確認こそが営業活動を形作る

営業の現場において、「確認」が結構重要になってきていると思います。
お客さんの意思確認はもとより、
自分たちの話の理解度の確認など。

たとえば、このお話、理解いただけましたか?
質問はありませんか?
という確認は、電話オペレーターの必須のセリフになりました。

実は、この確認の作業は、法的な要請や、お客さんの誤解を生まないためだけでなく、重要な心理効果があります。

NLPでは相手とのラポール(信頼関係)を築く技術として、早い段階で教えられるものの一つにバックトラッキングというものがあります。
早い話が、「オウム返し」です。

お客さんがこういったとします。
「私は年を取ってから、病気の事が心配でねぇ。」
営業の人はこう繰り返します。
「病気の事が心配なんですね。」
たったこれだけ。

恐らく、相手は、「そうそう。」とうなずき、会話は弾みます。

これをもう少し、広げてみましょう。
あれやこれやとお客さんとの会話で、1時間が過ぎたころ、大体お客さんの求めるニーズがわかってきた。そんな状態になったとしたらその内容をまとめてみましょう。
「お客さんの話を総合すると、〇〇で、××で、△△であればいいな、と考えてらっしゃるという事で間違いないですか?」
これ、厳密にいうとバックトラッキングとは少し違いますが、
お客さんがバラバラに話したことを箇条書きのようにまとめて提示する。

お客さん自身がぼんやりとしかイメージしていなかったことが明確になる瞬間です。
営業としてやることは、ここから、
・すべて満たせないとしたら、どの望みを優先させるか
・そのために費用をかけるとしたら、いくらくらいまでなら許容できるか
といった事を確認すれば、提案書がつくれます。

話を戻しましょう。
こういった確認作業を、法的な要請や、義務からやるというのはちょっともったいない話です。
これをきっちりやることで、お客さんの頭の中は整理でき、後のトラブルを防止するだけでなく、ちゃんと営業のためのステップになりうるからです。

もう一つ、お客さんの理解度の確認。
これは、確認以前に気を付けなければならないことがあります。
まずは、お客さんが理解できるように話さなければならない、という事です。

例えば保険の仕事においては、専門用語がふんだんにあります。
「車両保険はどうしますか?」
何て言っても、わかるお客さんもいればわからないお客さんもいます。
「免責金額は・・・」
なんて言い始めれば、チンプンカンプンの方もいます。

平気でそんな用語を使っているとすれば、注意が必要です。
人は理解できないものは買わないからです。

実は、営業でつまずく人は、技術以前にお客さんへの配慮という部分が欠けている可能性が高いのです。
技術を磨くのも大事ですが、まずはお客さんの目で、あなたの営業活動を見直してみる必要がないのか、厳しくチェックしてみてください。

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