきています。

 

さて、この自社商品の短所、どのタイミングでお話ししますか?
不動産や金融商品、保険などでは、ステップとしては
「重要事項説明書」を使って、最後に説明することが多いようです。
しかし、これは最悪のパターン。
最後に説明された、デメリットばかりがお客さんの頭の中に広がります。
だからこそ、お客さんはそこで
「やーめた。」
なんていう事になります。

 

接種理論、という言葉を聞いたことがありますか?
この「接種」というのは予防接種の事です。
予防接種というのは、あらかじめ少し弱めたウィルスを体に入れます。
そのことで身体は、免疫反応を起こし、そのウィルスに対応できる抗体を作ります。
つまり、小さな感染を起こすことで、重篤な状態にならないまま免疫を作るのが予防接種。
心理学上も、同じような効果が見込めることがあります。

 

だから、まずは短所を話します。
そのうえで、短所を上回る長所を話すんです。
けっか、短所を知ったうえで、その長所が買うに値するものかをお客さんは正当に判断できるようになります。

 

これは他にも活用方法があります。
たとえば競合他社の話をするとき、今度は逆に他社のメリットを伝えます。
あの会社はこういうところが素晴らしいですよね、と。
そのあと、ただ、こんな問題も耳にします、なんていう風にデメリットも伝えます。

営業の現場としては、強いライバルの話など、お客さんが持ち出さない限り口にしたくはないものです。しかし、あらかじめ、お客さんが気にしそうなことを先回りする。
そのことで、あなたの信頼感は増します。
そのうえで釘をさしておくわけです。

 

つまり、営業の人間は、あらゆる情報をお客さんに開示すべき、という事になります。
これは道徳的に見ても、間違いのない話ですね。
変に隠しごとをすることは、商習慣上よくない。
しかし、短所を話すことは勇気のいる事です。
特に月末や年度末の追い込みの時には、この1件の商談に対する営業社員の思いは強い。

だからこそ、営業の技術という意味で考えるなら、その順番をどうするかを指導することに意味があります。

 

何を話すかを選択するのではなく、どの順番で話すか。
いちど、営業会議でテーマとして扱ってみてはいかがでしょうか。

個人向けセミナー

社員さんの自立を妨げる経営者

経営者の振る舞いを見ていると面白いものがあります。
これがはっきり見えるのが、異業種交流会や同業者団体での振る舞いです。

たとえば、どんな団体でも会員を増やすために何か行動を起こします。
まあ、よくあるのはイベントやセミナーの開催や、
体験入会ってわけです。

 

このイベントを行うにあたっては、人を集めなくてはなりません。
じゃあ、そのとき何をするのかって話です。

 

ある経営者は、ただ声だけをあげていました。
「声かけをどんどんしてくださいねー。」

それで状況が好転するでしょうか?
まず、その声を聴いた人は、自分の事ではない、と考えるでしょう。
まぁ、自分もそんな機会があればやってやるか、的緩さです。

声をかければ、意識が高まり、人は動くという誤解がベースになっているわけです。

 

 

営業のチームでも同じことやってませんか?
とにかく、売上〇千万円必達だ。
今日から頑張るぞー、って(笑)

 

これで、まあ社内の人間は動くかもしれません。
しかしこれは一種の恐怖による支配です。
やらなければ、まずいことになるかもしれないから、とりあえずやっとこ、っと。

 

けど、社外の団体でおんなじことやってもほとんど響きません。
人事権握られてないし、その団体辞めてもさほどリスクはない。
だから自分で動かないわけです。

 

チームのリーダーは、頑張るだけではだめなのです。
そのために何をすべきか?をきちんと作らなくてはいけない。
リーダーがその答えを持っていなければ、
チームの話し合いで作っていかなければならない。

 

やれ!やれ!では誰もが、そっぽを向いてしまいます。
しかし、実際に行われている営業会議は、そういった恐怖支配のオンステージです。

だって、目標とのギャップをあぶりだして、やれ!って言ってるようなものじゃないですか。

 

人は、行先を示し、
やり方を決め、
どの順番でやるかを明示しないと動けません。

 

営業のリーダーはここをきちんと把握しておく必要があるのではないでしょうか。

 

個人向けセミナー

お客様は今すぐほしいのよ。。。

突然ですが、ちょっと考えてみてください。

 

あなたは
明日もらえる8,000円と
3年後にもらえる10,000円なら
どっちを選択しますか?

 

実は、圧倒的に明日もらえるお金を選択される方が多いといいます。

 

これ、人の心理で、すぐ手に入るものへのモチベーションは高いけど、
何年も待たされるとなると受け取るイメージがしにくいのです。
その差が大きくなってくると話は違うのでしょうが、人間は意外と待てないものなのです。

 

じゃあ、お客さんと営業で会話する際、どこにフォーカスするべきでしょうか?
例えば保険の営業ってどうですか?
保険というのは、未来に備える話です。
しかも、起こるか起こらないかもわからない話です。
そんな不確定、かつ現在から大きくずれた未来の事をお客様はイメージしにくいのは当たり前ですね。

だとすると、今払う保険料が、それに応じた価値を感じられないのです。
保険の販売というのが難しいという所以はここにあります。

 

防虫サービスや、セキュリティーサービスも同じジャンルになります。

 

じゃあ、どうすればいいのかといえば、まずは今すぐお客さんが享受できるメリットはないかを考えてみましょう。そうすると、お客さんは身を乗り出し始めます。
たとえば、節税プランなんかはまさにそうですね。
今すぐ効果を体感できるから、営業しやすいわけです。

当社とお付き合いすれば、こんなサービスであなたの保険管理が楽になりますよ、とか、
この保険に入った時点で税金が安くなりますよとか、
そこはいろいろあると思うので、ぜひ皆さんで考えてほしいのです。

 

とかく営業会議を始めると、数日の詰めばっかりやって、何をするかが明確にならないことが多いようです。
十分な数字でないことを確認させる場が、営業会議になってる営業チームって多くないですか?

それで、「よーし、やったるぞー」ってなる人は素直でいいのですが、そんな人ばっかりじゃないですよね。なにより、延々と同じことを繰り返していると疲れてくるんじゃありませんか?

 

結局、自分たちの事情ばかりを話し合ったって、お客さんの事は見えません。商品を買ってくださるのはお客さんです。営業会議は、お客さんの事を知る時間であるべきだという考え、採用してみてはいかがでしょう。

たとえば、お客さんが今まさに欲していて、買った瞬間その良さを感じて頂けるポイントはどこか。それは自分たちのどの商品だと満たすことができるか?
そんなテーマで話し合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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