みなさんは、営業のトレーニングで、いかに自分が素晴らしい商品を扱っているかを伝える練習をしていると思います。
しかし、キチンとデメリットをお伝えする練習はしていますか?
心理効果の一つに、
両面提示の法則
というものがあります。
まずは雰囲気をつかんでいただきましょう。
マイホームが欲しくていろんなモデルハウスを見学するあなた。
そこに営業マンが寄ってきます。
A
「この物件、人気は高いです。駅からは徒歩5分で、道は平たん。
建物は、最高の設備が全部完備されていいます。」
B
「この物件、人気は高いです。駅からは徒歩5分で、道は平たん。
建物は、最高の設備が完備されています。設備に関しては、
少しやり過ぎ感はありますけど、トータルの値段は他の物件と
比べて高いわけではないので悪いわけではないと思います。」
この会話の受け入れ安さっていかがですか?
どちらかといえば、Bのほうがリアリティを感じませんか?
Aも悪くはないのですが、心に響きにくいというか、
パンフレットの棒読み感があって、反応としては、
「ああ、そうですか。」
って感じの気がします。
一方、Bに関していうと、
「確かに、設備は結構盛ってますね。ハハハ。」
なんて話になりそうな気がします。
メッセージへのお客さんの入り込み方が変わってきます。
この両面表示の法則というのは、メリットだけではなく、
デメリットも合わせて紹介することで、
信頼感が増す、と言われています。
まぁ、道義的にもデメリットを隠して販売するというのは、
許されない行為ではあるのですが・・・。
ところで、私がセールスマン時代、お客さんから別のお客さんを紹介していただくシーンが結構ありました。
その時にご紹介いただいた言葉が、
「この人は、できる事と出来ない事をはっきり言ってくれるから、任せて安心。」
でした。
もう少しきらびやかな誉め言葉はないのかなぁ、
と何となく複雑ではありましたが(笑)。
どうやらお客さんは、そこに価値を見出してくださっていたようです。
正直であれ、というのは道徳的な意味だけでなく、
それが成果につながる道でもあったのでしょうね。
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士