NLPを学ぶと、人の無意識の行動を意識してみることがあります。
例えば、赤信号で止まった自動車。
前の車が若干動き出すと、慌ててこちらもブレーキを外す。
けど、信号を見てみたらまだ赤だった。
そんな経験ありませんか?
私たちの頭の中にはいろんな習慣が刷り込まれています。
だから、赤信号で待っているとき、前の車が動いたら即座に自分も発進しなければ。
そうおもって、無意識にブレーキから足を外す。
実は、こういうシーンで起こる追突事故、けっこうあるんです。
私たちの行動は、9割以上が無意識に行われる、という人もいます。
ということは、パターン化されているということです。
こういう問題が起きたときは、こう対処する。
そういうパターンが脳の中に組み込まれているわけです。
たとえば、子どもが駄々をこねたとしましょう。
親としてはそんなことで足止めされたくないので、ついつい子供を強制しようとする。
「早く来なさい!」「静かにしなさい!」と。
すると子供は反発します。
「いやだいやだ」を繰り返したり、道端に座り込んだり。
そうするとついついこちらもカッとなる。
ときには手が出てしまうかもしれません。
脳に組み込まれている、といいましたが別に生まれつきそう言う反応をするように生まれたわけではありません。
人生の中で、そうすればうまくいった、という記憶が頭にあるからそうするわけです。
しかし、現実は思ったようにはうまくいかない。
なのに、同じことを繰り返すわけです。
子どもをしかりつけて従わせようとし続けます。
そういう時に、お勧めしたいのは、まずは反射的に何かをするのではなく一旦止まってみること。
冷静に状況を見てみるのです。
子どもが駄々をこねている。
自分は早くこの場を立ち去りたい。
だから思わず声を荒げそうになった。
周囲の人たちは、こちらを迷惑そうに見ている(気がする)。
などなど。
様々な状況をいったん見てみる。
なかなかできないことなんですが、こういう意識をしてみないと、パターン化された自分の行動に気づけないのです。
別に子供を叱るシーンだけに限定された話ではありません。
親や子供との会話。
教師や上司との会話。
仕事上でよく犯すミス。
こういったことが「またやってしまった」と自己嫌悪に陥るくらいなら、やる前に止まる意識をしてください。
反射的に行動しないこと、反射的に行動しない時を持ってほしいのです。
そうやって静止して、考えてみる。
可能であれば、相手の心情に入り込んでみるとなおいいでしょう。
なぜこちらの話が伝わらないのか。
その原因を知ることができるかもしれません。
こちらにはこちらの事情があるのと同様、相手にも相手の事情がある。
そうやって反射的な行動を「視る」ことで、違う方法を試す余裕が出てきます。
その時に違う行動を起こせば、相手の反応はいつもとは変わるはずです。
一度でうまくいくかもしれないし、行かないかもしれない。
しかし、間違いなく言えることは、上手くいかないならうまくいかないで「この方法ではなかった」ということがわかります。
止まって、見る。
一度試してみてください。
さて、こうやって反射的に起こす行動は、脳に行われたプログラムが原因です。
このプログラムを書き換えることができれば、失敗ばかりの毎日が変化する可能性は高い。
そのプログラムの書き換え方を知るのが、NLPの目的の1つです。
いつもはこういった情報を知っても「まあそのうち」なんて思っていたとしたら、それで思うような人生になっていないとしたら、その反射的行動を改めるのは今なのかもしれませんね。
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士