経済人には心理学は必要ないという誤解

時々、こんなお話を伺うことがあります。
自分は経済に生きる人間だから、
自分は会社経営にかかわる実務家だから、
心理学の勉強なんて必要ない、と。

 

実は、見ていてすごいな、と思うのは経営者やビジネスリーダーの中には、
心理学の知識なんかなくてもきちんと人の心をつかめる人はけっこういます。
人が何を考え、どう行動し、どこへ向かおうとしているのかを敏感に察知し、
会社のマネジメント、マーケティング、戦略策定などにうまく生かしている。
こういった天才的な感性を持っている人は確かにいます。
しかし、それは全体のごく一握り。
きっと、100名のビジネスリーダーがいても、その域に達している人は1名いるかどうかでしょう。

 

しかし、実際、例えば株価は人の心理で動くことがあるようです。
特定の株がある程度上がる。
すると周囲の人は、それを買うか買うまいか逡巡する。
この勢いだからまだまだ上がると考える人が多いと、株はさらに上がる。
ココがピークだと考える人が多いと、株は売られる。
株価が下がり始めると、乗り遅れまいと、根拠の乏しい状態でもつられて売る人が続出。

けっかとして、株価の変動は加速されていきます。

これは株だけでなく、最近の仮想通貨の価値でも同様ですね。

 

実は、人の行動の多くは、合理的判断に則っていないと言われています。
それを見抜いた一人が、ダイエーを一代で築き上げた中内功さんでしょう。
徹底的に安い特価品を設定すれば、その商品自体は赤字かもしれない。
しかし、それで店を訪れたお客さんは、特価品だけを買って帰るわけではない。
それを見越して、戦略的な価格設定を行ったのがスーパーマーケットのビジネスモデルの起点だと思います。
その後、次につながる戦略が打ち出せず、ダイエーは買収されてしまいましたが、間違いなく一時代を作り上げたビジネスモデルでしょう。

たんなる大学生の自己紹介ページが、これだけ巨大なビジネスになったFacebookもまた人の心理をうまく救い上げた結果でしょう。
「いいね!」ボタンや、写真機能、チャットや過去の思い出機能など、うまく交流を促進させ、承認欲求を満たす工夫が行われています。

誰かが財布のひもを緩めるとすれば、その誰かは常に人です。
なのに、人を知らずにビジネスをやるというのは、かなり危険と言わざるを得ません。

 

けっかとして、世界有数のビジネススクールにおいては、何らかの形で心理学を収めた人が研究に従事していることが多いようです。
実際に、ここ数年のビジネス書のベストセラーにおいては、人の心理を扱うものが多いような気がするのは私だけではないでしょう。
ブラック企業なんていう言葉が普通に使われるようになりましたが、これも問題は単なる長時間労働だけではありません。
メンタルの問題が、実は大きいウェイトを占めているのではないでしょうか。
どんなに労働時間を短くしても、ブラック企業は、ブラック企業。
そんな気がしてなりません。

経済人、経営者、ビジネスリーダー。
そういった人にとって、心理学はもはや必須科目。
私はそう考えていますが、いかがでしょうか。

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情報の意味、解釈の効果。

あなたが見て、赤色とみえるリンゴ。
これ、ほかの人に、同じ色に見えているでしょうか?
たぶん、「赤色だね」というかもしれないものの、
他の人の目にも同じ色が見えているとは限りません。

たとえば、色弱の人は色の見え方が違うかもしれません。
同じ光の信号が人の目から入り、脳で処理されているのですが、
同じように知覚しているとは限らないわけです。

 

これをある学者は、面白い表現をしました。
人の視点というのは、トレーラーハウスの中から外の世界を見ているようなものだといいます。
トレーラーハウスの周囲には、360度の現実があるわけですが、中の人に見えているのは小さな窓から見える景色だけ。
その景色こそが、私たちが知覚している部分は、窓から見ようとした部分だけ、というのです。

 

たとえば、先日、私は出張先のホテルで小銭入れをなくしました。
狭いホテルだったので、置く場所は限られています。
だからその周囲を一生懸命探したのですが、一向に見当たりません。
まあ、小銭入れだったので入っていた金額はたかが知れています。
ということで、待ち合わせ時間も迫っていたので、早々にあきらめてフロントにチェックアウトしに行きました。
そこでごそごそやっている間に、ルームメイクのスタッフが走ってやってきました。
「お客様、忘れものです!」
と。

彼女が持っていたのは、まさに私の小銭入れ。
「どこにありましたか!?ずいぶん探したんですけど」
なんて謝意を伝えたうえで聞いてみると、
「ベットのわきにおちてましたよ」
なんていうわけです。
私はそのあたりをずいぶん探したはずなんですが・・・。

 

これ、きっと何かしらの思い込みがあって、目の前にあるものが見えなかったんでしょうね。
目には、情報として入っているわけですが、私がその情報を活かしきれなかった結果です。

 

さて、私たちは、たくさんの情報を目にし、耳にします。
しかし、その情報そのものには意味もなければ、価値もありません。
ある神経学者の方の言葉を借りれば、
大事なのは、その情報にどう意味づけするか?
なわけです。

知覚した情報は、分析をします。
たとえば、上司の眉間にしわが寄っている。
これを見て、
「機嫌が悪い」
ととるのも
「窓の日差しがまぶしいのだろう」
ととるのも実は、その情報の受け手にゆだねられています。

仮に機嫌が悪い、と分析すると、私たちは上司に妙な気を使い、心理的に消耗してしまいます。
これは、眉間のしわという情報を、機嫌が悪いと分析し、機嫌を損ねないよう反応した結果です。
しかし、実際のところ、日差しがまぶしいどころか単に癖だった、という落ちもあるわけです。
考え事をしているだけかもしれないし、悩み事があるのかもしれない。

いずれにせよ、私たちは知覚した情報に自分たちで意味づけし、行動を決定しています。
つまり情報に振り回されるわけです。

 

ここでそういった事態を招かないために何ができるのかを考えてみましょう。
一つは、なぜ、眉間にしわを寄せている人を見たとき、その人を機嫌が悪いと感じるのでしょうか。
多くの場合、自分の外の世界は、自分の内面を映す鏡だと言われます。
もしかしたら、自分の中に、何かしら納得できない感情を持っている可能性があります。
実は、そこを解決しない限りは、その上司との関係だったり、生きにくさを解消する方法がなかったりすることは多い。
特定の情報を目にしたときに、自分がどう反応する傾向があるのか。
これを知ることは、今後の人生にとってかなりプラスになると言えるでしょう。

 

こんな時に役に立つのが、一つは対外的なコミュニケーションスキル。
そしてもう一つは自分とのコミュニケーションスキル。
NLPはそれを身に着ける方法の一つ。
NLPが多くの人の人生を変えてきたのは、こういったところに理由があるのではないかと思っています。
あなたの変化を起こす起爆剤として、NLPを学んでみてはいかがでしょうか。

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中小企業売上10億円の壁と経営者のメンタル

実は、人に任せるというのは、とても難しいこと。
それを象徴する考え方があります。
中小企業、売上10億円の壁って聞いたことがありませんか?
これは、中小企業が成長する過程で、10億円を間近に控えて、
一気に会社が失速して今うというもの。

最近の起業は、ある程度の基礎ができれば一気にスケールすることも多く、
こういった話はあまり耳にしませんでしたが、
20年、30年とじっくりと時間をかけて成長する企業は多くの企業が経験すると言われています。

 

実はこれは、社長のメンタルが非常に大きく影響している可能性があります。

 

業種にもよりますが、売り上げ10億円の手前くらいまでは、
ある程度、社長が全社的なコントロールを握っていてもうまくいきます。
しかし、10億円を超えようという規模になってくると、もはやすべてを社長がチェックすることは不可能。
そんなこともあって、社内がいっぱいいっぱいになり、一気に失速する。
そういうことが多いようです。

そういったことを改善するために、コンサルタントはこういいます。
「仕組化しましょう」
「社員に任せる風土を作りましょう」
「エンパワーメントを進めましょう」
こういった試みは、理論上正しいのでしょう。
しかし、こういった取り組みがうまくいかないことが往々にしてあるのです。
それはなぜかというと、社長が自分の仕事を手放さないからです。

 

その背景には、
「自分でなければならない」
という思いが背景にあるのでしょう。
もう少し深いところで言うと、社長は自分が役立つ場所を無意識で作ろうとします。
つまり、社員に任せてしまって、会社が回るようになってしまうと、
社長の自己重要感が満たされにくくなってしまうのです。

少し遊び心のある社長であれば、そんなタイミングをうまくとらえて、
新たな事業を立ち上げたり、新たなコミュニティに参加したり、
ビジネスを伸ばすネタ探しをしたりしています。
けっかとして、会社はさらに成長する・・・。

 

しかし、それができない社長も多くいらっしゃいます。
マジメで、今までの仕事への想いの熱い人。
こういう人は、どうしても会社の今までの仕事に強い思い入れがあるため、
そこから離れることができないのです。
けっかとして社員は育たず、会社は失速気味になる。
そんなカラクリが見えることが多いようです。

そしてこれは、事業承継がうまくいかない一因ともなるのでしょう。

 

一昔前、大企業では退職年齢に近づいた幹部に、強制的に長期休暇を取らせる、という話を聞きました。
1か月単位の休みを与えられた幹部は、
「俺がいなくて大丈夫か?」
なんて言いながら休みに入るのですが、休みを終えて出社したころには自分なしで会社はうまく回っていた。
何の問題もなかった、という現実を知って愕然とするのだとか。

まあ経営者においては、そういった話とは無縁なのかもしれませんが、あえて自分の居場所を次のステージに変えていく、というのは意識したいところ。
とはいえ、いきなり新しいことをバリバリやる、というのが難しいなら、小さなことでいいのでいつもと違うことを試してみてはいかがでしょうか?
月に一回は、今まではあまりコミュニケーションをとらなかった人たちとの飲み会に参加するとか、
今まで土日にかかわらず仕事をしていたのに、平日に旅行をするとか。
なんでもいいので、小さな変化をつける習慣をつけてはいかがでしょうか。

けっか、会社はよくなり、自分の人生も豊かになる。
それであればうれしいですね。

ちょっと違った人生、のぞいてみませんか?

気合で決める

みなさんは、きちんと「決断」してますか?
これ、意外とできる人、少ないんです。

たとえば、今日のお昼は何にしようか?
そんなことを思い浮かべたとします。
「焼肉定食もいいけど、ハンバーグ定食も捨てがたい」
延々と悩む人もいますし、直感で決めちゃう人もいます。

悩むときっていうのは、決定打がないんですね。
あの焼き肉のたれも捨てがたいけど、
ハンバーグと半熟目玉焼きのハーモニーも捨てがたい。
まあ、両方食べれば解決するのでしょうが、そこまでの食欲はない。
結局、「捨てるもの」を選びきれないのが、まさに決められない時でしょう。

多くの選択肢には、たいていリスクや不利益の可能性があります。
たとえば、転職について。
今の会社で仕事を続けていても芽が出ない。
けど、起業するのは怖い。
「芽が出ない」「怖い」というネガティブな要素のうちどっちをとるかです。

だからたいていぐるぐる回るんですね。
転職したい、けどしたくない。
そんなことを数か月続けたり、場合によっては何年も続ける。
けど、その結果選ぶのは、たいてい

「えいや!」

で決めざるを得ないんですね。

論理的に考えたって答えは出ないんです。
だから最後は気合(笑)

締め切りに追われて、決めてしまわざるを得ない。
締め切りがあるときはいいのですが、締め切りがない問題は延々と堂々巡り。
だから、転職や、起業といった決心はなかなかつかない。
10年、20年と悩み続けている人も結構いらっしゃいます。

さて、決めることを躊躇する。
このことにリスクはないのでしょうか。
いまさら言うまでもありませんが、決められないことのリスクもまた少なからずあります。

新たなことを始めていたら得られたであろう恩恵、
時間、
チャンス、
などなど。

面白いことに、何かを始めた人に聞くとたいていはこうおっしゃいます。
「こんなことだったら、もっと早く始めておくんだった」
なんていう言葉ですね。
それはけっこう本質をついているんじゃないかと思います。

今は、新しいことを始める環境が、一昔前より整っています。
副業を解禁する会社が増えてきたり、ゼロ円起業ができるような様々な無料サービスがあったり。
ネットでうまくやれば、事業は拡散し、拡大されていく。
そんな状況を見ていると、決められないことがリスクだ、というのは納得感のある話です。

もしみなさんが決められないことを持っているとしたら、一つ提案したいと思います。
どうせ考えても、論理的には結論が出ない問題だとするなら、ぜひ期限を決めてください。
今月中には決める、今年中には決める、明日には決める・・・などなど。
その期限を順守すべく、考えがまとまろうとまとまらなかろうと、決めてしまう。
そして動き出してしまえば、決めなかったことがうそのように感じることもあるのではないでしょうか。

特に考えてわからない問題は、思い切って決めてしまいましょう!

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あなたのそばにもいる!クレクレ星人の恐怖!?

たまに見かけるのが「クレクレ星人」と呼ばれる人。
え?クレクレ星人って何?って感じですよね。

ざっくりいうと、人に何かを求め続ける人。

 

たとえば、ある業界の有名人の方がこんなことをおっしゃってました。

「いやぁ、俺、あの人苦手なんだよね」

とおっしゃいます。

 

私が見る限り、取り立ててひどい性格でもないし、
それなりにマトモな人です。
しかし、その有名人はこういいます。

「あの人、俺にあうと、いろんな事根掘り葉掘り聞くんだよね。で、聞いて終わり」

どういうことかというと、同じ業界の中にいる人同士です。
会えば仕事の話をすることもあるでしょう。
こんな課題はどう解決してますか?とか、
これをどうやればうまくいきますか?とか。

 

その有名人は、有名人なわけですから、聞かれることには慣れているはずです。
業界の集まりに行けば、いろんな人から質問される。
わりとサービス精神旺盛の人なので、聞かれれば答える。
いつも質問攻めなのに、ある特定の人だけには「ウンザリ」というのです。

 

そこに関心を持って私は彼に聞きました。
「ほかの人にはいろいろ質問されても気持ちよく答えておられるのに、なぜその人にだけは教えてくなくなるんですか?」
有名人は答えます。
「そりゃあ、彼がクレクレ星人だからだよ」
うーーん、今ひとつピンときません。

 

そこで、私も根掘り葉掘り(苦笑)聞いてみました。
その中でわかったことを列挙してみます。

1.そのクレクレ星人さんは、まずは自分が知りたいことから会話が始まる

そのクレクレ星人さんは、有名人と会うといきなり自分が知りたいことを質問します。
「こんにちは。ちょっとお聞きしたいのですが、〇〇ってどうやればうまくいくんですか?」
といった感じなのだそうです。

人とのコミュニケーションの中で、質問するのはとても有効だという話があります。しかし、それはあくまで相手のことを知りたいという質問です。相手に関心がありますよ、という前提があるわけですよね。
しかし、このクレクレ星人さんは相手のことはお構いなし。自分の知りたいことだけを聞こうとするようです。

2.そのクレクレ星人さんは、聞いたことに対する回答をしっかり受け取っていない

クレクレ星人さんがきいてきたことに対して、有名人は彼の知っていること、経験を話します。
しかし、有名人にとってクレクレ星人さんが自分の言うことを聞いているようには思えない、というのです。

やはりこれもコミュニケーションの問題ですね。一応耳は傾けてはいるけど、聞く姿勢がうまくいっていないのでしょう。相手の言葉への反応が希薄であるとかいうことが予想されます。

3.そのクレクレ星人さんは、自分の自慢話をしたがる

クレクレ星人さんは、自分がきいたことに対する回答への反応はそこそこに、「自分のところではこんなことをやってるんです」と自慢話(?)のつもりのような話を長々と始める。
そもそも、有名人さんはそういう話をするつもりも、聞くつもりもなかったのに、自分で勝手に質問して、自分で勝手に自分の取り組み例を話し始める。
有名人さんはこの辺りで会話を切って、その場を後にすることが多いそうです。

どうやら、クレクレ星人さんは、自分の話をしたいがために有名人さんに話を振ったようですね。

 

この全体の流れを見ていくと、クレクレ星人さんは、実は、
「情報をクレクレというクレクレ星人」
ではなくて、
「話を聞いてクレ、というクレクレ星人」
だったのかもしれません。

 

このことで学ぶべきことは二つ。
一つは、コミュニケーションの質が、その人の印象を大きく損なうことがある、ということ。
そしてもう一つは、人に話を聞いてほしくて仕方がない人がいる、ということ。
この人に話を聞いてほしい人というのは、日常的に使う言葉で言うと寂しがり屋と考えられます。
しかし、心理学的に考えると、「自己肯定感が低い状態」という可能性が高いのです。

どういうことかというと、自分に自信がないから、誰かに認めてもらいたい。
認めてもらうために、自分のことをあれこれと話をする。
その相手が有名人なら、より大きな自分の自信になりますよね。
そのことを無意識に計算して行っている行動と考えることができそうです。

たとえば、その有名人さんがクレクレ星人さんを育てる立場だとすれば、
クレクレ星人さんのやる気スイッチは、彼の自己肯定感を高める言葉やふるまいとなるのでしょう。

人の内面は、行動に現れます。
するとその対処法も見えてきますね。

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社員から会議で意見が出ないときどうすればいいか?

中小企業経営者の悩みを聞くと、割と多いのが社員に自主性がない、というお話。
たとえば、会議においても、アイデアを出そう!といってもなかなかアイデアが出ない。
それを見た社長はこう思うわけです。
「こいつら、真剣に考えてないな!」

もうすこし場の空気を読むのがうまい社長はこう考えるかもしれません。
会議の場がシーンとしている。
この中で意見を言うのは、なかなか難しいよな。
もう少し会議の場を活発にしたほうがいいな。

しかし、やり方がわからない。
そんなお悩みが多いようです。

 

さて、まずアイデアが出ないのには理由があります。
それは、どうしても頭が固まってしまっている状態だと考えられそうです。
その原因の一つとして考えられるのがストレス。
人はストレスを感じていると、自由な発想が難しくなります。

後者の、「場」の空気の問題については、社員さんがリスクを感じているのでしょう。
たとえば、こんなことを言ったら叱られるかもしれない。
こんなことを言ったら、バカにされるかもしれない。
こんなことを言ったら、無知・勉強不足と言われるかもしれない。
こんなことを言ったら、却下されるかもしれない。
そんな恐れを感じるから、頭に浮かんだ言葉も口にできなくなってしまいます。

 

逆に考えてみましょう。
皆が平等な、友達同士の場合はいかがでしょうか。
バカにされるとか、勉強不足とか、却下されるとか、
気にせずに発言できる空気というのがあったりしませんか?

そしてそういう場所では、ちょっとズレた話でも、
遠慮なく言えたりしますから、少し大胆な意見が出ることもあります。

 

 

ところで、心理学のある実験では、こんなことがわかっています。
何か解決したいことがあるとき、現実的な意見をブラッシュアップしていくより、
はじめはあり得ない解決策からスタートしたほうが画期的なアイデアになりやすい、
という現実があります。

たとえば、会議において何か問題を解決したいときに、
・できそうなことでなければ発言してはいけない
・無茶な意見は却下
という姿勢をとっていると、画期的なアイデアは出にくくなります。

 

この状態を緩めるには、本来的には会議の中だけではなく、
常に社内でのコミュニケーションを頻繁にすることが必要となります。
また、社長なり、上司なりが、部下を受け入れる姿勢が必須です。
部下は、この上司になら、何を言っても安全、と感じる状態が必要になります。

それはそれとして努力するとしても、今すぐ会議を何とかしたい。
そういう要望もあるかもしれません。
そんな時には、会議の本来の話とは別に、「雑談」をうまく仕掛ける必要があります。
以前紹介したことがありますが、Good&Newというワークがありますが、それも方法の1つです。
24時間以内に自分に起こった、よかったことや、新しい経験を共有しあうワーク。

 

大事なのは、全員が、同じ分量だけ、平等に話をする機会を意識するということ。
また、彼らの発言を無条件に受け入れるということ。
これが仕事の話だと、常に受け入れるというのも難しいかもしれないので、仕事以外の話がベストです。

他にもこんな方法があります。
もはや会議を遊びやゲームにしてしまうということ。
解決策を議論したいとすれば、その課題解決に近いことが優秀なのではなくて、
最も面白いアイデアを出した人を表彰する、といったもの。
チーム制にして、アイデアを競わせると面白いかもしれませんね。

 

ということで、会議の場づくりというのは、結構難しい。
難しい一方で、やれることはけっこうあります。
とはいえ、あくまでその場しのぎで終わらないよう、日頃のコミュニケーションを見直してみましょう。

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痛みを避ける選択がもたらす結果

世間の荒波の中で生きていると、時に八方ふさがりになることがあります。
プランAを採用すれば、今まで通りだけど、あまり面白みを感じない。
プランBを採用すれば、今の悩みは解消されるかもしれないけど、同時に人から批判されるかもしれない。
どっちにすればいいかわからない。

具体的な例で考えてみましょう。
●今の職場は殺伐としていやだ。
 プランA それでも今まで通り働く。
 プランB 転職する。転職先も殺伐そしてるリスクがあるし、勝ち組と言われた会社を辞めることで親せきからはボロカスに言われそう。

●今の配偶者とは一緒にいたくない。
 プランA それでも子供のために何とか仮面夫婦でやり過ごす。
 プランB 離婚する。子どもには寂しい思いをさせるし、世間の目があるからどうしたものか。

こんな感じです。

 

たとえば、転職の例だと、
「とにかく副業を始めて、うまくいったら独立する」
という選択もあるのかもしれません。

ここで注目したいのは、
「痛みを感じない方法」
を私たちが探しがちだということ。

もちろん、それは悪いことではありません。
しかし、度が過ぎると・・・ということはあります。
八方ふさがりという人の多くは、
「痛みのない方法が見つからない」
というだけで、本当に打つ手がないわけではないわけです。

 

振り返ってみれば、大人になった私たちもまた、
痛みを避けることで今の状況になっていることが多い。

学生時代、叱られるという痛みを避けるために、勉強した。
音楽をやりたかったけど、食えないという痛みを避けるために、普通の会社に就職した。
仕事の中で、降格という痛みを避けるために、会社の言いなりで仕事をした。
まあ、挙げればきりがありません。
これが連続して、いずれうまく回らなくなることがあります。
それがモヤモヤした、何か物足りない人生、という結果に現れがちです。

 

そこに必要なのは意志の力。
どうしてもこれをやり遂げたい、という希望に向かう力です。
しかしかなしいかな、私たちは痛みを避ける選択に慣れすぎて、
いまや何をやりたいのかもわからなくなってしまうんですね。

そんな時にNLPはお役に立てると思います。
今まで見失ってきた自分の意志を取り戻す方が続々と現れています。
あなたも、そんな体験、してみませんか?

 

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「私はできる」と言ったらできてしまう不思議

受験シーズンが始まりましたね。
もうここまでやったらあとは、実力を出すだけ。
いかに実力を引き出すかに集中したいところですね。

さて、私も御多分に漏れず、受験を経験しています。
ちょっと興味深い出来事があったので共有したいと思います。

 

私が受験した時、同じ大学の3つの学科を受験しました。
一日目が法学部。
二日目が経済学部。
三日目が商学部。

偏差値的には、法学部、経済学部、商学部の順です。
私立の私大でしたので、試験科目は、
1時間目 英語 (200点満点)
2時間目 国語 (200点満点)
3時間目 社会 (100点満点)
という配分でした。

 

1日目は意外と緊張することもなく試験は終了。
問題は二日目です。
この時に、自分が最も得意としていた英語で引っかかりました。
はじめの問題で引っかかってしまいました。
長文問題なのですが、そこに熱中するあまり気づけば時間を相当に使っていました。
けっか、最後までその状態を引きずり、失意の状態で英語の時間を終えました。

当時の私は、英語は得意科目でした。
英語で点数をとれなければ、ほかの科目ではキツイ。
そんな思いを持ちながら、国語、社会、と臨んでいきましたが今一つ。

 

最終日の商学部のテストのときには、気持ちも新たに受けなおせました。
しかし、合格発表を見て、差は歴然。
問題なく受験できた法学部と、落ち着きを取り戻した商学部は合格。
焦ってしまった経済学部は不合格でした。

 

実は、事前の模擬テストでは、
法学部 合格率 70%
経済学部 合格率 90%以上
商学部 合格率 90%以上
と出ていたのに、合格率90%以上の経済学部を落としてしまいました。

 

試験が終わって翌日、経済学部の問題用紙を見直してみると、別に特別難しくなかったのです。
落ち着いてやれば楽々解けるのに、焦ってしまったからガタガタに調子を崩してしまったわけです。
はじめの問題で時間を使いすぎて、「これでは”できない”」と考えてしまったのでしょう。

 

そういったことを防止するためにできることがあります。
それは、試験会場に入る前、一人でつぶやきます。
「私はできる、私はできる、私はできる」
三回も呟けばいいでしょう。
これだけで、ずいぶんと変わるのです。

 

ある、高名なセミナー講師の方がいらっしゃいます。
数百名、数千名の前で、人を魅了する話をするような人です。
この人のお話を伺う機会があり、その方はこんなことをおっしゃっていました。
「セミナーの前はやっぱり緊張します。だから、自分で自分に”私はできる”と言い聞かせてます。」

ばかばかしい、と思う方もいるかもしれません。
しかし、パフォーマンスの結果は圧倒的に変わります。
これが潜在意識の力なんですね。

 

これを簡単に試す方法があります。
たとえば、直立した状態から前屈してみてください。
勢いをつけず、じわじわ身体を前に倒す。
これでどれだけ曲がったかを覚えておいてください。

次に、目をつぶってイメージをしてください。
身体がめちゃくちゃに曲がって、地面を突き抜け、ありえないくらい曲がってるイメージです。
その後、先ほどの前屈をやると、あらふしぎ。
前回以上に楽々曲がってしまいます。
そうなんです。
人は、自分が考えたように体を動かせるし、能力を発揮できる。
けど、できないかも、と思ってるからできないんですね。

 

その能力を最大に発揮させる魔法の言葉。
それが「私はできる」です。
まあ、やって損をすることはありませんので、
ここぞというときに試してみてください。

 

さて、NLP(神経言語プログラミング)というのは、ここで話に出た「潜在意識」を使いこなすテクニックでもあります。
自分の能力を最大限発揮したいのなら、学んでみて損はないと思いますよ。

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AIに仕事を奪われる人、AIに仕事を奪われない人

この2~3年、AI(人工知能)が結構な盛り上がりを見せています。
今や、AIスピーカーなるものが家庭に入り込んできて、
家電をコントロールするような時代になってきました。

ある海外の大学では、AI(人工知能)の発展でなくなる職業リストが発表されて、
その内容はいろんなところで引用されています。
そこに将来への漠然とした不安が重なって、
ああ、自分たちは仕事を失うのではないだろうか・・・
なんていう心配がかなり現実的になってきました。

 

AIが脚光を浴び始めた一つの要因は、ディープラーニングという物が実現されたことにあるような気がします。
これを簡単に説明するとこんな感じじゃないかと思います。

例えば「猫」を認識させたいとします。
以前は、猫の特徴を人間が特定し、プログラムする必要がありました。
四本足で歩き、目が二つあり、耳が二つあり・・・といった感じですね。
難しいのが、猫と犬をどう区別させるか。
そういった、種による見分け方を、人が教えなければなりませんでした。

 

このディープラーニングというのは、たとえば、AIに大量に猫をはじめとする動物の写真を見せます。
そして、これは猫、これは猫ではない、ということをある程度教えます。
すると、だんだんと猫を区別する特徴をAI自身が特定し始め、精度が上がってきます。
けっかとして、自分で猫の区別方法を体得し、実際に区別できるようになっていく、というもの。

 

これが進化すると、たとえば、人が感動する物語を自動的に作り出すとか、
誰かの次の行動を予測するとか、
そんなことが可能になる、ということが期待されます。

 

AIに限らず、機械が得意とすることは、単純作業の反復でしょう。
これはあり得ないスピードでできてしまいます。
けっか、これまで人間がかかわっていた「作業」の大部分は、機械が肩代わりできそうです。
じつは、それはAIでなくても可能ではあったわけですが・・・
あとは大量のデータ(経験)をもとにした考察が必要なジャンルにおいては、
人間以上に高度な処理ができる可能性がある、と言われています。

けっかとして、法律家やコンサルタントといった、頭脳労働と考えられていた分野さえも、
機械でできてしまう(しかも高度な正確性をもって)ということになります。

 

実際に、金融の世界では、株や為替の売買のタイミングをAIが自動的に判断し、売買を行っているそうです。
1秒間に何度もの取引が可能で、金融業界に広がっています。
これまで投資の判断というのは、経験豊かなトレーダーの勘が重要と思われていましたが、
実際にはそれは全く無関係だった、ということが実証されたこともあり、どんどんAIによる取引が広がっています。

 

さて、こう考えていくと、多くの技術がAIに肩代わりされそうです。
すると、私たちは仕事を失ってしまうのでしょうか?

 

まず初めに仕事を失うのは、
決まったルールにのっとり、例外を認めない仕事。
言ってみれば、大企業のマネジメント下で、規則に忠実にこなす仕事と言えそうです。
なにしろマニュアル化されている仕事は、そのまんまプログラムできてしまいますから。

じゃあ、どんな仕事が残るのでしょうか。
これは諸説ありますが、私は人を成長させる仕事なのではないか、と思うのです。
多少なりともNLPの知識を持たれる方にとって、人のコミュニケーションが言葉だけで成り立っていないことはご存知の通り。
VAKモデルにおいては、視覚、聴覚、体感覚をもとにコミュニケーションをとっているといわれています。
人によって優位な感覚は違いますが、多少なりとも複数の感覚を使ってコミュニケーションをとっています。
さすがにこれを満たすロボットが出てくれば、どうなるかはわかりませんが、それなりに感情移入できるロボットが世間に行き渡るとしても、それはずいぶん先の話になるでしょう。
そもそもそのような時代になれば、もはや「働く」という価値観は大きく変わっているはずです。

差し当たって考えるとすれば、人を刺激し、一歩上のステージに導くということ。
そういった意味では、ますますNLPなどの人の革新を目的とした技術には注目が集まる可能性があります。
そんな時代を見据えて、NLPを学んだり、NLPを教えたりということを考えておられる方はいらっしゃると思います。
これからはそういった人たちがますます活躍する時代だと思うのですが、いかがでしょうか。

NLP・コーチングなど人の可能性を伸ばす事業をされている方にお知らせ!!

あなたの「苦手」が世の中を変える

NLP(神経言語プログラミング)を学びたい、
もっと知りたい、
使いこなしたい。

こう考える人は、どんな人が多いと思いますか?
私どものセミナーなどの門をたたく人には、
ある特徴があります。

 

ところで、皆さんは何かしらの悩みや苦手があるのではないでしょうか。
まったくない、という人もいるでしょうが、それは幸せでもあり、不幸でもあるように思います。
実は、悩みや苦手は、社会を変える大きな原動力になるからです。

わかりやすいたとえ話をしましょう。
例えば、そもそもどれだけ食べても太らない人がいたとします。
生涯でダイエットという悩みを持ったことが一度もない人です。
この人が、
「私がスリムな理由を明かします!」
といっても、体形の悩みを持つ人にとってはピンと来ないのではないでしょうか。

どうせ、太らない体質なんでしょ、と。

 

逆に、
「ピーク時に110kgあった体重を45kgに落としてそれを維持する簡単な方法」
なんて言われたら、
もしかしたら自分にもできるかも!?
なんて思うかもしれません。

 

そもそも、太りやすいという悩みを持っていた人は、そこから抜け出そうと、
相当勉強もし、実践もし、試行錯誤して、やっとの思いでスリムな体系を手にしたんじゃないかと思います。
そして、その過程こそが、人の役に立つわけです。
逆に言えば、太るということで悩んだことがない人は、太った人がやせる過程を知りません。
だから人に教えることができないのです。

 

さて、ダイエットだけではなく、ビジネスシーンではいろんな悩みがあります。
●口下手で人と話すのがつらいプロ講師
●人と会うことがストレスでパーティーなどでは部屋の隅でひっそりと過ごしたい営業マン
●うそをつくことが嫌いで似合ってないお客さんに「似合ってますよ」なんて言いたくない店頭販売員
●数字が苦手で会社の経理が苦痛で仕方がない経営幹部
●人にペースをあわせるのが苦痛で社員をマネジメントできない経営者
●思い付きはあるけど続けることができないリーダー
などなど。
まあ、挙げればきりがないでしょう。

しかし、必要な役割があって、そこに必要と言われるスキルや性格を持ち合わせていない。
それが苦手意識となるのでしょうが、こういった人たちも何とか現実に自分を合わせていきます。
あるいは、自分を変えることなく、現実をうまく回す方法を編み出したりします。
実はその過程こそが、同じ悩みを持つ人の参考になるわけです。

 

はじめの話に戻りましょう。
NLPを学びたい、と私どものセミナーの門をたたく人はこんな悩みを持っています。
●社内のコミュニケーションがうまく取れない
●会社の中が殺伐としている
●リーダーが指し示す方向に、メンバーが同意できていない
●リーダーの言葉がメンバーに伝わらない
●思ったように営業ができない
●そもそも営業でお客さんと会うのが怖い
といった外とのコミュニケーションの問題をはじめとして、
●自分がやりたいことがわからない
●自分が思うように動けない
●やる気が起こらない
●現実逃避をしがち
●自分をコントロールできない
●何を目指して生きていいかわからない
といった個人のメンタル的な問題を抱えている人もいます。

こういった、何かしら自分の苦手な部分、弱い部分を認識している人は強い。
なぜなら、「課題発見」の能力が優れているのです。
というのも、多くの人はこういった問題を抱えつつも、その問題を直視しようとしないのです。
目をそらし、問題がないかのようにふるまう。
だから解決への行動もできないし、同じ問題で延々と足止めを食らうのです。

 

もし、自分自身の、また自分の関わる組織の問題を認識しているとすれば、
それはとても大切な一歩を踏み出している証拠です。
ぜひ私たちとともに、その解決手段を探ってみませんか?

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