最近、社会も随分やりにくくなりましたよねー。
個人情報保護とか言って、社員のプライバシーに立ち入ってはいけないなんて言う話、よく聞きます。
特に大企業においては、マネジメントの手法を学ぶ機会はあまりないのに、人権問題の教育で一生懸命みたいです。
たとえばセクハラ問題。
教科書的には、女性社員に年を聞いてはいけないとか、交友関係を詮索してはいけないとかいう話をよく耳にします。
けど、それって本来は、普通の雑談で当たり前に出てくる話題ですよね。
セクハラなんて言う言葉が物議を醸しだした背景には、もっと悪質な直接的なハラスメントの存在が引き金だったんだと思います。
それがだんだんと、女性の社会進出に伴って話は大きくなってきました。
ところで、セクハラって、あくまで主観の問題で、それを受けた人がセクハラだと思えばセクハラだし、セクハラと思わなければセクハラではないんだそうです。
だから、女子社員のおしりを触ってもただのスキンシップで終わる人もいれば、見とれてただけでもセクハラになっちゃう人もいるってことです。
(とはいえ、当たり前の話ですが、おしりを触るのはそもそも会社の風紀の問題もあるので、やめてくださいね!)
大企業としては、多種多様な人間がいる中では、画一的に「やってはいけない事」を決めて罰を与えるのが一番手っ取り早い問題の回避方法。
だから、危ういところには近づいてはいけませんよ、と管理職に向けてアナウンスするわけです。
しかし、人は根源的に「自分の存在が周囲に認められる」ことを望んでいる生き物です。
みんながみんな、あなたの事に関心ありません。
あなたは、目の前の仕事をこなすビジネスマシーンですから、指示したことを指示したとおりにやってください、なんていわれても、それはそれで、その職場で働く意欲を失ってしまいます。
特に中小企業においては、人が少ない分、仕事の中での一人一人の個性が強く出る傾向があるのでなおさらです。
ある企業で受けた、管理職向けの研修では、こんなお題が出てきました。
講師はマネジメントのスペシャリストです。
あなたの部下の、誕生日、家族構成、ご家族の状況、生まれ育った背景、趣味、などといったプライベートな項目、いったい幾つ把握してますか?
というものです。
その講師はこう締めています。
「管理職たるもの、自分の部下に関心を示さずして、管理職の職責を果たせるわけがない。」
私も、この意見には賛成です。
かのマザー・テレサは、こう言ったそうです。
「愛の反対は憎しみではなく無関心です」
この言葉が正しいとすると、今の社会は、部下に対して愛の反対である無関心を貫け、というのですから困ったものです。
人は、関心を向けた対象の事をより詳しく知りたがります。
そして、人は、心開いた相手には、自分の事を話したがります。
本来、こうやって人間関係ができていくのですが、残念ながらセクハラなどといわれ問題視されるのは、
心を開くつもりのない相手に、自分のプライバシーを土足で踏みにじられるから起こる事です。
セクハラ問題が起こるのは、信頼関係が形成されていない相手に対して、取るべき距離を見誤った結果といえるでしょう。
だから、管理職の人間は、あれを言ってはいけない、これを言ってはいけない、なんていう個別のマニュアルを暗記するより、本来は、多少踏み込んだ話をしてもセクハラやプライバシーの侵害などといわれない信頼関係を作る方法を学ぶべきなんだと思います。
きっと、マニュアルの「禁句」は年々増えていって、いつしか覚えきれないほどになってしまうはずです。
友人をセクハラだの、プライバシーの侵害だのといって訴える話は、幸いまだ耳に入ってませんが、上司が友人と同等とは言わないまでも、そこに近い信頼関係を結ぶことができればそうそうセクハラ問題は出ないのではないかと思います。
ルールで人を従わせようとすると、人の本質を見失う事が出てきます。
ご注意ください。
まとめ
セクハラと言われないために必要なこと、それはラポール(信頼)です。
社員さんとのラポールを築けることが出来れば、セクハラと言われることは免れることでしょう。
ラポールテクニックを身に付けることが、セクハラと言わせない唯一の方法とも言えます。
興味があれば、ぜひ講座にいらしてみてはいかがでしょうか?
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士