会社の中で何か新しいことを始めていこうと思う。
しかし、そもそも何を始めていいかわからない。
そんな時に、どのようにアイデアを出していくか?
ここに関しておすすめの方法をいくつかご紹介します。
アイデアが出やすい場づくり
まずはたくさんの意見を
アイデアを出すと言っても、いきなり名案がポンっと出るものではありません。
思考にはやはり一定の順序があります。
この思考の連鎖を生み出すには、やはりその場の場づくりがとても大事になってきます。
それは、誰でもが好きなことを好きなだけ言える状況を作ることを意識したほうがよいでしょう。
じゃあ、どうすれば意見が出やすい場づくりができるでしょうか。
それは、誰もが恐怖心を持たず発言できる場が必要となってきます。
具体的には、心理的安全性を確保することが重要です。
人は否定や強制されると萎縮する
人の脳の中で、俗に爬虫類脳といわれる部分があります。
脳の奥の部分になるのですが、ここは言ってみれば生存本能のありか。
脳の中でも最も強制力が強い部分です。
この脳が反応するのは、生命を脅かすリスクに対してです。
空腹、暑い・寒いといった環境、支配的な環境、つまり心身にたいるすストレスと密接なつながりを持っています。
この脳がひとたび危険信号を発動すると、視野は狭まり、同じ行動を繰り返す傾向が出始めるといいます。
つまり、新しいアイデアは出にくい状態になります。
アイデアが出やすくなる方法その①環境を整える
そこから導かれるのは、空調の調整や、空腹を避けるためのおやつや飲み物(水が望ましい)の準備が必要となります。
また、議長による強制的な雰囲気や、社内での力関係などの支配的雰囲気は禁物。
さらにいえば、人は手を動かすと、脳が刺激される傾向があります。
てもとに、いつでも触れるようなカラフルなおもちゃを置いておくことで、発想が豊かになったりもします。
平等に発言できる環境を
仕切り屋の出現
会議の場ではありがちな仕切り屋や、自分の持論を長々と話し出す人というのがアイデアを出にくくしてしまいます。
というのも、先にお話しした「心理的安全性」を確保するためには、誰もが平等に発言できなければなりません。
ここで、何かしらの断定的な意見を、さも決定事項のように言い出す人がいると他のメンバーはしらけてしまいます。
ですから、一人一人の意見は尊重し(といっても必ずしも採用する必要はありません)、きちんと耳を傾ける必要があります。
アイデアが出やすくなる方法その②グランドルールを決める
たとえば、人の意見を否定しない、一人発言時間は1分以内、他人が発言中に意見を遮らない、などのグランドルールの設定が重要です。
「人の意見を否定しない」となれば、会議は結論が出ないじゃないか?と思われる方もいると思います。
これは、意見を出し合う時間と、その可能性を検討する時間に分けることで解決可能です。
意見を出すときは、とことん出す。
実現可能性を検討する段階とは分けて考えればOKです。
思考を活性化させるために
アイデアが出やすくなる方法その③マインド・マップの活用
マインド・マップというノート術をご存知でしょうか?
これは中心にメインテーマを置き、そこから放射状にアイデアを書き留めていく記述方法です。
ネットで調べると、本や事例がたくさん出てきます。
このマインドマップを活用した板書をすることで、参加者個々人の発想が放射状にどんどん伸びていく可能性があります。
これをうまく活用することで、どんどん数多くのアイデアの種が出てきます。
アイデアが出やすくなる方法その④発想のきっかけを用意する
ところで、グループで何かしらを考えていく際に、他人の意見を聞いて「ああ、それならばこんなアイデアもいけるかも」と連想した経験は誰しもあるのではないでしょうか。
これは、自分の脳の奥底にしまわれた知識や思考が、なんらかの言葉や意見で刺激されて引き出されてきた状態です。
これを意識的に起こすために、例えば一人一人に本を配っておくのもいいかもしれません。
内容はどんなものでもいいのですが、ビジネスミーティングであればビジネス書がなじみやすいと思います。
アイデアに詰まった時に各自、ぱらぱらと手元の本をめくってみるのです。
「今のテーマのヒントとなる1行はどこか?」という問いを立てながら本をぱらぱら読みすると、ある一行に目が釘付けになることがあります。
そこから連想するアイデアが使えることって結構あるものです。
本にはこんな使い方もありますよ。
アイデアが出やすくなる方法その⑤楽しんでやる
仕事上のアイデアだしとなると、皆さん顔をしかめてウーーーーンと考え込みがちです。
しかし、そこはあえて、楽しんでやりましょう。
「ありえない意見、面白い意見ほど重要!」というおふざけモードでやるのがコツです。
実は、アイデア出しをするとき、まじめに「現実的な案」だけを考えるより、「めちゃくちゃな案」を出したうえで現実とのつじつま合わせをするほうが、画期的なものが出る傾向があることが心理実験で明らかにされています。
みんなで大笑いをしながら、めちゃくちゃな案を出しまくりましょう。
十分な数の案が出たら現実化を
夢物語を現実なものに
当然のことですが、ここで行ったアイデア出しはたいてい、荒唐無稽なもの。
そのまんまリアルには使えないものがほとんどでしょう。
しかし、これを「もしできるとすれば?」という視点で、現実レベルに落とし込んでいきます。
すると、だんだんと自分たちにできること、やるべきことが見えてきます。
とても大事なのは、メンバーがアイデア出しに参加し、その過程を全員が経験していること。
もともとこういう夢のようなアイデアが、今の現実的な案に落とし込まれているという背景を知っておいたほうがよいでしょう。
特に、こういった楽しんでゲームのようにやるアイデア出しは、チームビルディングにも良い影響を与えます。
その雰囲気を壊すことなく、現実的で実行可能なプランに落とし込めば、メンバーのモチベーションも少なからず高い状態を保てるはずです。
このアイデア会議、ぜひ一度試してみてくださいね。
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士