本は読むものではなく実践するもの

最近、本屋さんにも、心理学に絡む書籍が増えてきました。
これらを読むときに、おすすめな読み方があります。

逆に、こういった本は、ノウハウの宝庫です。
たとえば、つり橋効果ってご存知ですか?

つり橋のような、不安や恐怖を掻き立てる場で男女が出会うと恋愛に陥りやすい、という説があるわけです。
これをみて、へーと思う。
じゃあ、そのうち使ってみよう、と思う。
で、三日もしないうちに忘れてしまう・・・。

これ、よくあるパターンですね。

 

それなりにどこかで使おうと思っているなら、たとえば、観覧車で告白するとか、
ガラス張りの展望台で告白するとか、工夫の方法はありますよね。
このつり橋効果の背景には、人間は心臓が早く鼓動すると、ときめきのドキドキか、恐怖のドキドキか、区別がつかなくなるという考え方があるそうです。
だとすると、心臓がどきどきしていればいいわけだから、ちょっと走ってみるとか、山に登ってはあはあ言ってるときとか。
そういう時に、思いは高まるかもしれないから、初めてのデートで損なシチュエーションを用意するとかいう手もありそうです。

まあ、なんにしても、いろんなシーンを作ろうと思えば作れるわけです。

 

けど、それを活用する人は意外と少ない。
それはなぜかというと、冒頭でお話しした通り、忘れてしまうからです。
人は一つのことに集中すると、他のことから気がそれてしまいます。
そうしているうちにだんだんと集中の対象は動いていき、本を読み終えたころにはどれもこれもぼんやりとしか覚えていない。
つまり、使える状態にはならないわけです。

 

じゃあ、どうすればいいのでしょう。

ポストイットを2色、用意してください。
そこで、本文中でこれは試してみよう!というところにポストイットを貼っていきます。
とにかく今すぐやる、というものを一色目。
ゆとりがあったら試してみたいというものを2色目。
区別していきます。

本に一杯ポストイットが挟まっていくと思いますが、重要度が高いものにピンク色のポストイットを使うとします。
これは枚数をあらかじめ決めておくといいでしょう。
まあ、3枚からせいぜい5枚くらい。
で、読み進めるうちに、その枚数を超えるほどピンク色のポストイットを挟みたいという衝動にかられた時、
すべてのピンク色のポストイットが張られた箇所を読み直し、順位を考えていきます。
最下位のモノは、第二順位のポストイットに張り替える。
そうやって、「やることリスト」のたまりすぎを防止します。

 

一通り読み終えたら、当然、ピンク色のポストイットの箇所だけを読み返し、一番初めに試してみるノウハウをやってみます。
1~2週間、ずっとそれを意識できるといいと思います。
たいてい、すぐに効果が出ると面白くなって、ずっと使い続けます。
けど、効果が見られないと、面白くなくなって投げ出してしまうか、逆に気になって探求してみたくなるかのどちらかです。
そこは思うに任せて、探求したければ、どんどん極めればいいでしょう。

 

最終的に、3枚~5枚のピンクのポストイットを試すころには、本を買った値段くらいの価値は取り返しているでしょうね。
場合によってはもっと深めたいと感じるかもしれません。
そうなれば、他の色のポストイットに関することを試してみる。
まあ、こうやっていくと、たった一冊でかなりの恩恵を感じることができます。

 

本来、一冊の本からとれる情報はたくさんありますが、あれもこれもだと、どれもできずに終わってしまいます。
まずは一つでいいので、何かマスターするよう実行してみる。
実行してみると、うまくいかないこともあったりうまくいくことも体感する。
そこで試行錯誤して初めて自分のモノになる。
そうやっていくと、かなり強い。
自分なりの、心理戦略ができてるはずです。

全部を学ぶ必要はありません。
一冊で一つのことが実践できるようになれば、十分です。
完ぺき主義を目指さず、できることからやる。
そんな感じで読んでみられると、違いが実感できるはずです。

 

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