お金と心理学の密接な関係 NLPで紐解くお金の正体

唐突ですが、お金って何だと思いますか?
あまりに唐突過ぎて、驚かれたかもしれませんね(笑)

 

だって不思議じゃないですか。
たとえば1万円札の原価は、20円くらいだそうです。
しかし、日本国内、どこで使っても、1万円札は一万円の価値があるものとして扱ってもらえます。

 

考えてもみてください。
ホンダの普通のコンパクトカー、フィットが1千万円で売っていたとしても誰も買う人はいないでしょう。
何の変哲もない散髪屋さんでの散髪に、1時間50万円の値段がついていてもそんなところで散髪する人はいません。
ファミレスで、30万円のコース料理がメニューにあったとして誰が注文するでしょう。

 

普通は、その価値に応じた値段でしか、私たちは取引しません。
しかし、1万円札はモノとしては20円の価値しかないのに、1万円の価値を認められている。

これは「信用」に裏付けられている、と言われています。
日本のどこに行っても、1万円の商品やサービスと交換できるという信用があるから、1万円札はたった20円のものでも、1万円札として成立します。
逆に言えば、この1万円の価値がある、という考え方が消えてなくなれば、1万円札はただの紙切れです。
使う側が、1万円札だ、と思っていても商品を売る側が1万円の価値はない、と考えれば1万円札は1万円の価値はないわけです。

 

これは、少し大胆な言い方をすれば、国民全体が暗示にかけられているようなものです。
1万円札とは、1万円の価値があるものである、といういわば思い込みです。

 

さて、私たちは、他にも様々な思い込みを持っています。
お金を稼ぐには、汗水たらして苦労しなければならないというのもその一つ。
さらに、「私にはそれだけのお金を受け取る価値がない」という考えも一つです。

たとえば、あなたが何か、他人に親切をしたと思います。
道に迷って困っている人に、道案内をしたとしましょう。
相手の方は、
「とても困っていたので助かった。あなたに感謝の意を表したい」
と1万円札を差し出したとしましょう。

 

これ、素直に受け取るでしょうか?
それとも断りますか?

いやいや、さすがにこれだけで1万円は受け取れない。

そうやって断ったとします。
しかし、相手は引き下がりません。
では、せめて、これを、と缶ジュースを下さったとしましょう。
130円のジュースなら、「それなら遠慮なく」と受け取ることができるかもしれませんね。
これで、あなたの親切に値段をつけるとすれば、130円になったわけです。

 

さて、親切を受けた人は、初めに1万円札を差し出しました。
その人にとって、この親切は1万円の価値があったから差し出したのでしょう。
それは感謝を形にあらわしたものです。
その感謝の気持ちを、受け取ってもらえなかった。

ここにギャップがあります。
親切を受けた人はその親切に1万円の価値を見出した。
しかし、親切した側は130円が妥当だと考えた。
けっか9,870円の差はどこに行ったのでしょうか。

 

この「お礼には130円のジュースが妥当」と考えたのは誰でしょうか?
どう見ても、親切な行いをした人です。
なにしろ、相手はその振る舞いに1万円の価値を見出していたのですから。

じゃあなぜ自分は、この親切の価値が130円だと考えたのでしょうか?
恐らく、特に苦労をしたわけでもないからなのかもしれません。
自分が知っている土地の事を聞かれただけだから、知っている事を答えた。
ただそれだけだ、と考えている事でしょう。

 

ここに、ある思い込みがあります。
NLPでいうところの「ビリーフ」です。
お金は、苦労して稼ぐもの。
こういった信念(ビリーフ)を持っていると、せっかく1万円の評価をしてくれた相手の行為を受け入れられなくなります。

そもそも、そんなに簡単にお金の話にするなよ、という人もいるかもしれませんね。
けど世の中、何かのサービスを受けるにはお金は不可欠です。
ディズニーランドでガイドを雇えば、お金はいります。
夢の国でさえ、お金が基準にあるのですから、現実世界であればなおさらです。
お金がなくてもできる事はありますが、お金のことに囚われているからこの記事を読まれているともいえるかもしれません。

お金の話をタブー視しているとすれば、それはそれで一つの思い込みだと思います。
お金は汚いものとか、お金の話をするのははしたない事だとか。

 

もう少し考えていくと、いやいや、普通道案内をして1万円くれるなんて人、いないでしょ?
と言いたい人が出てきそうですね。

ちょっとたとえが極端だったかもしれません。
しかし、こんな話なら経験はありませんか?

●仕事のステップアップのために、海外でチャレンジしてみないか?
●この要職を君にお願いしたいと思っているのだがどうか?
●こういったセミナーをするのだが、君に講師をお願いできないか?
●会社でこんなチームを立ち上げるが、君が引っ張っていってくれないか?
●こういった資格試験にチャレンジしてみない?

他にもいろいろあると思うのですが、人生の様々なターニングポイントで
「いやいや。私には務まりません」
そういって拒絶した経験はありませんか?

 

実はこれ、差し出された1万円を断り、私の行為は130円にふさわしい、
と言っているのと何ら変わらないのではないでしょうか。

 

「お金」は感謝の証である、という人がいます。
つまり私たちは、人に感謝される事をやればリッチになれるわけです。
ただその時に、目の前に差し出されたお金を拒絶している事が少なからずあります。

それは、自分がそれにふさわしい人間でないとか、
それにふさわしい行動をしたわけではないとか、
相応しい効果がなかったとか。

それを決めるのは、あなたではなく相手です。
なのにそうやって自分を卑下する背景には、自分に自信がないことを示しています。
自分を愛しきれていない可能性があります。

 

ある方は、「お金=自分」と言います。
自分が価値ある存在である、と認められさえすれば、お金は自然とついてくる。
特に近年では、クラウドファンディングなどといったお金を多くの人から集めるスキームも盛んに活用されています。
これによって、いとも簡単に、莫大な資金を調達する人も出てきました。

 

もし、お金の事で悩んでいるとしたら、見直してほしいのです。
あなたは、既に価値がある存在であることを。
そこが揺らぐと、お金に問題が波及してくるのです。

お金は自分。
必要なお金が手に入らないとすれば、自分を認めていない可能性があります。

 

そんな心の中に巣食うビリーフを変えていく。
NLPではそんなワークもあります。
ぜひ、一度学んで頂きたいと思います。

 

「明日やろうはバカ野郎」は本当か? 心理学で読み解くモチベーションのコントロール

割と有名な言葉に、
「明日やろうはバカ野郎」
何ていうものがあります。
なんか熱血な感じですね。

これ、心理学的には本当なのか?
ちょっと考えてみました。

 

たとえば、NLPにおいて、成功において重視される行動パターンはいくつかあります。
その中でもよく言われるのが、大量行動。
とにもかくにも、動け、動け、動け、と。

いくら考え込んでいても、結果が得られることはありません。
動くことで、自分の周囲(人や社会はもちろんですが、空気というか状況)を動かす波を作る必要があります。

最近の傾向として、「引き寄せの法則」といわれる、ちょっとフワフワしたスピリチュアル的な話においても、その起動スイッチとして、行動が必要だと言われることが増えてきています。

 

行動すると、反応が得られます。
やったことが上手くいかないことももちろんありますが、上手くいかない理由がより具体的にわかります。そして、人間は面白いもので、一度やりかけたものは完成させたいという強い衝動がおこります。これをツァイガルニク効果と言いますが、初めは乗り気がしなかったのに、やり始めたらやめられなくなった・・・なんていう経験、ありませんか?

まさにそういう状態で、とにかくやり始めてみるわけです。
すると、フィードバックが得られ、そのフィードバックをもとに行動すれば、よりやる気も出てきますし、成功の予感が近づいてくる人も多いでしょう。

 

だから、NLPを学んだ人は、行動を重視します。
とくに、初めての第一歩。
これをベイビーステップと言いますが、ここに一歩踏み出すことで成功スイッチを起動させます。

 

しかし、なかなか思うように一歩が踏み出せない。
そういう人もいます。
というか、ほとんどの人がそういう状態です。

 

ここで、脳の機能について少し考えてみたいと思います。
実は、脳において、考えたり、決めたりする力は限界があるってご存知でしたか?
そういった機能は、朝起きたときに満タンになっています。
その満タンの状態から、
●今日は朝ご飯は何にしようか・・・
●今日はどんな服を着て外出しようか・・・
●電車で行こうか、車で行こうか・・・
などと選択肢を提示され、決断するごとにそのリソースは減っていく事は実験で明確にされています。

 

たとえば、Appleの故スティーブ・ジョブズやFacebookのマーク・ザッカーバーグはいつも同じような服を着ていませんか?
彼らは、そういった事に脳のリソースを浪費するのを防ぐため、同じ服を何着も持っていて、それをかわりばんこに着ている、という話はよく耳に入ってきます。

 

さて、NLPでとにかく行動せよ、というのはある一面では「考える事」をスキップし、脳のリソースを使う前にまずやってしまえ、という側面があるわけです。

 

ここであるケースを考えてみましょう。
今日はもう夕方。
ある仕事に取り掛からなくてはならない。
それは、単純作業ではなく、ちょっと頭を使わなければならない仕事。
今日やってしまえた方がよいのは良いけど、明日スタートしても何とかなるだろう。

こんなとき熱血漢で、
「明日やろうはバカ野郎」
なーんて言いながら取り掛かる。
これ、非常に効率や判断力が下がる可能性があります。

 

この言葉、あくまでルーチンワークというか、
単純作業を指して言っているんだと思います。
もう勢いだけでできちゃう仕事。
それなら夕方はじめてもオッケーです。

 

しかし、NLP的仕事術としては、戦略なく今始めるより、
明日の朝いちばんですぐに取り掛かれる体制にしたうえで、
明日の朝やる、という事をおすすめします。
それが何かしらの、新たな企画だったり、決断が必要だったり、
創造的な仕事の場合は、ですよ。
そのほうがずっと効率よく、クオリティも高いはずです。

もしよければ、夕方始めた場合と、朝始めた場合で比較してみてもいいかもしれませんね。
そうやって自分なりの仕事の進め方を学んでいくのです。
スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグがそうやって仕事の仕方を作ってきたように。

 

NLPは、数々の心理学上の経験や実験を、戦略的に組み上げるツールです。
私達が今まで意識しなかった、脳の特性や、行動の特性を学び、自分流のやり方を作り上げるベースになります。

スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグがNLPを学んだかどうかはわかりませんが、彼らは彼らのやり方で、自分のパフォーマンスを最大化させる方法を編み出しています。
(スティーブ・ジョブズはマインドフルネス瞑想が有名ですね。)
あなたも、あなたの奥底に眠る本当の能力を開花させるために、NLPを学んでみませんか?

 

休息の価値 心理学的休息の活用法

今年は連休が少ない(笑)
そんな中での貴重な三連休は、いかがでしたか?
仕事だった人もいるかもしれませんし、
海の日という事で海に出かけた人もいるようです。
暑いので山に登った人もいたのでしょうか。

さて、さまざまな過ごし方があるとは思いますが、ビジネスパースンにとって休日とは結構大事なものです。
日頃、仕事三昧な方ほど、ちょっとした休息は大事にしていただきたいものです。
それには理由があります。

 

たとえば、朝から晩まで一つの事に集中して取り組んだとします。
段々と頭の中は、その事でいっぱいになって、脳内の同じ回路を繰り返し使っています。
すると、次第に脳はオーバーヒート。
だんだんと発想力や、集中力が落ちてくるのが、自分でもわかる事ってありませんか?

 

よく言われることですが、例えばニュートン。
万有引力の法則を発見したニュートンは、ぼんやり庭のリンゴの木を見ていた時でした。
アルキメデスが重要な原理を発見したのは、お風呂につかっているときでした。
よくよく考えてみると、重要なアイデアというのは仕事場とは違う場所で発明・発見されます。

 

その理由としてはこんなふうに言われています。
リラックスしている状態と、仕事に集中している状態では脳の使い方が違う、という事。仕事に集中しているときは、左脳が優位ですが、リラックスすると右脳が優位になると言われています。
行ってみれば、仕事中使っていなかった回路にスイッチがはいる、というイメージになるのかもしれません。

 

じゃあ、常にリラックスしていればいいかというと、そういうわけではありません。NLPのワークでもよくやるのですが、「赤いものを探してください。」と脳に指令を与える。すると、脳は一瞬にして赤いものをいくつも検出します。この質問のインプットが重要なのです。

まじめに仕事の事を考えている時間というのは、まさにインプットの時間。
この時に適切な質問を脳にインプットすることで、リラックス状態で右脳が活性化したとき、思いもよらなかったアイデアがひらめいたりします。

 

この、脳への質問のインプットは、キチンとなされれば一度あれば十分。
脳は常にその答えを探し続けます。
その答えを持っているのは、右脳である事が多い(左脳の論理的思考で導き出せるものはそもそも行き詰まることが少ないレベルのものが多い)ので、右脳からのメッセージを受け取る状況が必要です。

だから、休息が大事なのです。

 

とくに、難しい仕事に接しているときこそ、意識して休息をとりましょう。
仕事の事を一旦頭の中から追い出して、ほっと一息をつく時間です。
コーヒーを飲むのもいいし、ぼんやり空や海を眺めるとか、そんなゆったりする時間を過ごすのがおすすめです。

そういうメカニズムを活用している人は、休日最終日の夕方になると早く仕事がやりたくて仕方がない事が多いのではないでしょうか。なにしろ、休日に浮かんだアイデアを、早く試したくてうずうずしているはずですから(笑)

 

営業に心理学を使うのは善か?悪か?

営業に心理学を使う。
こう表現すると、未だに顔をしかめる方がいらっしゃるのも事実です。
なんだか洗脳みたい・・・
ちょっと人をコントロールするみたいでいやだな・・・
なんて考える方も少なからずいらっしゃるのでしょう。

 

ただ、意識するとしないとにかかわらず、ビジネス上では誰もが心理テクニックを使っています。
たとえば保険の販売の現場を見てみましょう。

・入院すると、これだけの費用がかかる。
・さらにがんの治療ではこんなにも抗がん剤費用がかかる。
・その間、収入が途絶えたらどうしますか?

色んな言葉を使いますが、形としてはお客さんを恐怖のどん底に突き落とすところから入ります。火事があったら、自動車事故がおこったら・・・。
そんな風にして、お客さんに恐怖心を抱いてもらいます。

 

その上で、商品説明に入るわけです。
このがん保険なら・・・
この火災保険なら・・・
という風に。

 

この流れ、どこかで聞いたことがありませんか?
たとえば、ここで怪しい壺をだしてきて、
「これさえ買えば、あんしんです。」
と言ってしまえば、怪しげになってきます。

 

解決策として、保険という社会に認められた商品を出すか、
社会に認められていない特殊な価値を持った商品を出すか、
その違いしかないわけです。

 

それをかたやセールスといい、かたや悪徳商法という。
こういうと叱られるかもしれませんが、両者でさほどの違いはないわけです。

 

じゃあ、逆のパターンを考えてみましょう。
顧客のAさんは、かなりがんになる確率が高そうだ。
子供も小さく、奥様は専業主婦。
この人にこそ、がん保険は必要だ、と考えます。

それをストレートに、Aさん、あなたには絶対このがん保険が必要です。
だからどうか、検討してみてください。

 

Aさんは、首を縦に振りません。
しかし、営業マンは必至です。
誠意をもっている(つもり)で、Aさんに「頼むから話をきいて」と懇願します。
何度も電話を掛けたり、訪問したり。
当初は、相手にしてくれたAさんも愛想をつかし、「二度と来るな!」とドアをぴしゃりと占められてしまいました。

Aさんはこの時以来、「保険屋」と聞いた途端、どんな相手にも心を閉ざしてしまいました。
なぜなら、保険屋はしつこい、というレッテルを貼ってしまったからです。

 

この営業マンは、今後当面、Aさんが保険の話をきく機会を奪ってしまいました。
営業マンが心理学を知っており、Aさんの心理変化を知っていれば、Aさんは保険に入ったかもしれません。
しかし、今後数年間、Aさんが保険を検討する機会を奪ったのです。

 

暫くして、Aさんにがんが見つかり、多額の治療費が必要となりました。
件の営業マンは「ほらみろ、いわんこっちゃない。」というかもしれません。
しかし、その状況に追い込んだ責任の一部は、その営業マンにあるのかもしれません。

 

もし、この営業マンに、心理学の知識があったら。
ただがむしゃらに正面からAさんと向き合うのではなく、Aさんがどんな心理変化をたどってモノを買うのかを知っていたら。
Aさんがどんな価値観に反応するかを知っていたら。
Aさんは今頃、保険に助けられていたのかもしれません。

 

営業における心理学は、お客さんの判断能力を失わせて販売する能力ではありません。
お客さんが心を開き、忌憚のないやり取りを行うためのものです。
もちろん、自分が良いと思うものを買っていただく方向に心を動かす技術ではありますが、お客さんには判断力があるので断ることは可能です。
催眠術でも、洗脳でもありません。

 

私に言わせればむしろ、あなたとあなたの商品を嫌いになる、Aさんの前に現れた営業マンの方が、社会的悪ではないかと感じています。
極端な考え方に見えるかもしれませんが、業界や商品に対するブランドイメージを毀損する行為に他ならないような気がしますが、いかがでしょうか。

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

詐欺師はなぜ人の心をつかむのが上手いのか? ビジネスに必須な心理学

私は以前、あるダイレクトメールを受け取ったことがあります。
その内容は要約すると、こんなものでした。

私が利用したアダルトサイトの料金が未払いである。
その債権を差出人である業者が買い取った。
いついつまでに、債権総額○○万円を指定の口座に振り込むように。
さもなければ法的措置を取ります。

ずいぶん昔の話なので、はがきで届きましたが、今では手を変え品を変え、変なメールが毎日送られてきますよね。

 

また、こんなものもありました。

○○ドルを受け取る権利に当選しました!

海外ロトの案内です。

 

こういった情報は、最近は様々な形で多く知れ渡るようになりましたが、ネットのない時代は
「これは自分だけに訪れたチャンス」なんていう風に勘違いしてしまうわけです。

 

実は、この手の詐欺めいた話は、いつの時代もあるわけです。
しかも、これがなくならないという事は、やはりそれなりに効果があるのでしょう。

私自身、心理学や、マーケティング、コピーライティングなどを学び始めると、こういった詐欺メールの数々が、非常に相手の心理をつくテクニックを活用している事に気づくわけです。

 

よく言いますよね。
こういう人たちがまっとうなビジネスをやっても、そこそこ稼げるんじゃないの?って。

 

じゃあ、彼らはなぜそれほどまでに熱心に、素晴らしいセールスレターを書けるのか。
それは簡単です。
商品がろくでもないものだからです。

 

しかし、普通の商売をしている私たちは、商品に自信を持っています。
だから、商品そのものを売り込めば、売れるんじゃないかという思い込みの中にいます。
結果として、売り方の工夫というところに目が行かないことが多いのです。

いい商品だから勝手に売れる、というのはめったにありません。
いい商品だからこそ、それを広める事が社会に役立つことになります。
であれば、広める方法を真剣に考える事が必要になります。

そのステップがないから、詐欺メールばかりが世の中を席巻し、まっとうなセールスが目立たない。

 

どんなにいい商品でも、お客さんの目の前にそれを出した途端、
「ぜひ、それを売ってほしい!」
と言われることは非常にまれです。

そもそも、多くの場合、物が売れる過程を誤解しています。
モノが売れる背景には、必ずお客さんが
「買おう」
と決断しています。

その決断がなければ、物は売れません。
勝手にお客さんの財布からお金が飛んでくることはありえないわけです。

 

そのお客さんが決断する過程は、大まかに解明されています。
広告業界などでは、AIDAの法則などと言われているステップです。
A:注目し
I:関心を持ち
D:欲求が生まれ
A:行動(購買)する
という流れです。

この法則にもいくつかバリエーションがありますが、骨組みをとらえるとこういう流れです。

詐欺師はこういった事を徹底的に考え抜きます。
だから騙されている本人は、騙されている事をわからない。
それくらい強力なのが人のこういった感情の動きです。

 

いい商品を持っている人こそ、こういった事を学ぶ必要があります。
これはまさに心理学。

ビジネスでの多くのシーンで活用されている心理学、NLPも関係づくり、組織づくり、自分の成長に大きな効果をもたらすものです。
今の時代、ビジネスシーンで心理学を学ばないというのは、怠慢でさえあるといえるかもしれません。

 

営業テスト、してますか?

ネット販売の業界では、
「ABテスト」
というのがあるのをご存知ですか?

広告やキャッチコピーなどを、
いくつかのパターンを試してやってみます。
Aパターンと、BパターンのABテストです。
実際にやった結果、反応がいいものを残すのです。

 

これをやっていくと、1件の販売に対してかかる広告費に
数倍の開きが出ることが多いそうです。

 

もうひとつ面白いのは、予想不可能だという事。
広告屋さんは、経験豊かです。
その世界のセオリーもあります。
そのセオリーに則った広告よりも、
まったく外れているものが反応が高いことも
けっこう頻繁にあるそうです。

 

広告というのは、お客さんの顔色をみながら
変更することができないので、
パターン化して試すわけです。

 

逆に、リアルな営業だと、
臨機応変な対応が可能です。

 

こういう話をしたら、お客さんが少し引いた。
じゃあこの話にしよう。
そんな風に、現場で微調整ができます。
だから、ついつい一つのパターンが固まると、
同じような流れを取りがちです。

 

しかし、もしかしたら、
もっといい話の展開があるかもしれません。
はじめの一言、資料の出し方、
値段を出すタイミング・・・。
場合によっては、赤いネクタイの時が売れやすいとか、
視線の出し方によって売れる売れないの差が出るとか。

 

自分が信じている方法が最善、と思っているのかもしれませんが、
もしかしたらもっといい方法があるのかもしれません。

 

細かなニュアンスは、なかなか難しいのですが、
お客さまへの初めの一言。
これを社内のチームでいろいろテストすることは可能です。

30歳代主婦なら、この話から入ると身を乗り出す。
中小企業の経営者は、たいてい、こういった話に関心を示す。

話題の出し方を、チームでいろいろ試してみて、
反応を調査する。
こういった事を繰り返すことは、
チーム全体の成果を上げるきっかけにもなるかもしれません。

 

その過程で、他人からは見えない、
「先輩は何を話しているんだろう?」
という事を会議で共有する事ができます。

 

リアル営業での、ABテスト、
企画してみてはいかがでしょうか。

営業マンに必要なPDCA

今、PDCAという言葉が再び流行っていますね。
ご存知ない方のために、簡単に解説しますと…

Plan(計画し)
Do(試してみて)
Check(振り返り)
Action(改善する)

という流れですね。

 

これを繰り返し、繰り返し行うことで、その業務のクオリティをあげていきましょう、という試みです。
これは、もともと工場などの生産性を上げるために考え出された方法なのですが、営業のような仕事でも十分使えます。

たとえば、営業のスキルアップを考えたとします。
ある商品を販売するために、たとえばある話をしたとします。
その話に対して、お客さんはどう反応したかをチェックします。
で、次はどうするかを考えていくのですが、ここでちょっと立ち止まって考えてみましょう。

 

ある商品のセールストーク、上手く行かなかった原因は数限りなくあるはずです。
お客さんの年齢が違えば、反応する話題は変わります。
性別や、法人か個人か、収入レベルや教育レベル、家族構成や趣味・・・
条件は数限りなくあります。

実は、営業という仕事がなかなか科学的に説明されていない理由です。
条件は無限にあり、それぞれの検証を行いにくい、という問題です。

 

そこで参考にしたいのが、広告業界でよく行われる、ABテストというもの。
これは、基本となる広告をまず作り、これをAパターンとします。
そしてこのAパターンの写真だけを差し替えた広告を作ります。
こちらがBパターンです。

このAとBのパターンの広告を同時に出すことで、どちらが反応が大きいかを計測します。
そしてよかった方を残すわけです。
これだけでは終わりません。
さらに今度は、残った広告のデザインは変えず、キャッチコピーを変えてみます。
今までと同じものがAパターン、そしてキャッチコピーを変えたものがBパターン。
此れも試してみて、結果、良い方を残す。

こういったテストを繰り返して、最も良い反応を得られる広告だけを大体的に使う、というのがABテストです。

 

これを営業で行うには、変わらない要素を解変える要素を明確にする必要があります。
商品は一本に絞ります。
さらに客層も、同じような客層のお客さんを絞り込みます。
ここに対して、どんな質問が有効か、どんなトークが有効かを試して、良いものを残してセールスのプロセスを作っていきます。

これをチームでやると、沢山の検証結果が残るので、やりやすいのではないかと思います。

 

そんなときに、NLPのテクニックを使ったときと、使わなかったときに何が起こるか調べてみるのもいいかもしれませんね。

では、頑張ってください!

営業が上手く行かないときチェックしたい3つの基本動作

営業をやっていると、スランプというのがやってくる時があります。
これ、たまたま上手く行かないことが続くだけなのかもしれませんが、そうすると焦りますよね。

焦ると、その雰囲気はお客様に伝わります。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションと言われますが、人は口で語らずとも態度で自分の内面をあらわしているものです。それを、相手は無意識で察知するようです。

 

たとえば、あなたが焦っていると、お客様は焦っている様子を敏感に察知します。なんか、違和感があるな、と。その違和感は、得体のしれない不信感になり、お客様を躊躇させます。

きっと、きっかけは小さなことだったのだと思います。
90%上手く行くだろうという商談だったり、これで今月乗り切れると思った大口契約が流れてしまったり。それを取り戻そうと、変に力が入ってしまうと、お客さまには違和感が感じられるわけなんですね。

 

そんな時、こんなことを確認してみてはいかがでしょうか。

まず一つ目は、きちんとお客様本位の営業ができているか。
ある営業会社の研修に参加したとき、驚いたことがありました。かなり理詰めの営業スキルを教えているその会社ですが、開口一番に行ったことは、こんな言葉でした。

「最も重要なことは、目の前のお客様の幸せを願っているか?」

びっくりですよね。
スピリチュアルな世界なのか、念ずれば通じるみたいなふわふわした話に聞こえるこの言葉、今なら超理論的であることがよくわかります。これはさっき言ったように、本心からお客様の幸せを願っていなければ、必ず何かしらの態度に現れるという事です。

だから、締めとか、ノルマや予算とか、気になることは沢山あると思います。だけど、お客様の前に出たら、お客様の幸せだけを考えてください。遠回りに見えるかもしれませんが、スランプを脱するもっともいい方法だと思います。

 

そして二つ目。
スランプという事で、何かやり方を変えていないか?という事です。スポーツ選手でもそうですが、スランプに陥るとフォームをかえたり試行錯誤します。それが結局混乱を招いているわけですね。

だから、スランプだな、と思ったときは一旦、自分の基本的なスタイルに立ち返ってみてください。そこを固めなおしてから、進化を考えていけばいいでしょう。

 

最後の一つは、とても重要です。
お客様を数字としてみてないか?という事です。
あの人を口説けば、〇〇万円の売り上げだ、なんていう事を考え始めると、営業が上手く行かなくなることは結構あります。

苦しくなれば苦しくなるほど、お客様を数字として見がちです。
一つ目のポイントと裏表になる部分ですが、こういった下心はやはり見透かされてしまうものです。

早い話が、お客様にとってはやたらと売り急いでる感じがひしひしと感じられるものです。

 

さて、3つのうちの二つは、内面的な問題であるといえます。
本来は、こう話すとか、ああいうとか、見せかけのテクニックに気を取られがちですが、スランプの時というのは往々にして営業マン側の問題があるわけです。それは、大抵内面からくるものだと私は考えています。

お客様の立場に立った時に、自分の売り上げの事しか考えていない営業からものを買いたいとは思わないでしょう。早く売り上げをあげなくてはやばいなんていう人から買いたくはないでしょう。

 

余談ですが、スティーブ・ジョブズはよく瞑想をしていたそうです。瞑想をすることで、自分を見つめなおし、心を整えてたのではないかと思います。私たちもまた、瞑想という手段を取るかどうかは別として、まずは自分の心を整えることから始めるのが良いのではないでしょうか。

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所在地:〒107-0062 東京都 港区 南青山2−2−15
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創業:2015年2月6日
業務内容:企業研修(心理学コミュニケーション・チームビルディング・マネージャー研修など)NLP・LABプロファイル®を使った資格心理学セミナー・企業コンサルを開催しております。
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