人は、いろんなタイミングで「壁」にぶち当たることがあると思います。
ある人は、それを中学生の時代に経験するかもしれません。
クラスの仲間に上手く溶け込めず不登校になってしまう、というのが代表的なパターンでしょう。
原因は様々ですが、不登校になるのは周囲に対して気を使いすぎて疲弊してしまう場合が、あるそうです。
それは遡っていくと、親の過干渉という原因が潜んでいる可能性があります。
子供が決定してしまう前に、親が「こうしなさい」と決めてしまう。
だから、子供が決断することができず、友達に自己主張できなくなってしまう、というカラクリがあるようです。
人によっては、就職活動で壁を経験するかもしれません。
何社も企業を回る中で、自分がどうありたいのか?という問いを突き付けられる。
採用を断られるシーンでは、自分の過去が間違いであったとか、自分の過去が価値のないものであったのではないかと後悔を始める。
それまでは、目の前の事を楽しめばよかったのですが、人生が一つのつながりとして実感される一つの節目。
勉学は、自分一人でやる事なので自分の事だけをコントロールすれば上手く行きます。
しかし、就職活動では、企業が何を求めているかを察知し、そこにアジャストしていく難しさがあります。
本来的には、素の自分をさらけ出せれば悩むことは何もないのですが、企業に求められている自分増という鎧をまとう事で、自分の本質を見失いがちになります。
場合によっては、仕事をし始めてから感じる壁もあるでしょう。
理不尽な上司の要求に対して、何も言い返せない自分。あきらかに、おかしい事を言っているのに、そのことを指摘すれば会社での立ち位置を危うくしてしまう。
そんな危険から自分を遠ざけるために、自分を抑え込んでしまう。
一度ミスをすれば、周囲の冷たい目にさらされるわけですが、そんな中、出来るだけ目立たぬよう、個性を発揮しないようにひっそりと息をひそめる。
仕事においては他にもあります。
本来、お客様のため、社会のために働きたい自分がいます。こういう提案をお客様にすべき、という思いがあるのに上司はそれを許さないこともあるでしょう。
ウソをついてでもビジネスを前に勧めなければならないジレンマがあるかもしれません。
言いたいことに口をつぐみ、会社の命令に背かないよう従う自分に嫌気がさすこともあるのではないでしょうか。
人によってタイミングは様々ですが、つまづいて転んでしまいそうなことは人生の中で何度かはあるものです。
しかし、そのつまづきは一つのきっかけでもあるんです。
「あなた、このままでいいんですか?」
という問いかけなんです。
不登校になった子供は、親が考えている以上に大人です。
自分の振る舞いを振り返り、今後自分はどう生きていくべきかを必死に考えます。
気を使いすぎるなら、そうしないためにはどうすればいいのか。
決められない自分がいるなら、その自分とどう折り合いをつけていくのか。
就活でつまづいてしまったとき、空っぽの自分は本当は何を満たしたいのだろうか。
仕事で動けなくなってしまった自分は、本当は何をやりたいのだろうか。
そういった思いを逡巡させながら、時間をかけて少しずつ、少しずつ、本当の自分を知る旅を続けていくのです。
迷いながらも、つまずきながらも、前へ進もうとする事をあきらめなければ、必ず答えが見つかるはずです。
壁が見えたとき、それは変化すべきタイミングです。
今までと同じ振る舞いでは越えられない壁が出現したら、それを乗り越えるためには変化が必要となります。
違うやり方を試す必要があるのです。
実は、こういった節目に襲い掛かる問題に対して鈍感な人がたまにいます。
繊細な私たちにとっては、うらやましく見えるかもしれませんが、彼らをよーく観察してみてください。
彼らは同じ失敗を何度も繰り返しています。
「なんで、俺だけ!?」
みたいなことを繰り返してる人は、感性が鈍い分成長の機会を逃しています。
たとえば、私の知る知人は、40歳を過ぎて自分の事を自分で決められません。
大学選びも、結婚も、仕事選びも、離婚も、自分で決めていないのです。
親や周囲の人間が「こうすればいい」と言ってくれるまで、延々と動かないのです。
本人は、「置かれた状況で最善を尽くす」なんていう事を言っていますが、ハッキリ言ってただの逃げです。
決めてくれる人が周囲からいなくなった時、彼は一体どうするつもりなのでしょうか。
本質は、20歳代から全く成長していないのです。
冒頭に述べたような問題で動けなくなった人は、どちらかというと感覚の鋭敏な人。
成長のタイミングを逃すことができない人です。
周囲の状況が変化し、それに今までの習慣では対応出来なくなった時、心身の変調をきたすわけです。
だから、対応させるような変化をすればいいだけです。
その探求は、決して人生にとってマイナスになるものはありません。
もし、そんな状況だとしたら、NLPを学んでみるのも一つの手だと思います。
28歳の時保険代理店業で起業し、保険会社の年間表彰に5年連続で選ばれる会社に育てる。
そのすぐ後、スタッフの半分が一気に会社を辞める事態になり「自分を変えなければ」と発起しNLPや心理学を本気で学ぶ。
『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ことを知り、全国の経営者やビジネスパーソンにもそれを伝えるため、セミナー活動や研修活動をしている。
【保持資格】
全米NLP トレーナー・LABプロファイル®トレーナー
交流分析士・心理カウンセラー・行動心理士