やるか、やらないか。

先日、ある保険の営業の方とお話ししていて、こんな話が出ました。
「お客さまから決算書をいただけない。」
今、保険の提案に際して、決算書を頂く必要が結構あります。

生命保険の提案などの場合は、決算書で財務状況を
しっかり確認しなければいい提案ができないことも多いと思います。
その決算書、ある人はいただけないわけです。

 

しかし、別の会社の保険の営業の方とお話ししてました。
「ある会社では、決算書を頂けず困ってるんですが。」
すると、その会社の社長はおっしゃいました。
「え?ウチは全員、普通にもらってきますよ。」

 

このギャップは一体何なんでしょう・・・汗

 

同じ業種で、ターゲットも似たような中小企業。
営業の方は、どちらもベテランもいれば、新人もいます。
けど、ある企業では、いとも簡単に決算書を預かれるのに、
ある企業では、なかなかあずかれないといいます。

 

で、色々とヒアリングを進めていくと、衝撃的な事実がわかりました。

 

決算書を簡単に預かれる企業は、営業社員がなんの恐れもなく、こういうのです。
「保険の提案のために、決算書のコピーをください。」
これだけです。

しかし、決算書をなかなかもらえない企業の社員は、その一言が言えないのです。
つまり、いただけないのではなく、頂くお願いさえしていないという事です。

 

どうやら、決算書をもらえない会社の社員さん、
総じて頭がいいんです。
非常に頭の回転が速いから、こう考えます。
決算書って秘匿性が高いから、おいそれと下さいとは言えないよな。
この社長に、そんな事お願いしたら嫌な顔されそうだな。
関係が壊れたら困るな・・・。

 

そう考えて、結局言い出せずにいるのです。

 

バカになれ、とは言いませんが、考える前に実行したほうがいい事も多いものです。

ところで、決算書というもの、極秘にできるものではありません。
会社が一定規模になれば公開が義務付けられます。
小さな会社でも、債権者に対しては開示しなければならなかったりします。
実は、決算書って、本来は秘密に処理する類のものではないのです。
だから、経営内容がいい会社は、そうそう断ることはありません。

 

もう一つの視点があります。
まぁ、お客さんが決算書をあまり出したくない、と。
出すには相応の理由が必要になることもあります。
その時に、お客さんが開示したくない、と思う気持ちと開示したときに得るベネフィット(利益)を天秤にかけてみましょう。

言い出せない理由は、お客さんに何を提供できるかが十分理解できていないからだと思います。
それを一人でもいいし、営業チームで箇条書きに書き出すことで、
少しは思い切ったご案内をする後押しになるのではないでしょうか。

嫌われる営業と好かれる営業、たった一つの違いとは?

営業という仕事、嫌われることも多いです。
「嫌われる勇気」なんていう本も売れましたので、
嫌われよう!なんて決心した人もいるとかいないとか(笑)

それは冗談として、営業をやるにおいて、
お客さまから好かれるに越したことはありません。
しかし、どうしても、嫌われるんじゃないか?と怖くなって、
今一歩踏み込めない人もいるのではないでしょうか。

その事を上司に話をすると、
「俺たちは、お客さんに好かれるのが仕事ではなくって、商品を売ることが仕事だ!」
なんてたしなめられたりすることもあるかもしれません。

会社としては商品を売らなきゃいけない。
けど、お客さんはその商品に関心がない。
そんな時に、営業の人は嫌われるかも、と不安になりつつ押してみる。
そりゃあ、不安にもなりますね。
なにしろお客さんの意向と、あなたの意向が全く対立してるわけですから。

もちろん、お客さんに無理して好かれることを意識する必要はないと思います。
飲み会の誘いを断ったら嫌われるかも、とか、
お客さんをおだてなきゃいけないとか、
そんな事で思い悩むことは、ちょっと筋違いかもしれません。

 

しかし、気を付けなければいけないのは、お客さんと自分の意向が対立したまま営業を進める事はやはり気まずい関係になります。
これを一般的に
売り込み
と言います。

最近のセールス本などを読んでみると、
売り込みとセールスは違いますよ
なんて書いてあります。

 

その違いはどこにあるのでしょう?

 

セールスというのは、ある意味人助けだといいます。
お客さんの「困った」があって、その「困った」を解決する手段をスッと提供すること。
これがセールスだ、と言われています。

良く、セールスの達人みたいな人はこういうじゃないですか。
「セールスの仕事は最高に素晴らしい」
これ、売るのが苦手な人にしてみれば、
「なに言ってんの?」
って感じですよね。
けど、彼らは結構本気でそう言っているようです。

 

最高だ!という根拠はいくつかあります。
たとえば、自分の頑張りが直接的に数字という成果に現れること。
一生懸命やれば、それなりに成果が表れることを指している場合もあると思います。
しかし、もう一つあります。
彼らは、売れば売るほど、お客さんに感謝される機会が増えているはずです。
「教えてくれてありがとう。」「売ってくれてありがとう。」
そんな言葉を人一倍たくさんもらっているのです。

 

その前提に、お客さんの困りごとを解決するものを、
解決できるような形で販売しているわけです。
ここ、結構重要なのですが、日常の中では見落としがちなのです。

 

会社がこの商品を売れというから、と、ニーズのないところに売っていれば当然お客さんからは嫌われます。
そのばは、しぶしぶ買ってくれたとしても、次もなければ、紹介もありません。
しかし、お客さんが困っている事をキチンと解決してくれる人がすすめる商品なら、
お客さんは感謝をもって購入してくれます。

 

これ、精神論に感じる方もいるかもしれませんが、明確なロジックです。
私たちは、お客さんにとって必要のないものをうってはいけません。
お客さんが必要だ、と思ったもの、タイミングで販売することが必要なのです。
これを守っている営業は、お客さんから嫌われない事を知っています。
だから、突っ込んでお客さんに話をできます。
しかし、この前提を無視している人は、前のめりになればなるほどお客さんは後ずさりします。

 

あなたは、売り込みをしてますか?
セールスをしてますか?
一度、立ち止まって考えてみる時間を持ってはいかがでしょうか?

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

 

お客さんをつかんで離さない、営業で役立つたった一つの質問

営業という仕事をしていて、
どんな状態になれば、
「これはイケる!」
と思える状態ですか?

 

お客さんが身を乗り出し、
あなたの言葉に、うんうん、と相槌を打つ。
そんな状態ではないでしょうか。

しかし、そうするにはちょっとしたコツが必要です。

 

事例を見ながら考えていきましょう。

 

たとえば、あなたがダイエットサプリを販売しているとしましょう。
相手は、中小企業の経営者です。

 

営業マンのA君は、お客さんにこんな話を始めました。
「社長、ちょっと聞いてください。
このサプリ、〇〇エキスを×mgも配合しているんです。

〇〇エキスというのは、身体の代謝を活発化させますから、
運動しなくてもみるみる痩せていくんです。」

いかがですか?
悪くない?

 

じゃあ、営業マンB君はこんなふうに話しました。

「社長、この間、ズボンのウェストが増えて困ってるっておっしゃいましたよね?
もし、何の苦労もなく、20歳代のウェストに戻れるとしたらいかがですか?」

いかがでしょう?
あなたが社長だったら、次になんというでしょう?
関係性によっては、
「そんな上手い話があるわけないでしょ?」
なんて言いながら、次のあなたの言葉を待っているのではないでしょうか?

 

A君とB君の決定的な違いは、視点の違いです。
A君は、商品の良いところをアピールしています。
B君は、お客さんが、その商品で得られる常態に着目しています。

 

一般的には、B君の話のほうがお客さんにとって、
スッと話題に入りやすいと言われています。
お客さんが聞く姿勢に入っているので、
続きを話しやすいのです。

一方、A君のトークは、この後延々と商品アピールを続けざるを得ません。
なぜなら、お客さんは反応しにくいからです。

 

この展開にもっていくには、たった一つのコツを知るだけでOKです。

 

そのコツ、知りたいですか?

 

 

・・・と、この文章自体も、そのテクニックをぼやっと使ってます。
営業マンにとって、お客さんが「聴きたい!」と言ってくれる状態は、
とてもありがたい状態ですよね。
その事が出来る簡単な方法があるとすれば・・・

とあなたの気持ちを引き寄せてきているわけです。

 

イタズラ失礼しました(笑)

 

ここで答え合わせをしましょう。
お客さんを引き付けるコツは、
「〇〇な状態に簡単になれるとしたら、興味ありますか?」
という話をはじめにするだけです。

 

〇〇な状態、というのは、お客さんが望む状態。
お客さんが近い将来、こうなっていたらいいな、と思える状態を、
言葉にしてあげるのです。

 

たとえば、

「人間ドッグの健診結果が怖くない状態」
「娘から”パパ、臭い”と言われない状態」
「同世代の友人と並んだ時、自分だけが中年体系ではないという状態」
「気が付けば、銀行口座の残高が一桁増えている状態」
「年末になると、臨時収入が入る状態」

など、色々ですね。

 

自分の商品で考えるとすれば、あなたの商品がもたらす結果をお伝えするのです。
ここで気を付けたいのは、あなたの商品がもたらす結果を、
お客さんが求めていないこともある、という事です。

特に保険といった商品は、そこに難しさがあります。
本来の保険の機能をアピールするより、
税制上のメリットだったり、
今得られる価値を一生懸命考えてみてください。

 

また、質問形式にしているのも、理由があります。
質問をすることで、お客さんの頭の中に無限ループをインストールするんです。
あなたの問いかけは、あなたと会っている間も、別れた後も、お客さんの頭の中に残っています。

お客さんは自問自答して、本当にその結果を得たいのかどうかを考えてくださります。

 

こなりたいはずです。
といわれると、拒否反応が出ますが、
こうなりたいのではないですか?
と言われると、真剣に考え始めるのです。

 

いずれにせよ、関心のないお客様に、
いくら商品の説明をしてもお互いの時間を無駄にしてしまいます。

本当に必要なものを買っていただくためにも、
質問から入るのがおすすめです。

 

いちど、試してみてはいかがでしょうか。

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

有能な営業マンは、お客様に予防接種を行う!?

営業する人が恐れるのが、
自分たちの商品のデメリットを伝える事です。
これを伝えずに購買いただき、
お客さんは後でそのデメリットに気付く。
これ、最悪ですよね。

 

後のトラブルに発展するばかりではなく、
ひどい言い方をすれば詐欺です。
こういった事が、金融業界で横行した結果、
金融業界の規制がどんどん厳しくなってきています。

 

さて、この自社商品の短所、どのタイミングでお話ししますか?
不動産や金融商品、保険などでは、ステップとしては
「重要事項説明書」を使って、最後に説明することが多いようです。
しかし、これは最悪のパターン。
最後に説明された、デメリットばかりがお客さんの頭の中に広がります。
だからこそ、お客さんはそこで
「やーめた。」
なんていう事になります。

 

接種理論、という言葉を聞いたことがありますか?
この「接種」というのは予防接種の事です。
予防接種というのは、あらかじめ少し弱めたウィルスを体に入れます。
そのことで身体は、免疫反応を起こし、そのウィルスに対応できる抗体を作ります。
つまり、小さな感染を起こすことで、重篤な状態にならないまま免疫を作るのが予防接種。
心理学上も、同じような効果が見込めることがあります。

 

だから、まずは短所を話します。
そのうえで、短所を上回る長所を話すんです。
けっか、短所を知ったうえで、その長所が買うに値するものかをお客さんは正当に判断できるようになります。

 

これは他にも活用方法があります。
たとえば競合他社の話をするとき、今度は逆に他社のメリットを伝えます。
あの会社はこういうところが素晴らしいですよね、と。
そのあと、ただ、こんな問題も耳にします、なんていう風にデメリットも伝えます。

営業の現場としては、強いライバルの話など、お客さんが持ち出さない限り口にしたくはないものです。しかし、あらかじめ、お客さんが気にしそうなことを先回りする。
そのことで、あなたの信頼感は増します。
そのうえで釘をさしておくわけです。

 

つまり、営業の人間は、あらゆる情報をお客さんに開示すべき、という事になります。
これは道徳的に見ても、間違いのない話ですね。
変に隠しごとをすることは、商習慣上よくない。
しかし、短所を話すことは勇気のいる事です。
特に月末や年度末の追い込みの時には、この1件の商談に対する営業社員の思いは強い。

だからこそ、営業の技術という意味で考えるなら、その順番をどうするかを指導することに意味があります。

 

何を話すかを選択するのではなく、どの順番で話すか。
いちど、営業会議でテーマとして扱ってみてはいかがでしょうか。

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

 

営業は本当に断られたときにはじまるのか?

そんな本日、ある営業の人がやってきました。
いわゆる飛び込み営業というやつです。

電話でしつこかったので、一旦は断ったのですが、ポストに資料だけ入れていいかというので、許可しました。
すると、(予想はしてましたが)ずかずかと社内にやってきました。
上司を連れだって。

 

もうその時点で、私の気分はむかっと来てるわけですよ。
当然、応接は勧めません。
立ち話です。

 

で、彼らは自分の言いたいことをペラペラと話します。
延々と・・・。
さすがの私も、我慢の限界です。
「ちょっと忙しいので、その辺りで勘弁してください。」
と早々に話を切り上げました。

中には、それでもたじろがない営業もいたりするんですけどね。

 

 

営業って、努力と根性という汗くさい物語が美談とされてるイメージ、強くないですか?
昔、あるトップセールスマンがこんな言葉を残しました。
「営業は、断られたところから始まる。」と。
これを変に曲解して断られても断られても引き下がらない営業マン、ときどき見かけます。

 

逆に考えてみればすぐにわかる話だと思います。
いらない、と言っているのに同じ話をグダグダと語られたら、たまったものではありません。

 

私は、「営業は断られたところから始まる」という事の真意は、お客様の理の声にきちんと耳を傾けなさい、という事だと考えています。売り込みをした際、お客様はいろんな断り文句をいわれます。

ある人は、高いとおっしゃるかもしれない。
ある方は、ここまでのものは必要ないとおっしゃるかもしれない。
ある方は、そもそもこんな商品いらないというかもしれない。

 

そういったお客様の声に耳を傾けることで、お客様が本当に望んでいるものは何かを知るべきだと言っているのだと思います。

 

だから、断られても断られても突進する営業マンではだめなのです。

いくら断っても、退出しない営業マンをあなたは「根性あるやつだなぁ」と認めますか?
恐らくいまどきそんなことはないでしょう。

下手をすれば危ないやつです。
警察に突き出されちゃいます。

 

むかし、そんな営業がまかり通っていました。
例えば、銀行や証券会社は、買ってくれるまで玄関を出ません!という営業、普通にあったわけです。その結果、法律で規制されましたよね。
夜9時以降にセールス電話はだめですよ、なんていうルールがあるのも、迷惑千万なセールス活動がかつては横行していたからです。

 

セールスはもっとスマートでありたい。
そう思うなら、NLPを学んでみるのは一つの方法だと思います。

 

お客様が「お客様」でなくなる 究極のコミュニケーション術

あなたの価値基準はどこに!?

今日も、営業について考えてみましょう。

先日、カバンを見に行ったら、店員さんが付きまとうわけです。
「このかばん、結構人気なんですよ。」
「これは、ここがポケットになって使いやすいんですよ。」
「これなんかは、ビジネスマンの定番ですね。」
なんてあれこれと、セールストークがさく裂します。

 

もういい加減にしてよ!

そんな気分になってしまいます。

 

みなさんもそんな経験ありませんか?
お店に入った途端、お客さんに店員がつきっきりってお店。
これ、お客さんにとってはプレッシャーなんですよね。
だからちょっと賢い店員さんは、
「お困りの時は声をかけてくださいね。」
なんて声をかけてすっと後ろに下がります。

 

ちかすぎず、遠すぎない場所でちゃんと気にかけてくれているので、
どうしよう?なんて時には、大声を出さなくてもちゃんと質問できます。

 

話を元に戻しましょう。
はじめに出てきた店員さん、せっかくセールストークを展開するんですが、とても大事なことを見落としています。
お客さんの選択基準を知らない状態で、マシンガントークをやっちゃってるわけです。

 

たとえば、カバンを買いに来た人も、いろんな人がいるはずです。
たまたま出張用のカバンが壊れたから見に来た人、
自分に合うデザインのカバンを探し続けている人、
どうしても欲しいブランドがある人、
など、いろんなニーズがありますよね。

 

そのニーズくらいなら、普通はヒアリングしてるでしょう。
けど、もう少し本質的な価値観について、話を伺った事はあるでしょうか?

 

たとえば、かばん屋さんなら、そのお客様がカバンに何を求めているのでしょうか。
デザインせいかもしれないし、収納力第一かもしれない。
丈夫であればそれでいいかもしれないし、他人に自慢できるものがいいかもしれない。
もしかしたら、人と被らないことが大事と考えてるかもしれません。

 

こういった本質的な部分を聞いていくと、もしかしたら、お客様が探しているカバンから、少し違った見方を提供できるかもしれません。そこからは、その仕事を専門にやっているあなたの知識の出番です。

お客様はAというメーカーのカバンが丈夫だと思っているかもしれませんが、その業界でたくさんのカバンを見てきたあなたはB社のカバンのほうが丈夫だと知っていたとします。すると、Aも丈夫ですけど、B社は丈夫さでは一番といわれていますよ、なぜならば・・・とお話しできると、いい感じですよね。

 

そんな提案以前に、多くの店員さんは、お客さんの話なんて聞いちゃあいません。
ちょっと関心あるそぶりを見せたカバンを徹底的に売ろうとしますよね。
もしくは、自分の成績評価が高い鞄を。

 

実際の提案内容以上に、重要なのは、
あなたがお客様の心の中にあるものをきちんと引き出した事実にあります。
すくなくとも、お客様はその時点であなたを信頼し始めます。
もし、今回、あなたのお店で買わなかったとしても、次回何かカバンを探すときには、きっとあなたを頼るでしょうし、さほど値段の変わらない他のお店で同じカバンを見たとしても、わざわざあなたのお店に戻って買う可能性は高いと思われます。

なぜならば、わたしが実際にそうしたからです。

 

モノを売る商売では、安いことが重要と考えている人は多いのですが、
意外とこういった対応の良しあしが強く影響することもあります。
対して値段が変わらないなら、あなたから買います。
そういわれる人でありたいですよね。

 

社会では、営業じゃなくても営業が必要。

世の中の職種の中で、あまり人気のないものの一つが営業職。
とはいっても、実はみなさん、普通に営業をやってること、気づいてないみたいですね。
たとえば、総務の仕事をしていて、社員全員から年末調整の書類を回収するとき。
企画の仕事をしていて、それを役員に認めてもらおうとするとき。
どんな仕事であれ、皆さんは営業をしています。

実は、子供だってやってるんです。
親に、何かを買ってほしいとねだるとき。
そういう意味では、恋人同士の語らいの中でも、営業してることがよくあります。

 

自分の想いを相手に伝え、
そこに向かって動いていただく行為。
それを営業とするとすれば、営業しない人なんて一人もいないでしょう。

 

だれしも、自然にやっているわけです。
うまいか、下手かは別としてですけどね。
そう、誰もがみんなセールスパースンなわけです。

 

生きている以上、一人で何もかも完結するわけではありません。
だからこそ、誰もが営業の本質を知る必要があります。

 

ところで、営業というと、自分たちの商品を売り込むことだと勘違いしている人が多い。
それが例えば、100円や200円のお菓子だったり、
1,000円程度の文具だったりであれば、その良さをアピールして、
「絶対あなたの役に立ちますから。」なんていって売る、という方法もあります。

商店の売り子さんだったら、そんな売り方を学ぶかもしれませんね。

 

けど、人は「売りつけられた!」という思いを持つと、やはり不快な感情が湧き出てきます。
「買った」のではなく、「買わされた」という状態ですね。
そういうお店からは基本的に足は遠のくものです。

それでも、例えばですよ、文具店の店員さんが、常連のあなたにこういったとします。
「お客さん、いつも新しい文具を探してますよね?ちょっとかわいいやつとか、斬新なやつとか。もしかしたら、これなんかお好きじゃないですか?」
なんていわれるとどうでしょう。

これ、多分、買うかどうかは別として悪い気はしないと思うんです。
なぜかというと、その店員はあなたの事をよく知っているわけです。
いつもあなたが関心を示すもの、いつもあなたが手に取るものを知っていて、覚えている。
そこから類推したあなたの価値観を、この店員は言い当てたわけです。

 

あなたは、きっと、「私はこのお店の特別な存在」だと感じるんじゃないでしょうか?
少なくとも、その他大勢のお客さんでないことは確かでしょう。
そうやって、知ってもらえているだけでうれしくなるわけです。

このお店が、あなたの好みを熟知して、あなたが知らない商品を教えてくれるとしたら、
きっとそのお店に通うでしょう。
Amazonで買えばいいものでも、わざわざそのお店に足を運ぶ可能性が高いのではないでしょうか?場合によっては「あのお店のために、あのお店で買わなければならない。」と思えるようになるかもしれません。

 

営業は、押し付ける事ではありません。
力で相手をねじ伏せる事でもありません。
相手が、買いたいと思っていただけるつながりを持つ事なのです。
ぜひ、そんな営業を学んでみませんか?

 

 

お客様に喜ばれる質問とは

営業という仕事をしていて、
どんな状態になれば、
「これはイケる!」
と思える状態ですか?

 

お客さんが身を乗り出し、
あなたの言葉に、うんうん、と相槌を打つ。
そんな状態ではないでしょうか。

しかし、そうするにはちょっとしたコツが必要です。

 

事例を見ながら考えていきましょう。

 

たとえば、あなたがダイエットサプリを販売しているとしましょう。
相手は、中小企業の経営者です。

 

営業マンのA君は、お客さんにこんな話を始めました。
「社長、ちょっと聞いてください。
このサプリ、〇〇エキスを×mgも配合しているんです。

〇〇エキスというのは、身体の代謝を活発化させますから、
運動しなくてもみるみる痩せていくんです。」

いかがですか?
悪くない?

 

じゃあ、営業マンB君はこんなふうに話しました。

「社長、この間、ズボンのウェストが増えて困ってるっておっしゃいましたよね?
もし、何の苦労もなく、20歳代のウェストに戻れるとしたらいかがですか?」

いかがでしょう?
あなたが社長だったら、次になんというでしょう?
関係性によっては、
「そんな上手い話があるわけないでしょ?」
なんて言いながら、次のあなたの言葉を待っているのではないでしょうか?

 

A君とB君の決定的な違いは、視点の違いです。
A君は、商品の良いところをアピールしています。
B君は、お客さんが、その商品で得られる常態に着目しています。

 

一般的には、B君の話のほうがお客さんにとって、
スッと話題に入りやすいと言われています。
お客さんが聞く姿勢に入っているので、
続きを話しやすいのです。

一方、A君のトークは、この後延々と商品アピールを続けざるを得ません。
なぜなら、お客さんは反応しにくいからです。

 

この展開にもっていくには、たった一つのコツを知るだけでOKです。

 

そのコツ、知りたいですか?

 

 

・・・と、この文章自体も、そのテクニックをぼやっと使ってます。
営業マンにとって、お客さんが「聴きたい!」と言ってくれる状態は、
とてもありがたい状態ですよね。
その事が出来る簡単な方法があるとすれば・・・

とあなたの気持ちを引き寄せてきているわけです。

 

イタズラ失礼しました(笑)

 

ここで答え合わせをしましょう。
お客さんを引き付けるコツは、
「〇〇な状態に簡単になれるとしたら、興味ありますか?」
という話をはじめにするだけです。

 

〇〇な状態、というのは、お客さんが望む状態。
お客さんが近い将来、こうなっていたらいいな、と思える状態を、
言葉にしてあげるのです。

 

たとえば、

「人間ドッグの健診結果が怖くない状態」
「娘から”パパ、臭い”と言われない状態」
「同世代の友人と並んだ時、自分だけが中年体系ではないという状態」
「気が付けば、銀行口座の残高が一桁増えている状態」
「年末になると、臨時収入が入る状態」

など、色々ですね。

 

自分の商品で考えるとすれば、あなたの商品がもたらす結果をお伝えするのです。
ここで気を付けたいのは、あなたの商品がもたらす結果を、
お客さんが求めていないこともある、という事です。

特に保険といった商品は、そこに難しさがあります。
本来の保険の機能をアピールするより、
税制上のメリットだったり、
今得られる価値を一生懸命考えてみてください。

 

また、質問形式にしているのも、理由があります。
質問をすることで、お客さんの頭の中に無限ループをインストールするんです。
あなたの問いかけは、あなたと会っている間も、別れた後も、お客さんの頭の中に残っています。

お客さんは自問自答して、本当にその結果を得たいのかどうかを考えてくださります。

 

こなりたいはずです。
といわれると、拒否反応が出ますが、
こうなりたいのではないですか?
と言われると、真剣に考え始めるのです。

 

いずれにせよ、関心のないお客様に、
いくら商品の説明をしてもお互いの時間を無駄にしてしまいます。

本当に必要なものを買っていただくためにも、
質問から入るのがおすすめです。

 

いちど、試してみてはいかがでしょうか。

 

個人向けセミナー

Google口コミ

Google口コミ