営業という仕事のマニュアルはなぜないのか?

もう3月も終わり。
3月末を年度末としている企業は多いと思います。
そこで気になるのが、この1年の売り上げ。

業績が良かったとか、悪かったとか。
結果を見て一喜一憂しているころでしょうか。

 

ところで、私自身、今まで非常に不思議に感じていることがあります。
たとえば、事務職の場合、基本的にはマニュアルがあります。
このソフトを立ち上げて、ここにこの数字を入力してOKボタンを押す。
そういった一連の流れは、文書としてマニュアル化されていなかったとしても、
やりかたを先輩が知っていて、指示通りやれば一定の結果が出てくるわけです。

それ、営業の世界ではありますか?
たぶん、ないですよね。
先輩の言う通りやるにしても、先輩によってやり方が全然違う。
本を読んだり、研修を受けても、みんな微妙に違う。
それってなぜなのでしょう。

 

単純に考えれば、事務仕事は長年の経験の結果、効率のいいやり方がわかっている。
だから教えた通りやってください、というわけです。
しかし、営業に関しては、会社としての経験が蓄積されていないのです。
すべては個人レベルの経験。
だから、初心者はなかなか使い物になれないし、その営業社員が育つか育たないかはその人任せ。
これ、会社としては、相当なリスクです。
なにしろ、莫大な費用と時間をかけて、採用・教育してきた人が、使えるかどうかは何年もまたないと結果が出ないわけですから。

 

これをマニュアル化していく方法は実はあります。
たとえば、すべての営業社員の行動を管理し、データ化し、最も効率の良い方法を導き出すのです。
どんな顧客に、どんなタイミングで、どんな形でコンタクトし、
どんな話から始め、どんな話につなげ、どんなクロージングを行う。
こういったことを統一し、やってみて、反応をチェックして、改善を試みていく。
こうすれば、大雑把な必勝マニュアルはできるわけです。

とはいえ、です。
小さな会社でこれをやるのは、至難の業です。
このマニュアル化は、営業の現場を知り、データを扱えて、社員をコントロールできる人間が相応の時間を費やさなければできるものではありません。
そこまでの投資ができる中小企業は限定的でしょう。
だから困っている。
それが現実だと思います。

 

営業のマニュアル化の難しさは、こちらの呼びかけに対し、顧客の反応が人によって変わってくる、という部分にあります。
そこに臨機応変性が求められ、それが成果のバラツキにつながります。

そこで提案したいのが、人にどんな言葉を投げかければ、どんな反応を示すかという原理原則を学ぶということです。
詳細な反応まではマニュアル的に対応できるわけではありませんが、原理を学べば応用ができます。
たとえば、フィットという車を運転できれば、ベンツを運転することもできるのと同じです。
サイズ感や、操作は多少の違いがあれど、走る、曲がる、止まる、という運転に求められる基本動作を知っていれば応用ができます。
新車を購入しても、すべての機能を一から教わらなくとも運転できますよね?
それは基本的な操作を知っているからです。

営業という対人能力の原理原則は、人の話を聞き、信頼関係を築き、受け入れてもらうことです。
その原理原則はすでに出来上がったマニュアルがあります。
それが、NLP(神経言語プログラミング)です。
これを学ぶことで、対人能力が底上げされますから、結果にも差が出るはずです。

それが、営業社員の研修として、NLPが頻繁に利用される理由です。

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